ミホークvsワイくん
"偉大なる航路" クライガナ島 シッケアール王国跡──
「何者だ、この廃墟しかない島に踏み込んでくるとは。」
「"鷹の目"ジュラキュール・ミホークとお見受けする。
"世界最強の剣士"の座をかけて、俺と決闘しろ。」チャキッ
「……ヒヒ達はどうした、跡地とはいえ港から来たのならば、手厚い"歓迎"を受けただろう?」
「あの猿共のことか?じゃれ付いて来たが、面倒だったので手荒だが気絶させた。
……お前のペットだったか?」
「……どうやら、そこいらの威勢だけがいい弱き者ではないらしい。貴様、名は何という?」
「アニマーノ・ワイズ、巷では"山割り"などと呼ばれているらしいが……俺が望むのは"最強"だけだ。」
「成程、ならばその決闘承諾した。
見事おれを超え、"最強"を証明してみせよ!!アニマーノ・ワイズ!!」ドンッッッッッッ
「無論!!行くぞ"鷹の目"!!俺の剣を受けてみろッ!!」ズバッッッ
「!!!」ゾクッ
ガキィンッ!!!!
(今のは、寒気か?このおれが?
……フフフ、暇つぶし程度にはなるかと考えていたが、見誤っていたのはおれの方だったか。
初撃こそ防いだが……長引くと勝敗は見えぬ、か……)
「久方ぶりに楽しめそうだ……!まさか我が黒刀『夜』を"抜かされる"とは……!?」
カラァン……
「だ、ダメだ……弾かれた……俺の最大最強の技が……。
ま、負けました……"自分"の命、貴方様に差し上げます……。」ガクッ
「貴様!!何をしている!!立ち上がり剣を取れ!!まだ決闘は終わっておらんぞ!!」
「い、いえ……自分の負けです……。決闘なんて烏滸がましいこと言って申し訳ありませんでした……。
我が一族の掟、『自分を負かした者には、その後一生涯仕えるように』に従い、これより先、ミホーク様にお仕えさせていただきます……。」
「何を馬鹿な事を!!」
「……ご所望でないのであれば、今この場で命を絶ちます……!!」グッ
「!!」バッ
「ああっ!!」
──その後、幾ら叱咤しても元に戻らないことに根負けしたミホークが、
名も捨てた『ワイ』を不本意ながらも側仕えとして置いている。
ミホークとしてはワイくんの性根を叩き直して決闘の続きを望んでいる。(ペローナ、ゾロが飛んできて>>1の展開へ)
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ワイくん
常勝無敗で、絶大な自信を持ってシッケアールにやって来たけど、自分の最大最強の一撃を初撃に選び、それがミホークに防がれてバッキバキに心が折れる。
ゾロとかミホークみたいな、『斬りたい物を選んで斬る』とかの細かい技は出来ないので、(凄いけど自分には必要ないかな)とか思ってる。
ゾロとも闘ってみたいけど、一度ミホークに負けた時点で剣士としては終わってると(勝手に)思い込んでる。