マッチ売りの少女にハッピーエンドを
鉄華団おいしーなタウン支部~ましろの家~
拓海「お邪魔しまーす。」
あげは「お、拓海君いらっしゃい。
今日はソラちゃんに用事?それともエルちゃん?」
拓海「両方です。
ソラとは今後の特訓メニューの見直しの話、
その後はエルちゃんと少し遊ぼうかと…」
あげは「なるほどね。
二人ならましろんの部屋に居ると思うから
遠慮せずあがりなよ、拓海君。」
拓海「はい。ありがとうございます、聖さん。」
……
~ましろの部屋~
拓海「おーい、ソラー?
来たz……」
ソラ「うう……ひっく…ぐす……(泣)」
エルちゃん「うぅ……こんにゃのやぁ……(泣)」
拓海「…って、なんでソラとエルちゃん泣いてるの!?
…ど、どうしたんだソラ!?
…エルちゃん、パパが来たよー!?よしよし泣かないでー…」
ソラ「拓海さぁぁん……(泣)」
エルちゃん「パパぁぁ……(泣)」
【拓海に泣きすがるソラとエルちゃん】
拓海「どうどう、よしよし……
……虹ヶ丘、何があったんだ……?」
ましろ(ソラ拓推し)「え、えっと……実は……」
……
拓海「……なるほど…ソラの奴、
『マッチ売りの少女』がどういう結末の話か全然知らずに
エルちゃんに読み聞かせたわけか……」
ましろ(ソラ拓推し)「うん……。」
ソラ「あんまりです…こんな結末あんまりです……!
わたしが傍に居たらこの子を助けてあげられるのに……うぅ…」
エルちゃん「かわいそ、おんなのきょ、かわいそ!
うぅぅ……ええぇぇぇん!?(泣)」
ましろ(ソラ拓推し)「お、落ち着いて2人共……!?(汗)」
拓海「エルちゃん、どうどう……」
エルちゃん「パぁパぁぁぁ………
ぐすっ、うえぇぇん……(泣)」
拓海「……ダメだ、なかなか泣き止んでくれない……
どうすれば……?」
ましろ(作家)「私にいい考えがあるよ!」
【突然現れる、ましろ(作家)】
拓海「うおっ!?(驚)」
ましろ(ソラ拓推し)「作家の私!?」
ましろ(作家)「ソラちゃん、エルちゃん!
結末が気に入らないなら……作ればいいんだよ!!」
ソラ「……え…?」
エルちゃん「えるぅ…?」
ましろ(作家)「ハッピーエンドの結末を!
マッチ売りの少女が救われて笑顔で終わる最高の結末を……
自分の手で描いて作るんだよ!!」
ソラ「………っ!?」
エルちゃん「……えるぅ…!」
ましろ(ソラ拓推し)「…なるほど!
その手があったか、だよ!
さすが、私(作家)!ナイスアイディアだよ!」
ましろ(作家)「ふふっ……
伊達に作家を気取ってるわけじゃないんだよ♪」
【えっへん、と胸を張る、ましろ(作家)】
拓海(………………
こういうのも自画自賛、っていうのかな……?
………しかし……)
拓海「……面白そう…ではある、な。
今日のエルちゃんとの遊びはそれにすっか。」
エルちゃん「えるぅ!」
拓海「お、泣き止んだ。
やる気満々だな、エルちゃん。
あ…でもソラと特訓メニューの見直し…」
ソラ「……拓海さん!
描きましょう、マッチ売りの少女のハッピーエンドを!!
わたし達のことは後です!
エルちゃんの今やりたいこと……
まなつさん風に言えば『トロピカってる』ことを優先です!」
拓海「そうか……よし!
そうと決まればエルちゃん、そしてソラ!
マッチ売りの少女がデリシャスマイルで締める
最高のハッピーエンド…描くぞ!」
ソラ「はい!」
エルちゃん「かくじょー!」
ましろ(作家)「うんうん、ビバ二次創作だよ!
……じゃ、私はこれで。
拓ツバ本の原稿の作業に戻るよー。」
ましろ(ソラ拓推し)「………
あはは…相変わらず
自由だなぁ、私の分身……(呆れ笑い)」
………
【マッチ売りの少女を救う結末をそれぞれ描くソラとエルちゃん。あと、ましろ】
カキカキ……
ソラ「…マッチ売りの少女を介抱したヒーローガールは
自身の家に連れ帰り、彼女に温かいチシューを作って振舞い……」
カキカキ……
エルちゃん「…拓海パパのつくったおいしーごはん、
たべておんにゃのこは……えっ…と…」
拓海「デリシャスマイル?」
エルちゃん「…そー!
デリチャチュマイル!
デリチャチュマイルなってニコニコっ♪」
拓海「そっかー、それは良かった♪」
エルちゃん「えるぅ♪」
ましろ(ソラ拓推し)「私も描けたよー♪」
拓海「ん?これは……?
マッチ売りの少女の両脇に立ってるの……ソラと…俺?」
ましろ(ソラ拓推し)「うん♪
マッチ売りの少女は仲良しソラ拓夫婦の養子になって
末永く幸せに暮らすという最上のハッピーエンドだよ!」
拓海「はは……
ぶれないなぁ…虹ヶ丘(ソラ拓推し)は……(呆れ笑い)」
ソラ「拓海さん、わたしも描き終わりました!
どうぞ見てください!自信作です♪」
拓海「ほう、どれどれ…?」
~夕方~
ソラ「すみません、拓海さん。
すっかり遅くまで付き合わせてしまって…」
拓海「いや気にすんなって。
…なんだかんだで楽しかったしな。」
ましろ(ソラ拓推し)「ほら、エルちゃん?
拓海先輩にバイバイしようね?」
エルちゃん「パパ、バイバイ!またね♪」
拓海「またね、エルちゃん。」
ソラ「拓海さん…今日はありがとうございます!
…………楽しかったです♪」
拓海「そうか。それは良かった。
じゃ、またな。」
ソラ「はい♪」
~拓海の家・夕食~
【今日の出来事をあんとダークドリームに話す拓海】
ダークドリーム「ふぅん…
そんなことあったのね…」
あん「ふふっ、とっても楽しい時間だったみたいね♪」
拓海「…否定はしない。」←【少し照れる】
ダークドリーム「……ところで拓海は描かなかったの?」
拓海「ん?」
ダークドリーム「その『マッチ売りの少女』とやらのハッピーエンド。」
拓海「あー……
俺はエルちゃんに付きっきりだったからなぁ…」
ダークドリーム「描かないの?」
拓海「え?
あー……うん。」
ダークドリーム「そう……ちょっと興味あったんだけどなぁ…
拓海がどういう話を描くのか。」
拓海「……………………
…描きはしなかったが……一応、
頭の中でぼんやり浮かべたストーリーは……あるにはあるぞ。
…………そんなに興味あるのか、リム?」
ダークドリーム「ある。」
拓海「……笑うなよ?」
ダークドリーム「…?
笑えないお話なの?
ハッピーエンドなのに?」
拓海「あ、いや……
そういう意味じゃなくて…(汗)」
あん「クスクス…♪(笑)」