マダミ制作を完走した感想
モモンガこの記事は、Kumano dorm. Advent Calendar 2020の9日目の記事です。他にも面白い記事がいっぱい載ってます。感想は#kmnac2020まで。
昨日の記事はこちら。物理学実験氏。エクストリーム帰寮を企画した後輩の記事です。
明日の記事はComing soonです。木幡桶さん。
つれづれなるままに、日暮らし、スマホにむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。
寮歴5年目になりましたモモンガです。無事M1に進化し、らぼで闇堕ちしかけています。しうかつ…けんきう…。
今回はマーダーミステリーなるものを寮祭企画で催したので制作の感想を綴ります。企画名「Did you kill it?」です。A3ブロック有志でマダミを2つ作成しました。告知用Twitterアカウントはこちら。僕が原作担当したのは「財閥令嬢殺人事件」です。本記事はネタバレには配慮してますので未プレイでも読んでもらって大丈夫です。
作成したシナリオの宣伝
私モモンガ原案シナリオ「財閥令嬢殺人事件」
時は大正。山奥の別荘で、大財閥当主の娘が殺された。
容疑者は娘の従者と婚約者、親友、そして二人の従兄弟。
暗躍する欲望の中で、果たして彼らの行く末は。
後輩kt原案シナリオ「七哭島の罪人」
東北地方にある離れ島、七哭島には犯罪心理学研究所という怪しい研究が行われていると噂の施設があった。そこである日所長のナイフで刺された死体が発見された。更に死体の横では食料を食い散らかす男がいたのだ。一体誰が所長を殺したのか。なぜ男は死体の側で貪り食っていたのか。
以上2作です。興味ある方は上記TwitterアカウントまでDMください。
本文がクソ長くなったので先に結論
遊んでくれ!!!!!!!!!
あと伝言 コンテンツを作って披露する系の企画者へ
寮祭始まる前に100%完成させろ!!!!!!今すぐできるくらいまで完成させろ!!!!!!
死ぬぞ!!!!!!
以下本文
そのいち マーダーミステリーってなに?
(TRPG+人狼+謎解き)/3+α(主にエモさ)
わからん?せやろな…
今から皆さんには殺人事件の容疑者になってもらいます!から始まるゲーム。
とある事件(だいたい殺人だけどそうじゃないのもある)が起きて、そこに居合せ容疑者になったキャラクター達。プレイヤーは各キャラクターの台本をもとに、そのキャラクターを演じ、話し合い、情報を交換して、誰が犯人かを推理するゲームです。
だいたい台本にはその人がどういう人か、事件当日いつ何をしていたか、何が目標か、が書いてあります。
で、台本開けて初めて自分の担当キャラが犯人かどうかわかるわけです。
犯人の目標は逃げおおせることだったりそうでもなかったり。
じゃあ犯人以外は全員協力するかっていうとそうでもない。
犯人に協力したり犯人を庇ったりとかはわかりやすい。
混乱に乗じて金目のものを盗み出すのが目的だったり、しれっと他の奴殺す予定があったり、被害者を殺すはずが先を越されていたり。自分の秘密をフルオープンにできない理由が各々あります(だいたい)。やってもないのに疑われたくないよね。
腹に抱えたものがあるキャラクター達が集まって、話せる情報を話しつつ、嘘をついたり隠し事をしたりしながら進めていきます。
ここで大事なのは、大体のマダミは勝利点とかがありますがこれは実はそんなに大事じゃない。
みんなで物語に入り込み、みんなで一つのストーリーを作り上げるのが一番大事。
プレイヤー丸出しで、推理バチバチにやって全員で強制的に秘密全開示して、っていうのはそういうゲームじゃないので…って感じです。禁止されてないと言われればそうなんだけど、美しくないよね。
勝利 is WINってわけじゃなく、ロールプレイとか物語への没入とかも大事にしましょう、って遊び方になります。
難点としてはみんなで推理する、犯人は正体隠匿するって性質上、一回やったシナリオをもう一回やることはできない。記憶消してもっかいやらせてくれ!って叫ぶことも多い。ネタバレダメゼッタイ。
まあ細かいことはググってください。
そのに 作り始める前
そもそものマダミとの出会いは去年の今くらいにTwitterで見つけたこと。
TRPG謎解き人狼全部大好きなのでこれはやりたい…と思って人を集めた。が、まあやるならやるわーくらいのテンションの人が多く、キット買い切り一回のみ楽しむゲームって都合上なかなか踏ん切りがつかず。
でも先輩tkさんがコンポーネント買ってもないのにカンパを払いそうな勢いで食いついてきたのでこれはやるしかねーなってなった。ありがとうございます。
それでやったのが「何度だって青い月に火を灯した」。
最高。推理・エモさともに最高。
初マダミがこれでよかった。
そこからA3にマダミブームが起こり、今のところ12作くらいやったかな?。
この頃はマダミブーム自体が出端で、マダミといえばオフの公演主体でいっぱい遊ぶなら東京行かなならんって状態だった。
数少ない買い切りマダミを買い漁りめっちゃプレイした。あたりシナリオもハズレシナリオも引いた。
先輩後輩OP巻き込み布教しましたとも。あとB4。A3とB4趣味合うよね。C34勢は後輩kgが色々キット貸してるらしい。
そして大体3月くらい。
ふと思った。
これ、作れるんじゃね?
必要なもの、トリック、文章力。
トリックは推理小説ばりに手の込んだものを作るとそもそも推理ができず詰む。
文章力はまあ…なんとかなるやろ。
謎解きと違って人外レベルの発想力は要求されない。要はミステリ小説の起承が書ければ書ける。
いける!
と思って後輩とかと作ってみたいねーって話をした。
そのさん ぼちぼち作り始め
実際に構想が始まったのが5月ごろ。新入寮生もマダミに巻き込み、コロナでマダミできねーなってなってた頃。
部屋でオンライン授業受けつつマダミの構想を練り始めた。
財閥のお嬢様がお淑やかに殺し合う姿を見たくない?僕は見たい。
大正時代よくない?
登場人物全部女の子のマダミを作りたい。
そこからトリックの核心をひらめき、キャラが増えキャラが消え、殺害動機が生まれては消え、やっぱ男キャラ欲しいな…ってなり、ふわふわした輪郭のないアイデアを温めたまま秋を迎えた。
そのよん 10月初旬(多分)
後輩kg「マダミ作りたいって言ってたじゃないですか」
ぼく「うん」
kg「マーダーミステリーを自作して遊んでもらうって企画を寮祭に出したので作ってください」
うん???????????????「ぼく」
〆 切 爆 誕
そのご 本腰入れることになった
プレイヤー人数を固め、キャラを固め、動機とミスリード用の動機になりうる要素を固めた。
まずはざっくりとしたキャラクターシートの作成。そのキャラがどういうキャラかを端的に書いてた。
あと何がしたいか、何を主軸に置いたかを書いてマダミ制作班で共有した。
同時期に後輩ktが自作アイデアを上げた。
流れで両方作ることになった。結局並列作業ってデザインとかキット制作とかそういうのが限界なのよね、頭使って考えるところとなるとせいぜいアイデア出しくらい。
この頃にはキャラクターたちは最終的に生まれた6人(プレイヤー5人と被害者)とほぼ同じ子になってた。
そしてぼちぼちキャラが自律行動してきたのでその半生を聞き取り、キャラシの「あなたの背景」を書いた。2人ほど性格が僕と(悪い所で)似たのでノリノリで喋ってくれたのでノリノリで聞いた。これが11月初旬くらい?1人1500文字くらいになって引いた。でも削れなんだ…。
終わり次第彼らの犯行当日の時系列を作り始めた。これがめっちゃ難航した。大枠ができたのは11月半ばだけど詰めに難航し結局寮祭開始少し前までかかった。
ついでにアイテムを作り始めた。マダミって大体キャラクターの持ち物や舞台となる場所を捜索できるんですが、それがトークンを払ってカードを引く式なんですよ。それで手に入る情報兼アイテムを考えました。
凶器はこうやって、こいつの抱えた秘密のヒントをここに置き、この子はこれ持ってて、こいつをミスリードのために持ってきて、あれ枠余ったどうしよ…設定足すか…みたいに。
概ね固まり、上記の時系列と併せてキャラシにぶち込んだ。たしかここまで寮祭前。
まだ土日残ってるし頭使うとこはほぼ終わったからコンポーネントのデザインやらなんやら後輩kgに投げたし、ちょいちょいっと手を足せばサクッとテストプレイまで行けるやろって思ってた。
そのなな 寮祭開始
りょうさいたのしーーーーーー!!!!!!
おさけおいしい!
あたたまりやおいしい!
きかくたのしい!!!!!!
マダミの進捗?うん…
そのはち 寮祭 早い方の土日ごろ
YABAI OF THE YEAR 2020 銀賞
この頃からついったの名前が「マダミの進捗ダメです」になる。
キャラシに載せるキャラクター画像を考えるものの、もう一つのマダミ作者兼ハイパーイラスト描けるマンktが多忙のため外注を断念。
詳しくは黙っときますが権利関係クソガバ画力ドーピングをし、ちゃんとホモサピエンスの形をしたキャラが生まれた。スマホはトレス台になる。同人販売する前にはなんとかします…。身内公演で営利目的でないので許して欲しい。
課題と企画とバークマで忙殺されていたkgがクソ忙しい中カードと表紙を作ってくれた。神か?本当に神か?迷惑かけてごめんね…足向けて寝れん。
テストプレイを日曜に予定するがキット制作が押し遅くなり人が集まらず断念。
翌月曜に後輩先輩B4勢に頼み込みテストプレイ。
ぼく「あの」
B4同期ojさん「はい」
ぼく「第一回デバッグです」
ojさん「察した」
話が早くて助かる。
「館の見取り図ないと無理」「名前覚えられん関係図欲しい」「キャラシが透けて秘密が見える」と怒られる。ごもっともである。
誤字脱字を修正し、根本的に変えた方が良い所を聞き、修正点を書き連ねる。気がついたらすごい時間。ねむい…。テストプレイ参加者のみなさんありがとう。
そのきゅう 寮祭平日あたり
テストプレイを受けてぼちぼち改修する。
見取り図関係図を作成。エクセルはお絵かきソフトだしパワポは画像編集ソフトなんだよ!!!!!!!
時系列を見直し、作らなくてはならないものを作り、割り付けを変える。
この辺からこれ面白いのか…?という疑念と常に戦い始める。
ぼちぼち入れたい要素を思いついたので入れていく。エンディングを書く。Twitterで発狂する。
そのじゅう 当日
YABAI OF THE YEAR 2020 GOLD金賞
イエサブで白紙カードとスリーブをkt作マダミ分も含め買い足す。
エピローグに追加したいものができたので産む。
エンディングを書くが分岐がAから始めてJ-2まで進み心が折れる。
kt作マダミを少し手伝う(公開情報を書く)
印刷用原稿に変更点を反映する。カードの表面を雑に作る。
僕の修羅場の横でktとkt作マダミテストプレイ勢が修羅場している(ほぼA3で固めてたおかげで結構手伝ってた、いいなぁぼっち作業さみしいって思ってた)。
気がついたら21時過ぎ。あれ?Twitterで発狂する。
プリンタが不調でカラー印刷ができず、私kt2人のマダミ原稿データ(カラー部分のみ)を抱えてファミマに駆け込む。
食堂利用の都合もあって開始時間の数時間の延期を告知。
プリンタに金を吸い込ませる。ぴえん。
印刷物を抱え帰寮。
カードを作る。ネタバレ要素のない表面は談話室民に手伝ってもらう。Twitterで発狂する余裕もない。裏面はkgに手伝ってもらう。
諸事情により開催場所を変更、告知してもらう。
2キット作成予定で、とりあえず一個できた段階で全てをkgに託す。人集め、オープニングとキャラシの配布をやっててもらった。
ぼちぼちktのキットも完成する。
2個目を作り終え、捜査カードを抱えて下に降りる。
そのじゅういち 公演
結局1公演のみでした。
GMとして司会進行しつつ眺めた。
無限にニコニコした。あーそことそこ話しますよね…みたいな。
何かを誤魔化そうと嘘ついたのか、情報が錯綜しているのか(もしくはさせているのか)、私が聞いたことのない話が飛び交っていてとても面白かった。その話知らんwwwwwwって内心ゲラゲラ笑ってた。世界の創造主なので。
クソ誤植を発見し修正。うっかり表記揺れしたところを深く推理しはじめあわてて謝る。
詳しい話はネタバレになるので割愛。
まあつつがなくエンディングを迎えられた。
色々時間が押してたので退散、食堂で感想戦。
なるほどー!って言ってもらえました。
参加してくださった皆様ありがとうございました。
そのじゅうに 今後
ネットで売りたい。ユドナリウム用データに変換してオンライン販売が手っ取り早そう。
身内公演なので権利関係クソガバで決行したから色々整えないとな…画像素材とか。
キャラデザは我らがktに投げるとしてもカードの素材とかフォントとかクレジットとかなんとかしないと…。
あと本番プレイでも色々直しどころが見つかったのでなんとかします。
総じてガバが目立つプレイングでしたが概ね満足。
あと一言。
みんな遊んで!!!!!!!!!
夜にA3談話室で転がってる赤い毛布着た人が作者です。人集めて声かけてください馳せ参じます。
A3民は遊ぶと言いなさい これは命令です
買ったマダミもあるので色々貸せます。「花々のTea party」はいいぞ。あと「夕景」も好きエモ死した。「鬼哭館の殺人」は推理エモさ共に超高水準。大正浪漫が好きならやるといい。貸します。青い月はキャラシが崩壊したので貸せなくなっちゃった…。でもあっちこっちに貸したので成仏できた気がする。
シナリオ無料公開してるとことか、オンライン用専売のやつとか、色々あるらしいです。いきなり有料は敷居が高いならこの辺も良いと思う。
以下は次回作作成時への備忘録
人数…奇数にしないと決選投票の処理がだるい。偉い人優先とか?多いと作業量で死ぬ。
各キャラで面白さを均等にしたい。こいつキャラ薄いみたいなのは良くないよね。
〆切がないと人は動けない。
次は全寮制の女子校の園芸部の温室で女学生が花を吐いて死んでるマダミが書きたい。
今回は推理ガチにしたので次は推理よりエモ重視で。
謝辞
マダミ製作の〆切をもたらし、デザインを始めとする雑用を一手に引き受けてくれたkg
詰まった時にアイデアをくれたマダミ製作班
テストプレイしてくれたA3B4のみなさま
キットの工作を手伝ってくれたA3民
実際の企画に来てくれた方々
そしてこのアドベントカレンダーの企画者SKさん
皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうございました!
あと長い文章にお付き合いいただきありがとうございました。