マスカレーナのハニトラ事情part2中盤まで
欲望陰謀、そして絶望が交錯する近未来都市
栄華を極める夜のネオン街の外れ、寂れたマンションの一室。
そこには一人の少年がPC端末を操作し、とある計画を完遂しようとしていた。
「後は依頼したあの情報さえ手に入れば……」
少年の計画はあと一歩で完遂するというところまで来ていた。
だがそれにはあと一つ必要なピースがあった。だがそのピースは少年ではどうにもできない。
故に“あの女”に依頼したのだ。
コンコンと窓を叩く音が聞こえ、少年はそっちの方向を見た。
窓の向こうで怪しい女がロープでぶら下がり、こちらへと手を振っている。しかも笑顔で。
少年はため息を吐きながら窓を開けた。
「ここは4階だぞ。わざわざロープで下降なんかせずに玄関から入ればよかっただろ」
「バカね~。そんな目立つことしたらバレちゃうかもしれないじゃない」
「屋上から懸垂下降の方がよっぽど目立つと思うけどな」
少年は半ば呆れつつも、目の前の女──I:Pマスカレーナに依頼のモノを出すように促した。
「運んできてくれたんだろ?早く渡してくれ」
「はいはい、今すぐ渡しますよ~だ」
マスカレーナはケースに手を突っ込み、中をゴソゴソと探しはじめた。
「あれ~?どこにしまったのかなぁ?あれぇ~?あれれ~?」
「おい……まさか……」
依頼失敗という悪夢の四文字が少年の頭の中をよぎる。マスカレーナから貰うはずのモノがなければ、少年の計画は成立しないのだ。
「おい……失敗したなら今すぐ出直して……」
「あった~!」
マスカレーナは胸の谷間に手を突っ込み、中からメモリのようなものを取り出した。
「はい、これが依頼されてたモノね。匂いとか嗅いじゃダメよ~」
「嗅ぐか!お前、俺をおちょくってるんだろ」
「えへへ~、バレちゃった♡」
ペロリと舌を出すマスカレーナ。少年はその態度に辟易しながらも、彼女の手からメモリを受け取る。
そして自室のPC端末に挿入し操作を始めた。
「何してるの~?」
「まだいたのかよ。さっさと帰れ!これでお前の仕事は終わりだ」
少年はPC端末を操作しながらマスカレーナに帰るよう促す。だがマスカレーナは頑として帰ろうとしない。
「少しくらい見せてくれたっていいじゃない!じゃないと依頼料満額貰っちゃおうかなぁ~?」
「今は払えない。この前出したので限界だ。ここには一銭も残ってない。だけどいつか全額払う。これでいいか?」
「じゃあキミの情報をあの会社に売っちゃおうかなぁ~?」
「それはやめろ!」
少年は手を止め、マスカレーナの方を向く。その目には怒りと……恐れがあった。
「冗談だって~。まあでもそういうことが出来ちゃうってことはわかっててほしいな~?」
マスカレーナと少年の目が暫しの間交錯する。
やがて少年は観念したように口を開いた。
「……わかった。気が済むまでここにいろ」
そう言うとPC端末の方へと向き直り、作業を再開した。
「大丈夫。キミのことは売らないよ」
マスカレーナのその呟きは少年の耳には入らない。
「やった……完成だ……!」
それは空が白み始めた頃のこと。
少年はついに計画のためのプログラムを完成させたのだ。小さくガッツポーズをとりつつ、少年の口から言葉が漏れ出た。
「これで……これでようやくアイツらに復讐を……」
「えいっ♡」
マスカレーナは不意討ちで少年に抱きつき、自身の豊満な胸の中に少年の顔を埋めさせた。
「わ…わわっ!何をするんだ!」
少年は顔を真っ赤にしながら抵抗しようとする。だがマスカレーナはその抵抗を強引に圧殺した。
(動揺しちゃって……ふふ、かわいい♡)
「ほ~ら、お姉さんがキミを労ってあげまちゅよ~♡」
「や、やめろぉ……まだ大事な計画実行が残って……」
少年は尚も抵抗しようとする。だが彼が疲弊していることはマスカレーナの目からも明らかだった。
「だったらなおさら休みなさいっつーの!」
計画実行のボタンを押そうとする少年をイスから引き剥がし、二人で一緒のベッドに飛び込んだ。
「おい……はなせ……はなせよ……」
マスカレーナから逃れようとする少年だったが、疲労困ぱいの状態のため力が出ない。
そんな少年の顔をマスカレーナは再び自分の胸へと埋めさせた。
マスカレーナの甘い匂いが鼻腔をくすぐる。
復讐一筋な生き方をしてきた少年にとって、マスカレーナの色香は強烈過ぎた。
「あれれ~♡こんなにアソコ大きくしちゃってぇ~♡」
少年の股間はズボン越しにもわかるほど膨らんでしまっていた。
マスカレーナはその膨らみを指先でなぞる。
ビクンッと少年の体が震えた。
少年の体は正直に反応してしまう。
「うぅ……違う……これは疲れてるからだ……だから反応してしまうだけで……俺は興奮とかしてない……!」
必死に否定の言葉を並べる少年であったが、それが逆に少年がマスカレーナに欲情しているという証明になってしまっていることに彼は気づいていない。
マスカレーナの指先が少年の体を這い回る。
「やめろよ……何が目的だ……」
「フフフ……アンタには将来性を感じるからここで唾つけとこっかな~♡」
マスカレーナは上を脱ぎ、豊満な胸を少年の前にさらけ出す。
「私のこと好きにしてイ・イ・ヨ・♡」
少年は生唾を飲み込む。マスカレーナは自身の魅力を熟知していた。そしてこの誘惑に抗える者はいないことも。
少年は無意識のうちにマスカレーナの胸に手を伸ばしていた。
だが……。
少年の手が届く寸前で彼の理性が働いた。
復讐心が彼を止め……
「あ~!まどろっこしいわね!据え膳食わぬは男の恥だぞ♡」
マスカレーナは問答無用で少年の手を自身の胸に押し付けた。
少年の手が柔らかい感触に包まれる。
その瞬間、今まで抑え込んできたものが決壊したように、本能のままにマスカレーナを求めた。
(やった!堕ちたっ♡)
そう思った刹那、少年はマスカレーナを押し倒し馬乗りになった。
先程までとは立場が逆転する。
マスカレーナの視界に映るのは少年の姿のみ。
(え?嘘でしょ?)
予想外の展開に少し困惑するマスカレーナに少年は襲い掛かる。
彼女の豊満な胸を揉みしだきながら、首筋に舌を這わせる。
荒い息遣いが耳元で聞こえてくる。
(ははぁん……復讐に飲まれてご無沙汰だっただけでそれなりに性欲はあるみたいね……)
少年の下半身に手を伸ばし下を脱がせた。
そこには少年の欲望の象徴があった。
「あっ、意外とおっきぃ……もっと小さいかと思ってた」
マスカレーナの挑発的な言葉に少年はさらに興奮を高める。
そのまま少年は腰を動かし、自身のものをマスカレーナに押し付ける。
下半身が密着し、互いの体温を感じ合う。
二人の鼓動が同調していく。
「ねぇ、キスしたい?」
少年はコクりと小さくうなずく。
マスカレーナはそれを見てニヤリと笑った。
「いいよ、じゃあ目を閉じて……」
マスカレーナに言われるがまま少年は目を閉じる。
次の瞬間、唇に柔らかなものを感じた。
マスカレーナが少年の口を塞いだのだ。舌が口内に侵入してくる。
それに応えるかのように少年も恐る恐る自らの舌を絡ませる。
唾液を交換し合い、貪りあうような激しい接吻を交わす二人。
その間、マスカレーナの両手は彼の下半身へと伸びていく。
優しく撫でられる感覚は少年にとって十分すぎる刺激であった。
さらにマスカレーナは自身の太腿を使い、器用に彼のモノを刺激する。
快感に耐えきれず、思わず声が漏れてしまう少年。
「あはは♡感じてるの~?」
余裕を見せるマスカレーナであったが、その顔には若干赤みがさしている。
少年は反撃に出る。
今度はマスカレーナの下半身に手を伸ばした。タイツ越しに秘部を擦るように指を動かす。
「ひゃっ!?ちょっ!いきなりどこ触って……♡」
突然の不意打ちに驚きの声を上げるマスカレーナ。少年は反撃を続ける。
タイツをずらして直接素肌に触れる。
直に伝わるマスカレーナの温もりに感動すら覚える少年。
マスカレーナのそこは既に湿っていた。
少年はそこに触れようと手を近づけるが、直前でマスカレーナに手首を掴まれる。そして……。
「断りもなしにレディの敏感なとこにお邪魔しちゃダ~メ♡」
マスカレーナはそのまま少年の指を口に含んだ。
自身の指がマスカレーナの口に飲み込まれていく光景はあまりにも扇情的だった。
そのせいで少年の興奮は最高潮に達しようとしていた。
しかしマスカレーナはそれを知ってか知らずか、彼の人差し指を丁寧に舐め回していた。
まるで愛しい恋人にするかのような行為。
だが少年にとってはそれが逆に焦れったかった。
早くマスカレーナの中に入りたい、そう思っているのに彼女はそれをさせてくれない。
マスカレーナが少年の指を解放したのはそれから十分後の事だった。
ようやく解放された少年の右手は彼女の唾液で濡れていた。
「はい、これで満足でしょ?続きがしたければアタシを屈服させるしかないわよ~?」
そう言いながらマスカレーナは再び下半身への責めを再開した。
再び訪れた快楽に悶える少年。
少年は限界を迎えつつあった。
するとマスカレーナはそれを察したのか、自身の手の動きを速めた。
「ほ~らイっちゃえ♡」
耳元で囁かれる甘い誘惑。マスカレーナの手の中で果てた少年。
少年の欲望が吐き出されたそれはマスカレーナの黒タイツを白く染め上げた。
「あ~ぁ、汚されちゃった。これ高かったんだけど?」
マスカレーナの言葉に少年は慌てて謝ろうとするが、先にマスカレーナが言葉を紡ぐ。
「ま、いいけどね。どうせまた買えば良いだけだから。それより……気持ちよかった?」
少年は恥ずかしがりながらも小さくうなずく。
マスカレーナはその反応を見て嬉しそうな顔をする。
「キミが素直になってくれてお姉さん嬉しいぞ~♡これはご褒美だ~!」
マスカレーナは少年をギュッと抱きしめる。豊満な胸が押し当てられ形を変える。
直に感じるその柔らかさに少年は驚くと同時に急な眠気に襲われた。
既に疲労の限界を超えていたのだ。
うつらうつらとする少年にマスカレーナは話しかける。
「ねぇ、キミのことをお姉さんに教えてくれるかなぁ?なんでキミは復讐に執着するの?」
少年は語り始めた。
近未来都市で流行している新型の高性能情報端末。
少年の両親はその開発者だったという。
だがとある大企業が両親を破滅に追いやり、開発成果も横取りした。
両親を奪われた少年は、自宅を追い出される際に開発データをこっそりと持ち出していた。
そしてこの寂れたマンションの一室で復讐のためのプログラム開発を開始した。
だが、一つだけ少年にはどうにもできないものがあった。
大企業本社に厳重に保管されたセキュリティプログラム。それはいわば全商品のマスターキー。
少年がマスカレーナに依頼したのはそのデータの奪取だったのだ。
「俺は……復讐するんだ……父さんと母さんを奪ったあの会社に……。このプログラムを使えばあいつらの商品を全部ハッキングできる……全部メチャクチャにして全部バラして……そしたら俺は……」
「そっか……でも復讐実行は明日以降にした方がいいと思うなぁ?こんなにお疲れじゃタイプ一つもできないでしょ……」
「……そうする」
その一言を最後に、少年は深い眠りに落ちた。
「おやすみ~」
自分の胸の中で寝息を立てる少年を見ながらマスカレーナは彼の頭を優しく撫でた。
「フフフ……所詮はガキね~♪」
マスカレーナはベッドから起き上がると、眠ったままの少年を一瞥しPC端末へと向かう。
そしてケースからハッキング用のデバイスを取り出し、少年の部屋にあるPCをハッキングし始めた。
「ごめんね~。これも私の仕事なんだよね~」
少年が復讐のために作り上げたプログラムのデータがデバイスにコピーされ、PC端末内部の元のデータはロックされる。
マスカレーナには二つの依頼主がいた。
一つは目の前の少年。
そしてもう一つは……
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「ククク……よくぞやってくれた。感謝するぞ」
大企業本社ビルの屋上。
そこにある役員室には役員の男とマスカレーナの二人だけがいた。
「いえ、報酬分の働きをしたまでよ」
マスカレーナがそう答えると、役員は満足げに笑みを浮かべた。
「お前のお陰でわが社は救われた。まさかあれほどまでに危険なプログラムが作られていたとは思わなかったよ。いや、実に見事だ」
「当然よ。私を誰だと思っているの?」
机を指でツーっとなぞりながら彼女は言う。
「あぁ、そうだな。君を甘く見ていたようだ。約束通り今回の仕事の報酬とは別に追加報酬を支払おう」
「ありがと」
マスカレーナのそっけない返事をよそに役員は椅子から立ち上がる。
そして彼女の後ろに歩み寄り、背後からその豊満な胸に手を伸ばした。
「んふっ!?ちょ、ちょっと……」
突然のことに驚いたマスカレーナは身をよじって抵抗しようとするが、その前に役員の手がマスカレーナの乳房を鷲掴む。
そしてそのまま揉みしだき始めた。
「……っ!」
マスカレーナは思わず顔をしかめそうになる。
だがなんとかそれを堪え、必死に不快感に耐えた。
「ククク……よいではないか……少しは甘えさせてくれてもなぁ?」
役員はそう言うとマスカレーナの胸に自らの顔を埋めた。
彼の生暖かい吐息が肌に触れ、マスカレーナは鳥肌を立ててしまう。
(くっ……コイツ……!)
嫌悪感むき出しの表情を見させないために、マスカレーナは役員の頭に手を回し抱き寄せた。
そして頭を撫でてやる。
すると役員はマスカレーナに抱きついたままその豊かな胸元に頬ずりした。
まるで赤ん坊のようにマスカレーナの母性を求めるその姿に、マスカレーナは心底うんざりする。
(あー……思いだした。そういえばこういうのがお好みのヤツだった。キモすぎて強引に忘れさせてたわー……)
そんなことを考えながらもマスカレーナは耐え続ける。
やがて役員はマスカレーナをソファーに押し倒し、縋りつくかのように抱きついた。
(うぅ……いちいち挙動がキモいのよコイツはぁ~!)
内心では罵倒しながらもマスカレーナは微笑んでみせる。
「あらら~?今日はずいぶん積極的じゃない?もう我慢できなくなっちゃったのかな~?」
わざとらしい口調でそう言いつつ、マスカレーナは役員の頭を撫でる。
役員は彼女の臍の匂いを嗅ぎ、舌を出して舐めた。
「いひぃ~っ!」
マスカレーナはその刺激に思わず体を震わせ声を上げた。
それは言い様のない不快感によるもの。だが役員はその逆と解釈したらしい。彼はマスカレーナの臍を執拗に舐める。
ちゅぱっちゅっぱと音を立てて吸い付く。
マスカレーナは歯を食いしばって耐え続けた。
しばらくして、ようやくマスカレーナから離れた役員は、今度は自分のズボンを脱いでマスカレーナに迫った。
「そろそろ君も欲しくなってきたんじゃないか?今度はここを可愛がってくれ」
役員の言葉を聞き流しながらマスカレーナは呆れたようにため息をつく。
そして役員のモノを優しく握ると、ゆっくりと扱いていく。
「そろそろ出そうだ」
(もう出るの!?早すぎでしょ!)
マスカレーナが心の内でツッコミを入れ終わるよりも早く、役員は射精した。
マスカレーナの顔にドロリとした白濁液がかかる。
(うげぇ~……最悪……)
マスカレーナは嫌悪感を隠そうともせず顔を歪ませた。
しかしすぐに笑みを浮かべ直す。
「どう?満足できた?」
マスカレーナの問いに、役員は首を縦に振って応えた。
「それじゃあ掃除も頼む。もちろん口でな」
役員はニヤッと笑って見せた。
(ホント最低……)
マスカレーナは心の中で毒づきながらも、役員のイチモツを舐め回す。
あらかた舐めとり終えたところで役員はマスカレーナの頭を掴み、イラマチオを始めた。
「はぐっ!?」
喉の奥まで突っ込まれ、マスカレーナは嘔吐感に襲われる。
しかも陰毛が鼻に纏わりつき、そのくすぐったさで……
「くちゅん!」
マスカレーナはくしゃみをしてしまった。役員の肉棒を咥えたまま。
当然、役員の股間に激痛が走る。
「いだだだだだだ!何をするんだ君は!」
役員はマスカレーナの口から肉棒を引き抜き怒鳴りつけた。
これはさすがにマズいと思い、マスカレーナはすかさず謝罪をする。
「ごめんなさい!」
だが謝っただけでは役員の怒りは収まらない。マスカレーナは意を決し、役員の股間を手で優しく擦り始めた。
「ごめんね~。痛かったよね~。よしよーし……」
マスカレーナがあやすような口調で話しかけると、役員の股間はムクムクと膨らんでいく。
それと共に彼の怒りも静まっていく。
「最後までつきあってくれれば許してやらんでもない」
役員はそう言うと、イスにどっかりと座りこみ、マスカレーナにパイズリを要求した。
マスカレーナは言われた通りに役員の肉棒を胸で挟み込み、上目遣いに役員を見つめた。
そして役員が求めているであろう台詞を口にする。
「私のおっぱいでアナタのオチンチンを包んであげる。だから許してぇ♡」
マスカレーナが甘い声で囁きかけると、役員のモノはさらに硬度を増した。
役員のモノに涎を垂らし滑りを良くすると、マスカレーナは自身の乳房を手で上下し始めた。
柔らかな双丘が、熱を帯びたソレを愛撫していく。
「ふぅ……」
役員は心地良さにため息を漏らす。
(さっきみたいに早くイッてくれないかなぁ……)
マスカレーナの希望に反して、役員のモノはなかなか果てようとしない。
(なんでこんなに遅いのよぉ~!手コキだとすぐにイッたくせにぃ~!)
焦れてきたマスカレーナはさらに激しく乳房を揺すり始める。
しかしそれでも役員の射精には程遠い。
(ダメだこいつ……早漏の次は遅漏って……)
マスカレーナは内心うんざりした。
役員は最初こそ興奮すれども、やがて飽きてしまったのか、上下するマスカレーナの乳首を摘まみあげた。
「やぁん♡まだ途中でしょ~?おイタはダメよ~♡」
(勝手に触るなこの×××!)
「しかしねぇ…君のパイズリでは私はイけないのだから」
役員はそう言うとマスカレーナの乳首を引っ張り、ぶるぶると揺らした。
「んっ!……っあ!」
「ククク……いい振動だ」
役員はここで達した。
マスカレーナの肌を生暖かくドロリとした白濁液が伝う。
「このまま君を責め続けてあげよう。私は気持ちいいし君も気持ちいい。Win-Winだろう?」
マスカレーナの表情が曇る。
(うわぁ最悪……。こんなので私が感じてると思ってるのね。ホント頭悪そうな男……)
マスカレーナは自分のカラダを弄ばれることに嫌悪感を抱いた。
しかしそれを悟られないように、マスカレーナは演技を続ける。
マスカレーナが抵抗しないとわかると、役員は調子に乗って彼女の胸に唾をかけたり、乳首に吸い付いたりとやりたい放題だ。
(ほんと……いつまでやってるのよ……)
拙い責めでも長時間受け続ければ平気というわけにはいかない。
マスカレーナの息は徐々に……ほんの僅かにではあるが荒くなっていく。
その変化に気付いた役員は、さらに調子に乗る。
役員が乳首を舌で転がすと、マスカレーナから声が漏れた。
「あっ……」
役員はそれを聞き逃さなかった。
彼はニヤッと笑うと、再び同じ箇所を舐め始めた。
「ふっ……んっ……」
マスカレーナの口から吐息が溢れる。
「どうだい?ここが一番感じるんだろう?」
役員は勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
「あ、あはは……よくわかったね~。エライエライ……」
マスカレーナは作り笑いで誤魔化そうとするが、それが逆に役員を増長させた。
「もっと素直になりたまえ」
役員はマスカレーナの乳房を強く掴む。
「痛っ!」
思わず顔をしかめるが、そんなことは気にせず、役員は再び舌でマスカレーナの乳首を転がし始める。
「っ……!やっ……」
役員の執拗な愛撫に、マスカレーナの乳首は次第に固く尖っていく。
役員はそれを見逃さず、乳輪ごと口に含み強く吸った。
「ひゃあん!」
マスカレーナの身体が大きく跳ね上がる。
彼女は慌てて両手で口を塞ぐが、時すでに遅し。
役員はその反応を見て確信した。
マスカレーナが敏感な場所であることを。
そしてそこを攻めれば彼女をイカせることができることを。
役員は舌先で乳首を弾き、もう片方の手で乳房を掴み揉みほぐす。
舌の動きに合わせて指先を動かし、乳首を擦ったり摘まんだりする。
マスカレーナの歯を食い縛り耐えようとするが、甘い刺激に次第に口が開き始めてしまう。
「んっ……!ふぅっ……!」
役員は執拗に胸への責めを続けた。
マスカレーナの腰がビクビクと震え始める。
それを見た役員は、片方の手を股間に伸ばす。その手には電マが握られていた。
マスカレーナの顔が青ざめた。
(ちょっ!?まさか……!)
役員は彼女の予想通りの行動に出た。
「さて、そろそろイッてもらおうか」
役員はマスカレーナの胸にしゃぶりつきつつ、秘部に電マを押し当てたのだ。
マスカレーナの反応を楽しむかのように、ゆっくりと押し付けていく。
「あっ!ダメっ!!」
マスカレーナの拒絶を無視し、そのままスイッチを入れる。
ブィイインという振動音が響くと同時に、マスカレーナの背筋が仰け反る。
「あああぁぁっ!」
全身を貫く快感に、マスカレーナは大きく喘いだ。
その反応に気を良くした役員は電マのパワーをMAXまで上げる。
「うああっ!だ、だめぇえっ!」
強烈な快楽にマスカレーナの頭は真っ白になる。
これならいっそ、一度イッてしまった方が楽だとマスカレーナは考える。
だが……
「はうっ!う…ああっ!…ィ…イ……ッ!!!…………んん……ん…んぅ?」
「おや、故障してしまった」
マスカレーナに押し当てられた電マがご紹介したのだ。奇しくもマスカレーナは寸止めを食らうこととなった。
「はあ…はあ…はあ…はあ…」
肩を大きく揺らしながら息をするマスカレーナ。
その様子を確認した後、役員はまたもや耳元で囁いた。
「今度こそ君をイカせてあげよう」
役員の言葉を聞いた瞬間、マスカレーナは複雑な感情に支配された。
(うぅ……イキたい……でもこんな男にイカされるのは絶対にイヤ!)
マスカレーナの心の声を知ってか知らずか、役員はマスカレーナの両脚を広げさせ、その間に自分の身体を入れた。
そしてマスカレーナの太腿をしっかりと掴む。
役員の目の前に、マスカレーナの最も恥ずかしい部分が露わになった。役員の視線がそこに集まるのを感じ、マスカレーナの顔が赤くなる。
(うぅ……最悪……)
役員は舌を伸ばし、彼女の秘所に触れた。
マスカレーナの口から悲鳴が漏れる。
役員は構わず、割れ目をなぞるように舐め始めた。
マスカレーナは声を抑えようと必死になるが、すぐに無駄なことだと思い知る。
舌先がクリトリスに触れ、そこから広がるような快感が彼女を襲う。
役員の舌技は下手くそだったが、マスカレーナにとっては十分すぎる刺激だった。
役員の唾液が秘部に付着し、それが潤滑油となりさらに感度が増す。
マスカレーナは無意識のうちに腰を動かしていた。しかし、それでもなお彼女は絶頂に達することはできなかった。
(ずっと寸止めされてるような感じで辛いよぉ……。早く終わって欲しいのにぃ……!)
マスカレーナにとって、それは拷問のような時間であった。役員は舌の動きを止めて顔を上げると、マスカレーナに問いかけた。
「どうだい?私の舌は。なかなかのモノだろう?」
マスカレーナは答えなかった。
それを見た役員はため息をつく。
すると彼はマスカレーナの秘所に指を差し込み、激しく動かした。
「痛っ!あっやめっ!くうっ!」
(力加減考えなさいよ!そこはデリケートな部分なんだから!)
役員のテクニックの無さもさることながら、指輪をはめたままの指で手マンをしていることも彼女を苦しめる要因となっていた。
指輪が出入りする度に激痛が走り、マスカレーナは顔をしかめる。
だが、痛みに耐えながらもマスカレーナのカラダは正直に反応していた。
膣内は愛液で満たされ、それをかき混ぜられるたびにグチュッグチョッという卑猥な音が響く。
だがあと一歩がどうしても足りない。
(もういい!イカせて……イカせてよぉ……)
悶々とするマスカレーナを横に、役員は指を抜いた。
「おや、指輪を中に置き去りにしてしまったようだ」
「なんですって!?」
マスカレーナの顔が青ざめた。
その反応を楽しむように、役員は笑う。
「安心したまえ。私が取り出してやろう」
「お願いぃ~!」
役員は再び指をマスカレーナの秘所に突っ込み、中の指輪を取り出そうとする。
だが太く短く不器用な役員の指では取り出せるはずもなく、指輪はますます奥へと入っていくばかりだ。
「何してんのよぉ!」
マスカレーナが抗議する。
その声には少し焦りの色が見えた。
「ククク……仕方あるまい。このまま続けよう。そうしたらそのうち出てくるだろう」
「何を勝手に……!」
マスカレーナの抗議を意に介さず、役員は彼女をイスに座らせ己のモノを挿入しようとする。
マスカレーナは抵抗するが、強引に押し切られてしまう。
「あぁっ!」
「おおっ!これは新鮮だ!」
マスカレーナは苦痛の声を上げ、役員は歓喜の声を上げた。
役員のモノは短小でフニャフニャだが、今のマスカレーナの膣内には指輪がある。
彼のモノが動く度、それが中で暴れ回るのだ。
「ああっ!ダメぇっ!」
マスカレーナは声を荒げた。
その様子を見た役員は満足げに微笑む。
「クク……良い表情だ。実にイイ」
役員はマスカレーナに覆い被さるようにして腰を振り続ける。
マスカレーナは彼の肩を掴んで突き放そうと必死に抵抗するが、非力な彼女の力でどうにかなる相手ではない。
マスカレーナにできることと言えば、ただひたすらに苦痛に耐えることだけだった。
マスカレーナの顔が苦悶の色に染まる。
それを見た役員はニヤリと笑った。
「そろそろかな?」
そう言うと、役員はピストン運動を早めた。
「うぐっ!あああっ!」
マスカレーナが悲鳴を上げる。
彼女のボルテージが上がっていく。
しかし、あと少しでイけるというところで役員が達した。
「くぅっ!」
ドクンドクンという脈動を感じつつ、彼女は呆然としていた。
(なんで……私はこんなことをしてるのかしらね……)
マスカレーナの心の中で、何かが崩れ落ちていくような気がした。
「ねぇ、出したんなら抜いてよ……」
マスカレーナが弱々しく言った。
だが、役員は抜こうとはしない。
「抜いてもどうせまた挿れるんだ。なら入れたままでもかまわんだろ?」
「私、許可してない……」
マスカレーナの中で役員のモノが再び勃起していく。
(コイツ……今まで私を抱いてきた男達の中で一番最低なヤツだわ……!)
役員が再びピストンを始める。
マスカレーナが苦しそうな声を出す。
「うっ……!」
マスカレーナが身を捩らせる。
役員がマスカレーナの中に射精した。
「ああぅ……」
またも絶頂手前で寸止めされたマスカレーナが声を漏らす。
役員はマスカレーナの中に己のモノを挿入したまま、再び勃起させようとしている。
マスカレーナが抗議する。
「ちょっと、まだやる気なの!?」
「当然だ。まだまだ足りないからね。君だって本当はもっとして欲しいんじゃないかい?私に抱かれるのが好きなんだろ?」
マスカレーナの顔が青ざめる。
「あんなに甘やかしてくれたじゃないか。あれは君も望んでいたからだろ?」
「……違う……そんなんじゃ……」
経営者はマスカレーナに覆い被さると、再びピストンを始めた。
マスカレーナの口から苦痛の声が漏れる。
イこうにもイけず、マスカレーナの目尻には涙が浮かぶ。
「あぁっ!もうやめてぇっ!!」
マスカレーナが懇願するも、役員は無視して腰を打ち付ける。
マスカレーナのカラダがビクビクと痙攣し始める。
それでもなお、マスカレーナはイけなかった。
イキそうになる度に、それより先に役員が達し、どうしようもない疼きだけを残して次のラウンドが始まる。
マスカレーナにとって、それは地獄のような時間だった。
「はあ、はあ、はあ、はあ……」
マスカレーナの荒々しい息づかいが役員室に響く。
役員はソファーに座り込み、ぐっすりと寝息を立てている。
その横でマスカレーナは膣内に入り込んだ指輪を取ろうとしていた。
指を出し入れする度、秘裂から白濁液が溢れ出す。
「ふぅ……うっ……んっ……」
マスカレーナの吐息が艶めかしいものへと変わっていく。
指輪は彼女の子宮口を咥えこんで離さない。
(ぐぬぬ……厄介なぁ……)
カラダを丸めたり反らしたりくねらせたりと、ありとあらゆる手段を駆使し、強引に指輪を取り出そうとする。
「んああああああっ!」
ついに指輪を中から取り出すことに成功した。
しかし、その代償にマスカレーナは盛大に潮を噴いて絶頂を迎えてしまった。
「はぁ……はぁ……こんなものぉ!」
マスカレーナは指輪を投げ捨て、壁にもたれかかったまま動かなくなった。
役員は目を覚ます気配がない。
(まったく、いい気なもんよね~。ま、この後地獄に落とされるわけだけど……)
マスカレーナは辺りに散らばった服をかき集めていく。
「うえぇ……ドロドロじゃん……」
自分のブラジャーが役員の精液で汚れているのを見てマスカレーナがげんなりする。
ショーツは役員の唾液でベトベトだ。
「2枚ともお気に入りだったのになぁ~……もういらない」
マスカレーナは下着を放り捨て、裸体の上から服を着た。
服やタイツが敏感な部分に擦れるのは少し気になるが仕方ない。
「さて……進捗はどうかしら?」
役員のPC端末を確認するマスカレーナ。
彼女は役員にハニートラップを仕掛ける際に、こっそりと自身が携帯しているデバイスと役員のPCを接続し、あの少年が作った例のプログラムデータを転送させていたのだ。
「よ~し!全部入ってるわね!あれだけ長い時間稼ぎだったから当然だけど!後は……」
マスカレーナは少年にメッセージを送る。すると即座に返事が返ってきた。
「お前!どういうつもりだ!今どこにいる!」
バイザー越しに聞こえてくるのは少年の怒号。
「あ~ん!そんなに大声出さないでよ!耳がキーンってするでしょ~!え~と!今私がいるのはキミの仇の会社の役員室!」
「なっ……!?お前、俺を裏切ったのか!?俺を売らないって言葉は嘘だったのか!?」
「あら~♡聞かれちゃってた?お姉さん聞かれないように呟いたつもりだったのになぁ~♡」
「ふざけるな!お前……絶対に許さないからな!もう誰も信用するものか!」
「あ~、落ち着いて?キミを裏切ったわけじゃないから!それだけは信じて!ちゃんと話聞いて……ね?」
体よく少年を宥めると、マスカレーナは話し始めた。
「キミのプログラムはよくできてる。でも条件悪すぎ。回線が弱いから遠隔でのハッキングに無理があるし、探知されたらすぐにバレちゃうでしょ~?計画は失敗、キミは捕まって両親の二の舞~。キミのことだから気づいてないわけないよね?」
少年からの返事はない。それは暗に図星を突かれたことを示す沈黙だった。
「だからお姉さんが手を貸してあげる。内部のPCからハッキングすればセキュリティの突破も楽勝だしね~」
「でも回線は……」
「私のを使って。今キミが私と通信してるそれ!それならデータの遅延もないし、位置情報も特定されないから!」
少年はたじろぐ。マスカレーナの立案した計画は確かに少年にとって魅力的なものだった。だからこそ、彼は彼女がここまでしてくれる真意を探ろうとする。
「なんでお前が……」
「ええい!男なら四の五の言わない!やると決めたらやりなさい!気になることは全部終わったら教えてあげるから!」
「……!わかった!」
少年はハッキングとプログラム起動を開始した。
マスカレーナはその間、役員が目を覚ましたり部屋に何者かが入ってこないかを見張る。
「このまますんなりいくといいんだけどね……」
しかし、そう上手くはいかなかった。