マギストス・デッドドランク ヴェール

マギストス・デッドドランク ヴェール


ダン、と大きな音を立ててハイネの持つジョッキがテーブルに叩きつけられる。

今先店員が運んできたビールだが、既にジョッキの中にあった液体はハイネのお腹の中へとすべて消えていた。

空のジョッキは四人掛け用のテーブルを埋め尽くす勢いで増え続けている。

ストレスが溜まると馬鹿みたいな飲み方するのはこの子の悪い癖だ。

あの細い身体のどこにそんなに入るところがあるのだろう?

「信じられます!? あの人、いやらしい目で見てくるだけじゃなくて、堂々と触って来るんですよ!? 腰とかお尻とか! もういやです! 好きでこんな大きな胸してるわけじゃないんです! なんとかしてくださいよマスター!」

「わかったわかった、なんとかするわよ。だからお酒、それくらいにしておきなさい? もう真っ赤じゃない」

「いーえ、まだ全然いけます。店員さーん! 生大もう一つお願いしまーす!」

そう大声で叫んで、ハイネはフライドポテトに手を付けた。

しれっとケチャップを自分の前にキープしつつだ。

呆れる私を歯牙にもかけず、ハイネはものすごい勢いでフライドポテトを口へと運んでいく。

「あと枝豆と生ビールもお願いします!」

まだ頼むの……? まだ前の注文も届いていないのに追加するの? ちょっとは自分の限界を考えてほしいのだけれども。

ジェニーも一緒に道連れ、じゃない連れてくればよかったと少し後悔した。

 

「うぇぇん。ますたぁ、撫でて下さぁい……」

数時間後。そこには見事に泥酔しきったハイネの姿があった。

ハイネの希望通りに優しく頭を撫でてやる。

「うへへへ。ますたーのてあったかいです」

泣きながら笑って寝るなんて、器用な子……。

普段からぴーぴー泣いていることが多いから、そういうこともできるのか。

この子にもそろそろマスターとしての自覚を持ってほしいのだけれども、道のりは遠そうだ。

私はちびちびと飲んでいたから、まだそこまで酔いは回っていない。そう思っていたが、いつの間にかサンドリヨンの姿に戻っていたことを考えると、それなりにアルコールが回っているのだろう。姿が変わると自動で服も再構築されるので、サイズが合わないとかそういうアクシデントが起きないのはありがたい。そのように術式を開発したのは自分だが。

もうすぐ閉店の時間だというのに、ハイネは起きる素振りを全く見せない。

しょうがない。連れて帰るしかない。

ハイネの腕を私の首の後ろに廻して、体を支えながら持ち上げる。

意外と軽い。ちゃんと食べてるのか心配になる。ついさっきヤケ食いしているのは見ているが、普段の彼女は食事を抜きがちだから。

もしくは心労のせいで痩せてきてるのだろうか。だとしたら、悪いことをしたかもしれない。仕方がなかったとはいえ、マスターをいきなり押し付けたのは私なのだから、罪悪感がないわけではない。

 

会計を済ませて店を出ようとしたその時、呼び止める声がした。

振り向くとそこには小さな男の子がいた。十一、二歳くらいだろうか。まだ小さかった頃のアレイスターにそっくりの顔立ちをしている。

その顔を見て思い出した。よく街で見かける子供だ。生意気盛りといった感じで、ヴェールの状態でいるとよく私のスカートを捲ったり、パンツを脱がそうとしてきたりする。早い話がよくいるエロガキだ。この子がこの店で奉公なんてしていたとは知らなかった。

「あの、お連れ様もお休みのようですし、上の部屋が空いているのでよかったらお泊りになりませんか?」

普段と違う丁寧な言葉遣いで、併設の宿への宿泊を勧められた。

いつもなら生意気な言葉の一つでも吐いてくるのだけれども。

さては普段と違ってサンドリヨンの姿をしてるから、私だと気づいていないのだろうか。

普段から彼の悪戯に付き合っている身としては、それはそれで少し寂しいものもあるが。

そんな彼のことはおいておくとして。

ハイネの自宅にもウィッチクラフトの事務所にも、ここからだと結構な距離がある。

いくらハイネが軽いからといっても、アルコールの入ったこの身体で運ぶのは一苦労だろう。

「そうね、せっかくだし一部屋お借りしようかしら」

今日は泊まっていくことにした。

 

案内された部屋は、いい部屋だと思う。手入れが行き届いていて、埃一つない。

ベッドは男女が寝っ転がってもまだ余裕がありそうなほど大きい。

きっとそういう需要もあるのだろう。

そんなベッドに、寝息を立てているハイネを優しく寝かせる。

こうなったら梃子でも起きないのだ、この子は。

「手伝ってくれてありがとう。助かったわ」

「いえ、これくらい当然です」

照れ臭そうに少年は返事をした。本当に私に気づいていないのだろうか。

ハイネは寝息……、というより鼾をかいている。

帰る必要がなくなったのだから、もう少し酔いを愉しみたい。けれども、一人で飲んでいると流石に寂しさを感じてしまう。

どうしたことかと見渡すと、こちらを見ている少年がいた。

一人が嫌なら付き合わせればいいのだ。

「お店のほう、もう閉店だったわよね? よかったら私に付き合ってくれないかしら。ちょっと飲み足りないのよね」

私が少年に駄賃代わりのお金を握らせると、少年はこくりと頷いた。

私は備え付けの冷蔵庫から酒瓶を取り出して栓を開けた。

 

ダン、と音を立てて勢いよく空になったグラスをテーブルに叩きつける。

いい気持ちだ。口もよく回る。回りすぎている。

「でね、ハイネったら可愛いのよ! 困るとすぐ私に『マスター! 助けて下さいぃ!』って涙目になりながら寄ってきてね」

「サンドリヨンさん、そろそろお酒やめたほうが……」

「まだまだ、大丈夫よ。心配してくれてありがとう。優しいじゃない貴方」

「本当かなぁ……」

見事に泥酔していた。

気が付いたら、小一時間ほど酔っぱらいの話に付き合わせていた。意外とこの子は聞き上手なのもあるけれど……。

だってしょうがないじゃない。

本当なら育ての親として、アレイスターとこうやって飲み交わしたかったのだけれども、それはできなかったから。この少年をあの子の代用品にするのは少々心が痛むのだけれども、きっとこんな感じなんだろうと思うと少し嬉しい。

それにしても。

見れば見るほど好みの顔つきをしている。あどけなさが残ってて、でもちょっぴり男らしさも現れはじめてきて……。

アルコールの影響もあるのだろうけれど、じっと顔を見つめてるとちょっと興奮してくる。最近ご無沙汰だったのもあるのかもしれない。

ちょっとだけなら大丈夫。ちょっとだけなら。摘まむくらいなら。

「もうちょっとこっちへ寄ってきて。そうそう」

グラスの中身を口に含み、そのまま少年にキスをする。

口内の酒を彼の口へと移していく。舌で彼の歯茎をなぞる。彼の幼い舌に私の舌を絡める。口から零れた酒がシーツを濡らしていくが、気にしない。

水音が部屋の中に響き渡る。

突然のことに驚いたのか、最初は呆然としていた彼。

ごくん、と彼の白くまだ喉仏も出てきていない喉が動き、口の中の酒を胃へと嚥下する。

それと同時に何が起きたのかようやく理解したのか、彼は私の肩を掴んで引き離した。

「ぷはっ! な、なんですか! いきなり……」

赤く染まったその顔を見て私は確信した。

イける、と。

両腕を彼の首に廻し、私は背中からベッドに倒れ込む。

私に馬乗りする形になった彼を見つめながら、顔を近づけて耳元で囁く。

「もっといいこと、シましょ?」

 

彼をベッドに座らせると、立ち上がって背を向けながら彼の目の前でドレスを脱ぐ。

ゆっくりとじっくり見せつけるように脱いでいくと、次第に彼の息が浅く、荒いものに変わっていく。

うん、初々しくて可愛い。

キャミソールとショーツを残して脱ぎ終わると、彼に向直った。

膝を床について、彼を見上げる体勢になる。

「ズボン、脱ごっか。腰上げて?」

彼のズボンに手を掛けながらそう言うと、素直に腰を上げた。

勢いよくズボンを剥ぎ取り、下に隠されていたブリーフも脱がす。

股間の部分が少し黄色く染まったそれを見ると、お腹の奥がじん、と疼く感覚がした。

きっと嗅いだらショーツがびしょ濡れになるような、つんとした匂いがするのだろう。

でも、求めるものはそれじゃない。

目当ては目の前に曝け出されたこれ。

かわいらしい子供ちんぽ。

人差し指ほどの長さのそれは先端まですっぽりと皮を被って、まるで私の前に出て来るのを恥ずかしがっているよう。

実に可愛らしい。

「ねえ、貴方。女の子とえっちなことはしたことないの?」

「……ないです」

「じゃあ自慰は?」

「それも、ないです」

「ひょっとして射精したことも?」

「ないです」

彼は羞恥から顔を真っ赤に染めて、俯きながらも答えてくれた。

初物とはなかなかよい拾い物をした。

恥ずかしさに悶える姿を思う存分堪能した後は、まだ小さいままの子供ちんぽを口で咥え込む。

咥え込むと、口の中にはアンモニアの匂いが充満し、鼻の奥がつんとなった。

おちんちん本体を包み込んでいる皮を、溢れ出てくる唾液でじっくりと塗りたくる。

れろれろと竿部分を舌で舐め上げると、刺激に反応して少しずつ膨らんでいく。

じゅぽじゅぽとわざと音を立ててしゃぶる。

上目遣いで彼のことを見つめるのも忘れない。

 

調子に乗って攻め続けていると彼のおちんちんはすっかり大きくなって、子供ちんぽとは呼べないような大きさになってしまった。

顔に似合わずエグイものをお持ちのようで。

どうやったらあんな小さくて可愛らしい子供ちんぽがこんな凶悪なおちんちんになるのか。

でも皮は被ったまま。亀頭まですっぽりと覆っている。

そんなアンバランスさが私の雌としての本能を刺激して、見ているだけでイってしまいそうになる。

早くあの猛々しいおちんちんが欲しいと疼く股間を、両脚をもぞもぞと動かすして慰める。

だってメインディッシュに手を付けるのはまだ早いから。

「その、見ないで下さい。恥ずかしいです」

「あら、ごめんなさい。でも、本当に立派なのね。お姉さん目が離せなくなっちゃった」

注意されようと視線を外さない。勿論わざとだ。羞恥に悶える彼の顔を愉しむために。

こんな極上の素材、美味しく頂かないともったいない。

顔をおちんちんに近づけて、亀頭の皮の先端に向けて舌を伝いに唾液を垂らす。

唾液は糸となって私の舌と彼のおちんちんを繋ぐ。

我ながらなかなか淫靡な眺めだと思う。写真を撮ってくれればそれだけで数カ月はオカズに困らなさそう。

充分に亀頭と皮の隙間に唾液が溜まったのを見計らって、皮の先端を唇で優しく咥える。

何をされるのかわからず、首をいやいやと横に振っている彼。

その姿を見ながら私は頭を下に動かして皮を一気に剥いた。

亀頭が外気に晒されると同時に、むわっとした雄の匂いと恥垢の匂いが混ざったものが部屋に充満した。十数年物の初物の匂いは強烈で、それだけで私の秘所は漏らしたかのようにびしょびしょになってしまった。

なんて素敵なおちんちんなのだろう。

カリ首にはびっしりと恥垢がこびりついていて、そこから発せられる異臭は、私の雌の部分をこれでもかと刺激する。

早くこれを挿入してほしくて、つい我慢できずにカリ首に舌をなぞらせる。

これまで外気にすら晒されたことがない綺麗なピンク色の亀頭は、舌が与えた刺激に耐えられなかったようで。彼は腰を大きくびくんと跳ね上げさせて、亀頭から白濁色の体液が発射されて私の顔に降り注いだ。

彼の初めての射精を浴びる。

むわっと生臭く熱い精液に、私の身体がビクンと大きく跳ねた。ブシャッ、と音を立てて秘所から潮が撒き散らされる。大部分はクロッチで吸いきれず、シーツをびしょ濡れにした。

顔についた精液を指で掬って口へと運ぶ。雄の強い匂いが鼻腔を擽り、ねばっこい精液は食道をたっぷりと時間をかけて通りすぎて胃へと落ちていく。

「んふっ♡ 貴方の初めての精液、もらっちゃった♡」

いたずらっぽく笑ってそう言うと、彼のおちんちんは硬さを取り戻した。

「もっと」

「もっと? ちゃんと言わないとわからないわね」

「もっとしてください! おちんちんいっぱい弄ってください!」

「よくできました」

恥ずかしさを我慢して懇願する彼。

それがかわいくて、つい虐めてしまいそうになるが程々にしておく。

 

私は腕を交差させてキャミソールの裾を掴んで勢いよく脱ぎ捨てる。ハイネほど大きいわけではないが平均よりは明らかに大きく、奇麗なお椀型をした胸が露になり、彼の視線が胸元へと注がれる。桜色の乳首はびんびんに勃起している。

乳房を両手で持ち、おちんちんを挟み込む。とても子供のものと思えないおちんちんは胸肉に収まり切らず、亀頭が胸から飛び出してしまっている。

「大きいとは思っていたけれどここまでとはね」

そう呟いて飛び出た亀頭を口で咥える。

陰茎部分を乳房で上下左右前後問わず自由自在に擦りあげる。

亀頭部分を舌のざらざらを利用して擦りあげる。

カリ首にこびりついた恥垢を舌で丹念に掃除する。

乳肉で圧迫するように陰茎を包み込む。

「ふむっ♡ むぐっ♡ んぁっ♡」

じゅぽじゅぽという水音が部屋の中に響き渡る。

攻めはじめて一分もすると二種類の刺激に耐えられなくなったのか、彼の腰はがくがくと動きはじめた。

イっちゃえ。

とどめを刺すべく鈴口に舌を捻じ込んだ、その時。

がしりと頭を掴まれて、勢いよく彼の股間に近づけさせられた。

思わず胸から手を離してしまい、同時に乳肉に挟まれていたおちんちんが解放されて自由になる。

喉の奥を通りすぎて食道までおちんちんがみっちりと詰め込まれる。

そのまま頭を前後に勢いよく揺らされ、彼も腰を振り始めた。

まさか、私の頭をオナホか何かと思っているの!?

「んっ♡ んっ♡ んんんぅ♡」

彼の腰と私の頭を動かす激しい動き。

私の頭と口を快楽を得るための道具とて好き勝手に扱われている。そんな事実に興奮してしまう。

せめてもの抵抗として舌を竿に這わせたり、歯で軽く甘噛みしたりするが勢いが弱まることはない。

苦しさから涙が目に溜まっても、喉の奥を打ち付けられた反射でえづいても、行為を止めてはくれない。

やがておちんちんが膨れ上がったかと思うと––。

「出ますっ、サンドリヨンさんっ!」

「––ッッッ!」

喉の奥に叩きつけるように精液が噴出した。

精液が口の中から溢れ、逆流し、鼻からも溢れ出す。

口の中に溜まった精液を小分けに嚥下していく。

二回、三回、四回と繰り返して、ようやく口内から精液が姿を消すが、今度はお腹の奥から昇ってくる生臭い匂いが口内に溢れる。

「げぷぅっ! げほっ……げほ! げほっ! もう……出しすぎじゃないかしら?」

あまりの量の多さからげっぷが出てしまい、ちょっと恥ずかしくなる。

「はあっ、はあっ……。サンドリヨンさん、気持ちよかったです」

「それは、よかったわ。げぷっ。もうっ、口でも妊娠しちゃいそう」

精液を飲み切った証拠にべっと舌を見せると、興奮したのかおちんちんがまた勃ちあがった。

それを見てまだいけると確信した。

 

濡れて役割を果たしていないショーツを脱ぎ棄て、背中からベッドに倒れ込む。

右腿を抱えて、薄く水色の恥毛が生え、愛液で濡れた秘所を彼に見せつける。

「でも、これまでは前戯。本番は––」

ここ、と薄桃色の充血して腫れた女性器を指差す。

ごくりと彼が息を呑む。

「聞いたことくらいあるでしょ? 女の人のおまんこに男の人のおちんちんを入れるの。女の子をおちんちんで串刺しにして、精液で膣内をいっぱいにするの。すっごく気持ちいいのよ?」

おちんちんを膣口に宛がう。それだけで鈴口からぷっくりと先走り液が出てくる。

先走り液をおまんこに擦り込むように腰を浮かして動かす。

「ねえ、挿入れたいでしょ? 貴方のおちんちんで私の膣道と子宮を蹂躙するの。だから––」

滅茶苦茶に犯して、と耳元で囁く。

彼は私の膣内におちんちんを勢いよく捻じ込んだ。

 

小さな膣口を引き裂き、膣内の狭い肉を押しのけて、凶悪な征服者であるおちんちんが私の中に侵入してくる。

少しの痛みと、異物が侵入したことによる圧迫感。それを上回る圧倒的な快感。それらが同時に襲い掛かってくる。

「ふぁっ、はぁんっ♡ おちんちんっ♡ きたぁっ♡ イっくぅ♡」

勢いよく子宮を叩かれた衝撃で容易く絶頂へと達する。

ぷしゅっ、ぷしゅっ、と潮が彼の身体にかかったが、私も彼も気にせず腰を振り続ける。

えっちの才能があるのだろう。彼のおちんちんは的確に私の弱いところを刺激してくる。

特におちんちんを引き抜くときに、カリ首で入口付近の膣肉をこそげる動きが、気持ちいい。

今までシてきたなかでも一、二を争う相性の良さかもしれない。

「ふぅんっ♡ はっ、はっ、はっ♡ すっご♡ きもちっ、いいよっ♡」

パンパンパンとリズミカルに腰を打ち付けられる。

亀頭が抜けるギリギリまで腰を引いて、子宮を押しつぶすかのように打ち付ける。

「やっ♡ それっ、だめぇっ、イくっ、イっくぅっ♡」

それだけの動きで簡単に再び絶頂に押し上げられる。

腰が跳ね、おちんちんを受け入れている秘所から勢いよく大量の潮が噴出され、天井を濡らした。

それでもピストンは止まらない。

ぐちゅ。ぐちゅ。ずぽっ。ぐぽっ。

「はぁっ! だめっ! イってるからぁっ♡ イってるぅ♡ おかしくなっちゃう♡」

「気持ちいいですっ! サンドリヨンさん! 気持ちいいです!」

びくびくと身体が震える。お腹の奥を蹂躙するおちんちんは私が絶頂から落ちることを許さない。

ピストンの勢いは衰える素振りを見せず、膣内はおちんちんに征服されていた。

いやらしい水音が部屋中に響き渡り、その音でまた興奮が増していく。

「キスっ! キスしてぇっ! 口っ、寂しいのぉ!」

堪え切れず懇願すると、彼の顔が近づいてきて唇が重なった。

唇の隙間から舌を彼の口内へ侵入させ絡ませる。

ぐじゅぐじゅと上の口から下の口から、淫靡な水音が部屋中に響く。

ピストンのスピードが更に上がると、耐えきれず彼の背中に腕を廻し、脚を腰に絡める。

脚に動きに連動して、膣内がおちんちんをきゅっと締め付ける。

「サンドリヨンさん!」

叫びに合わせて膨らんだおちんちんが子宮を押し潰し、熱い精液が子宮口へと叩きつけられる。

「んっ♡ ひああああぁぁんッ♡」

吐き出された精液に合わせて今日最大の絶頂を迎えた。

 

荒い息を整えると、じゅぽん、と淫らな音をたてて膣内からおちんちんが引き抜かれる。

栓となっていたおちんちんが抜かれたことにより、膣口から精液が流れ出る。その光景は自分の身体とはいえ、非常にいやらしい。

彼が私の上に倒れ込んできたので、頭を撫でてあげる。頑張ったご褒美だ。

ふと、隣を見るとハイネがぐーすかと鼾をかいて幸せそうに寝ていた。

これだけ派手にヤったのに起きないなんて。この子のことを舐めていたかもしれない。

汗を流すため起き上がったその時、がしりと腰を掴まれた。

振り返ると上気した顔で私のお尻を見つめる彼がいた。

「あ、あの。ちょっと? 今日はもう疲れちゃったからこれで……」

「もっと、もっと欲しいです。いっぱい下さいサンドリヨンさん!」

「ちょっと! もうおしまっ––ひぃん!?」

もう無理と懇願する私を無視して、彼は一度目の行為より更に硬くなったおちんちんを半ば無理矢理捻じ込んだ。

精液と愛液で泡立った私の膣は、おちんちんを拒むことなく受け入れる。

立ったまま後ろから犯される形で二回戦が始まった。

 

「オ゛ッ♡ だめぇ♡ も゛う゛っ♡ イ゛ぎだぐないっ♡」

気がおかしくなる寸前まで犯され続けて。

 

「まって! そっちはちがっ! ん゛ぎぃぃぃ! ざげるぅぅっ!」

アナルに前戯もローションもなしにおちんちんを突っ込まれて、お尻が血塗れになったりして。

 

「あ゛―っ♡ あ゛―っ♡」

言葉が言えなくなるまで快楽漬けにされて。

 

彼の体力が尽いてようやく解放されたのは、窓から朱色の光が差し込む頃だった。

気が付いたら私の姿もサンドリヨンからヴェールのものへと変わっていた。今私を襲っている股間の鈍い痛みも、体の大きさが変わってしまったのが原因の一つだと思う。

まさかここまでとは、舐めていた。ベッドで幸せそうに眠る彼を見ながら、そう思ってしまう。

というか、この状況、ものすごくまずい気がする。酔いもあったとはいえ私から誘惑してしまったわけで。傍から見たらいわゆる逆レイプってやつになるのでは……? ひょっとして強姦と変わらないのでは? 流石にそれはまずい。どうしよう……。

寝不足と疲労でぼーっとした頭で考えるが、考えが纏まらない。

せめてシャワーを浴びたい。水で頭をしゃっきりさせたい、というのもある。今の私は全身から雄と雌の発情した匂いが混ざったものを立ち昇らせている。身体中にこびりついた精液と汗と愛液が混ざり合って、嗅いでいると膣奥から愛液が滲み出てきてまた発情してしまいそうな、とてもいやらしい匂い。正直、今すぐ洗い流したい。

そう思って、一晩中好き勝手使われて動かなくなった下半身を引き摺ってベッドから降りたその時。

「んっ、あーよく寝ました。あれ? マスターどうしたんですか? その姿」

「お、おはよう。ハイネ」

ハイネが、起きてきた。

「ていうか臭っ! なんですかこの匂い! まさか……」

そういってハイネは辺りを見回し、ある点をじっと見つめていた。

視線の先には先程まで獣のように私を犯していた彼が一糸纏わず寝ていた。

「えっ、まさか、マスター……、この子に手を出したんですか!? 私が寝てる横で!?」

ハイネが信じられないものを見るような目で私を見つめる

「いや、ハイネ。手を出したわけでは……」

昨日のことを思い出して声が詰まる。

「ごめんなさい。私が手を出しました」

弁解は諦めて、力なく首肯した。

 

数か月後。

「ってなこともありましたねー。びっくりしましたよ私は。まさかマスターが私が寝てる横で子供に手を出してるなんて」

ダン、と大きな音を立ててハイネの持つジョッキがテーブルに叩きつけられる。

私とハイネは再び同じ居酒屋を訪れて、呑んでいた。

私はあれから度々この居酒屋を利用していて、もはや常連といっても過言ではない。

「だいたいずるいですよマスター。私が好きなのってあれくらいの年頃の男の子だって知ってるじゃないですか。どうして起こしてくれなかったんですか。私も愉しみたかったのにぃ……」

そういってハイネはテーブルに突っ伏した。規則正しい息が聞こえることを考えると、酔いつぶれて寝てしまったのだろう。連れて帰らなくては、と思い全身に魔力を込め、サンドリヨンの姿になる。

会計を済ませるべく店内を歩く。

ふと、一人の少年を見つけた。

あの日、一夜を共にした少年だ。

彼も私に気付いたのか、こちらを見つめている。

彼の顔はうっすらと赤い。

私は彼に近づいて、耳元で囁いた。

 

「今日も部屋は空いてるかしら?」


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