マイクUMAのお嫁さんにされかけるテラーの話
タイトル通り、マイクUMAのお嫁さんにされかけるテラーの話です。
・ハート喘ぎあり
・濁点喘ぎあり
・マイク型UMAの名前と口調の捏造
・テラーの口調と戦闘方法の捏造及び、不通の効果がガバガバ
とにかくエロを書きたいという気持ちが先走ったご都合主義の産物です。その割には大してエロくもなく、推敲もろくにしていないので軽〜い気持ちで読んでください。
テラーは組織の指令を受け、廃ビルに潜むUMAの討伐に単身駆り出されていた。
『通』の名を冠するそのUMAは『不通』の能力を与えられたテラーにとって、なんとも筆舌に尽くしがたい相手ではあるが、任務として討伐することには何の感慨も持たないため、命を落とさぬよう真剣に挑むつもりであった。
断じて油断は無かったはずだ。だが、『不通』能力の練度が甘かったせいだろうか、はたまた別の要因からか、現在テラーは危機に陥ってしまっていた。
戦況は最悪。相手に深手を負わすことも出来ておらず、自身も無傷とはいえ能力を酷使したことで強い疲労状態に陥っていた。
その上、自身の倍は優にあるUMAの巨躯に抑え込まれ、伝達手段兼武器であるスピーカーも投げ捨てられてしまい、文字通り手も足も出ない状態だった。
(万事休す、か……)
悔しさに表情を歪ませながら、それでも気丈に相手を睨みつける。本来鼻があるであろう部位から上がマイク状になっているUMAは、大口を開けてニタニタと鍵盤を模した歯を見せつけていた。
(このまま頭をかじられて死ぬのか?)
テラーはUMAが見せびらかす虚空のような口内にうすら寒さを覚えるが、神を打破するまで死ぬわけにはいかない。
どうにかこの危機から脱せれないか思案していると、何を思ったのかUMAは突然テラーの顔をべろりと舐めだした。
「ッ!?」
粘性の高いドロドロした唾液が顔中にかかった上、マスクに覆われた口元を入念にねぶられて息ができなくなる。
「んぶっ!! ぶはっ、げほっ、んぶぅうう!!」
やがて、マスクを歯で退けると、長く分厚い舌が口蓋をなぞりながら喉奥まで侵入してくる。息苦しさと嫌悪感にえづき、咳き込み、迫り来る吐き気に恐怖を覚える。このまま舌が胃から腸まで伸びていくのではと想像し、心臓が冷たくなるような感覚を覚えた。
吐き気で生理的な涙を流し、どちらのものか分からない唾液が口の端を伝って耳に入ってくる。気持ち悪い、とにかく気持ち悪い!!
(こんな形で殺されるのか!?)
死に方を選びたいなんて贅沢を言っている場合では無いが、逆にどうしてこのような殺め方になるのだろうか?
せめてもの抵抗で相手の腕に爪を立てたり、殴りつけているとずるり、とようやく舌が引き抜かれた。
「――ぷはっ! げほっ、げほっ、がはっ……」
酸素を吸う余裕も無く激しく咳き込むが、UMAの追撃は止まらない。UMAはテラーの服に手をかけると、盛大に音を立てて破く。テラーもここまでされて、ようやく自分の身に何が起こっているのかを理解し始めた。
(こいつ、オレを犯そうとしてる!?)
乱暴に衣服を剥かれ、シャツから肌着に至るまで全ての生地が哀れな端切れと化してしまう。テラーは一瞬だけ羞恥心に見舞われるが、弱気な心を振り払って逃亡を図る。しかし、UMAに長い脚を掴まれたことで、硬い地面に身体をしたたかに打ちつけて呻き声を上げる。
UMAは嬉しそうにテラーを背後から抱き抱えるようにすると腕を後ろ手に拘束し、なめらかな肌に舌を這わせながら、無骨な片手で筋肉のついた下腹部をなぞって味わう。
当然、テラーからすれば不愉快極まりない行為であり、触れられた箇所から肌がぼつぼつと粟立ってしまう。
それにこの行為がいつ、どんな形で終わるのかが予見出来ないせいで、心身がじりじりとすり減るような感覚さえも覚えていた。遊ぶのに飽きた子供の人形のように、粗末に扱われてもおかしくない。
恐々とするテラーの様子を見てかUMAはべろり、と冷や汗を舐めとると下腹部に這わせていた手を臍の下に当て、ぐっと力を込めた。
(――っ、なんだ、これ……!?)
途端にじわじわと、急激に熱く迸るような感覚が湧き上がってきた。テラーは突然込み上げてきた欲望に困惑しつつもひたすらに身をよじるが、UMAは下腹部に強く手を押し付け、性欲を刺激する周波数を流し続ける。
不快感から萎えきっていたはずの陽物がみるみると硬く立ち上がり、眼球が無いはずのUMAはそれを見て嬉しそうな唸り声をひとつ上げる。テラーは羞恥を隠しきれなくなり、端正な顔を赤らめて悔しげに唇を噛む。
UMAがすっかり勃ちきった陽物に手を伸ばし、無骨な手とは裏腹な優しい手つきでしごき始める。腹部に与えられる低周波は止まらず、尚も出力を上げてテラーを苛み続けるばかりだ。
「っ、んっ♡ ふぅっ、ふ、んっ♡」
感じていることをバレたくないせいで『不通』が発動してしまい、喘ぎ声すらろくに出てこなくなるが、無理やり快楽を流し込まれて犯されているテラーからしてみれば、今はこの忌々しい能力に感謝さえできる。
しかし、声が出ていなくても上擦った息遣いのせいで弱点までは隠し通せない。
UMAはテラーの敏感な耳を舐めしゃぶりながら、ひたすらに弱いところを指でいじめる。大きな手でカリ首と亀頭を包み込むよう同時に刺激されるとたまらなく、悲鳴の代わりに荒い息遣いとして漏れ出てしまう。
(耳、ぐちゅぐちゅするなぁ……!!♡ 無理だ、もう、ダメダメダメっ、あ――!!♡)
度重なる責苦に耐えきれず、とうとう吐精してしまった。UMAから与えられた刺激のせいで常より深い絶頂になってしまい、テラーは肩で息をしながら脱力してしまう。
「っ……!?」
ごり……と臀部に硬くみなぎったものが当たり、テラーはぞっと全身の血の気が引く。振り返らなくても、それがUMAの興奮の象徴だとありありと取れた。
頬をべろりと舐められ、ぞわぞわとした感覚が走る。それは、不快感とは全く真逆のものだった。
辱めはまだまだ終わらない……。
「が、はあ゛っ、〜〜〜〜〜!!♡♡♡♡♡」
――何回絶頂させられたんだろうか。
テラーは腕を掴まれて抵抗を封じられた状態のまま、背後から人外の長大な陰茎で激しく突かれていた。
度重なる深い絶頂のせいでテラーの意識は明滅し、言葉にならない不明瞭な汚い破裂音が喉から飛び出すばかりだ。
「う゛ッ、――!?♡♡♡」
ぴしゃりときまぐれに尻を叩かれたせいで、ぴゅくっ♡ と色の薄くなった精液が漏れ出す。
些細な刺激でも絶頂に導かれるほど身体は作り替えられてしまっており、テラーは屈辱に涙をこぼす。
このわずかな時間でテラーの身体は恐ろしいほど開発されてしまった。散々こねられた胸の先は紅く色づき、舐めしゃぶられるとそれだけで達しそうになってしまう。腹の奥を擦られて何回も無理やり吐き出させれた陽物は真っ赤になって震えており、もう出すものも無いと透明な涙を流していた。
UMAは下卑た笑いを浮かべながらテラーの腕を外すと、うやうやしく抱き抱えるようにして体位を変える。正面から肌が触れ合う対面座位の姿勢は、相手の腰に脚を巻き付けるような形になり、限界を迎えたと思っていた悔しさと羞恥が更に掻き立てられた。
腰に両手を回されるとそのまま上下に振りたくられ、剛直が腫れぼったくなった部分をしつこく刺激してきて頭が茹だりそうになる。
「ぐっ♡♡♡ んぐっ!!♡♡♡ んん〜っ!!♡♡♡」
擦られる度に絶頂を迎えているような責め苦の中、腰を掴んでいる手が親指をじりじりと延ばして、下腹部――剛直に責め苛まれている前立腺の真上を狙ってきているのを察知した。
(やめろ!! それはもうやだ!! やめてくれっ!!)
「……がっ!!♡♡ がはっ、あ゛っ!!♡♡♡」
声にならぬ言葉は潰れたような音だけが漏れ、目の前の人外には届かない。UMAは親指で臍の下をぐぐっと押すと、そのまま性欲を増長する低周波を無慈悲に流してきた。
「ん゛う゛ぅ、〜〜〜〜〜っ!?♡♡♡♡♡」
欲を掻きたてる周波数を最も弱い部分に流し込まれて、全身がガクガクとおかしいほど笑ってしまう。ペニスは壊れた蛇口のようにぷしゃぷしゃと透明な洪水を起こし、すっかり性器に作り替えられてしまったアナルも怒張をぎゅうぎゅうに締め付けて、ひたすら深い絶頂の渦に飲み込まれてしまった。
(死ぬっ!!♡♡♡ こんなの死ぬ!!♡♡♡ 誰か助けて!!♡♡♡ 誰かっ!!♡♡♡)
「お゛っ♡♡ お゛っ、ほぉっ……!!♡♡♡♡」
理性が飛び出したせいか、『不通』によって遮られていた喘ぎ声もとうとう盛れ出してしまう。
UMAは壊れたおもちゃのようにイキ果てる姿を見てもう一息と思ったのか、テラーの耳元に口を寄せて彼の脳を蕩かす波長の声音を選んで問いかけた。
『――オレの嫁になれ』
「へ……?♡♡」
『オレの嫁になるんだ、人間。毎日でもこうして抱いてやるし、今よりももっと深い京楽に浸ることだってできる。お前にとっても悪い話じゃあないだろう?』
UMAの声は脳を直接震わせるような、実に甘い声をしていた。耳が溶けてしまいそうなほど甘美な誘惑だ。
おれのよめ……。
………………………………嫁?!
テラーはUMAの心地よい声音にうっとりとしていたが、あるひとつの単語を反芻して意識が明瞭になってきた。
(……ふざけるな!! 誰がお前の嫁なんかになるか!!)
テラーの中で雲散していた怒りが再び沸き起こり始めた。悦楽に浸っている場合じゃない、正気を失っていたがこれ以上の醜態を見せてたまるかと、目の前のUMAを討伐する意志を固める。
(一か八か……!!)
テラーはUMAに目もくれず、彼方に手を伸ばした。その先には打ち捨てられたスピーカーがあった。UMAはテラーの意図に気づいたのか、スピーカーを指差すがその表情はどことなく冷たい。
『あれが欲しいのか?』
テラーは問いかけに頷く。そして何度も何度も口を動かそうとして、何かを懸命に伝えようとする素振りを見せると、UMAは『ああ、あれが無いと話せないのか』と納得してスピーカーを回収する。
『一瞬だけだぞ。万が一があったらダメだからな』
そう言いながら、渋々ながらもテラーにスピーカーを接続した。
『……良かった、やっと話せる。ずっと、あなたと喋りたかったんです』
……さっきまでの必死な表情はなりを潜め、恍惚とした雌の顔つきになる。
『結婚の約束、受け入れます。オレの言葉で直接言いたかったんです……』
テラーは潤んだ目で相手の目(と思しき箇所)を見つめながら熱っぽく伝えると、UMAは途端に機嫌を良くしだした。
『なんだ、そうだったのか! そうかそうか! 堕ちてくれて嬉しいなぁ人間よ』
『ふふ。ねえ、それじゃあ誓いのキスをしませんか? 熱烈な、オレの顔を飲み込んじゃうぐらい、熱い熱いキスが欲しいです……』
UMAの口に触れるか触れないかまで唇を近づけ、情欲に満ちたような声音でそう呟くと、UMAはべろりと舌なめずりをして、鍵盤状の歯を剥き出し大きく口を開けた。
(来た!!)
――UMAが大口を開けた瞬間を逃さず、テラーはスピーカーを相手の喉奥に呑み込ませると、間髪入れずに衝撃波を流し込みコアを破壊した。
『ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!』
耳障りな悲鳴を上げながら腹部が破裂し、テラーはその衝撃で飛ばされ硬質な床に叩きつけられる。かろうじて受身は取れた。
『ガ……ガガガ……』
煙を上げながらUMAは壊れた音声機器のような耳障りな音を立ててくずおれる。やがて煙のように空気に溶けるのを確認すると、テラーは長く大きなため息をついた。
(終わった……。UMAのキスで死にかけたのが、撃破のヒントになるなんて……)
ハニトラなんて後にも先にも初めての経験である。奴を油断させて倒すにはこの手しか無いと思ったが、まさかこうも簡単に引っかかるとは思わなかったものだとテラーは逆に感心する。
組織に報告が必要だが、変態UMAとの行為で気力体力とも使い果たしてしまった。疲労感は限界を振り切っているにも等しく、抗いがたい猛烈な眠気に襲われてしまう。
(もう、起きてから考えよう……)
硬く冷たい床の上で一糸まとわぬ身体を丸めながら、起きる頃には全身が痛いだろうなと思いつつ、穏やかな寝息を立て始めた……。