ボクっ娘ウタの夜

ボクっ娘ウタの夜


「ルフィ…今日も疲れたボクのことを慰めておくれよ…」

「いいぞ!ウタ!」

ルフィはいつだって元気だ。

「ルフィは元気だね…ボクは頭痛いし足も痛くてもう立てないよ…」

「じゃあ座るか?」

「いや、ベッドに行こう。膝枕してくれ」

「わかった!」

やっぱり膝枕ってのはいいものだねぇ常にルフィを感じることが出来る

「今日はニュース番組のゲストに出たんだ。」

愚痴コーナー、最早定番化している

「見てたぞ、ウタ!」

「それで今はサッカーシーズンだからボクもユニフォームを着てたんだけど、現場監督が酷いんだ!」

「なんか言われたのか?」

言われた言われた!それはそれは失礼なことを言われたぞ!

「『ウタさんは胸が小さいので少し動いてもらいます』だってさ!」

フン!ボクのコンプレックスなんだぞ!セクハラだセクハラ!

「だからリフティングとかドリブルとかやってたのか」

「どうせボクはナミさんやモネさんよりもちっぱいですよーだ!」ベー

ボクは悪くない!ナミさんがでかすぎるだけだ!

「まぁ王子様がヤマトみたいな感じだったら嫌だろ」

「そうだ!そうだ!でかけりゃいいってもんじゃないぞ!」


「ハクシュン!うえ~風邪かな~エースゥ~ティッシュもってる~?」

「誰かがお前の噂でもしてんだろ…ほれティッシュ」


「あとおれはウタのそういう所も好きだぞ」

「な、なんだ急に!」

「あれ、嫌だったか?」

いや~そんな面と向かって好きっていわれると、ちょっと、ちょっとだけ嬉しいぞ!

「嫌じゃない!」

「お、そ、そうか」

「でも悔しいの~」グスッ

やっぱりボクもあんな巨のつくようなのが欲しい!一時はTwitterで

”ウタ 小さい”

がトレンド入りした事もあったんだぞ!

「あー!おれの膝の上で泣くなよウタ!」

「うえ~ん!」

「でもウタ似合ってたぞ?」

「ほ、ホント!?」パァァァ

ボクってチョロいなぁって実感する。でも嬉しいもん!

「あぁ、カッコよかったぞ」

ガーン

ボクはかわっていわれたいんだよ!

「可愛いって言って!」

「可愛かったぞ!ウタ!」

ルフィも可愛いぞ!

「い、いきなりそんなこと言われると照れちゃうなぁ~///」

「ウタが言ってって言ったんだろ」

「むー!いいの!」

「まァ、ウタが満足ならいいけどよ」

ボクは大満足で…

「ヤバ、睡魔が…」

「ウタ、もう眠いのか、寝るか?」

「やだ~ボクはまだ、最低でも日付変わるまでルフィに慰めてもらうんだ~」

ボクはもっとルフィと一緒にいたいの!

「まだ8時だけど、そんなんで大丈夫か?ウタ」

「ていうかまだお風呂はいってないし!そもそもまだ寝るわけにはいかないの!」

「じゃあお風呂はいっとくか?」

「そうする!ルフィも入るよね!?」

「えッおれ入んなきゃ行けないのか!?」

「だってルフィボクが何もいわないとお風呂週一になりそうなんだもん!」

「ちぇ~わかったよ…」

ていうか前科二犯だ。長期ロケのときにやらかしてたの、叱ったばっかりだぞ!


「背中流して~ルフィ~」

「ほい!」

ボクの背中満遍なく、お湯が流れる。12年前だったらボクの背中にすら当たってなかったと思う

「ルフィも上手くなったもんだね」

「毎日だからな」

「ルフィはホントにボクがいなくちゃダメなんだから…」

ボクもルフィがいないとダメなんだけどね!

「ウタがいなくても生活できますー!」

「ルフィ…なんでそんな酷いことを言うんだい…?」ポロポロ

これ嘘泣きじゃない、ガチ泣きだ。

「わァ~ウタごめん!あ!可愛い!可愛いぞウタ!」

「ほんと!?ルフィは見る目があるなぁ~」

チョロい!ボクチョロいぞ!


「お風呂入ったら眠気が少しさめた気がする」

「それは良かったな、ウタ」

「アイスたべる~」

ささやかな楽しみの一つだ。

「太りは…しないか…」

「当たり前だよ!ボクは歌って踊って日々カロリーを消費しているんだ!」

「まぁほどほどにはしとけよ」

「うん~」

アイスの袋を開ける。綺麗に開けれた!ちょっと嬉しい!

「おいし~い」

「そういえばウタ、次のロケどこなんだ?」

「ひゃはやひ!」ボリボリ

山梨!

「え?」

「やなひゃひひょふひはん!」バリボリ

山梨の富士山!

「ごめんウタ食い終わったら教えてくれ」

「にゃまった!」ボリボリ

わかった!

「お、おう」



「山梨の富士山!」

「えぇ…」

ボクも一体何故そこに行かなければいけないのか全く分からない

「いひひ~美味しかった~」

「もう完全に王子様モード切れてるな」

「自宅ぐらいただの女の子でいたいんだよボクは」

「いやまぁ正しいと思うけどよ」


「ルフィ~ボクを寝かしつけておくれ~」

「お、いいぞ」ヒザマクラ~

流れるような膝枕、これが相思相愛ってやつか!

「頭なでて~」

「いいぞ」ナデナデ

やっぱりルフィは撫でるのが上手い

「うひぃ~」

「♪」ナデナデ

ルフィに頭撫でられるの、心地いい…眠くなってくるよ

「ぅぅ…」

睡魔が…瞼が…



「スー…スー…」



「ししっ!かわいいなぁ、ウタは」

11:47

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