プリチュアおじさんの逆襲 4
「お前たちは………!!」
「あの、誰でしょうか?」
はぁぁん!?
覚えてないのか、この俺を!?
お前はあのとき俺にブチ犯されていたかもしれなかったのに、危機感が欠落してんのか?
わざわざ忘れられないトラウマになるようにと、臭い息までかけたのに………!
この野郎、俺を舐め腐るのもいい加減…
「あの、おじさん、誰ですか?」
「覚えてないのか!この前お前らにプリチュアのゲームを邪魔された、俺だ!」
かばんを地面に降ろすと、あの件かな?とわざとらしく煽るようにとぼける男。
対して女の方はそこそこ怖がっており、完全に男の背中に隠れてしまっている。
「というとあなたはこの前、プリチュアのゲームを独り占めしてたおじさんですか?」
あぁそうだよ、気づくのが遅いな!
「でも、あの件に関してはもう解決したし、あなたが悪いということで……」
勝手に解決したことにしてんじゃねえ!
俺が納得してないのに何が解決だ!
「まだ何か言いたいんですか?僕、これからチヨダと限定スイーツを食べに行くので、あまり時間がかかると困るんですけど……」
カップルで限定スイーツだぁ!?
てめぇふざけんじゃねぇぞ!!
チビは女と縁のない惨めったらしい生活がお似合いなんだよクソが!!!
「要件は簡潔に述べてもらえますか?チヨダが怖がっているし、あまり時間もないので」
「じゃあ前置きなしで述べてやるよ。その女を俺の肉便器にさせろ。そしたら許してやる」
じゃあ、僕に決闘で勝ったらチヨダを渡すと語る男。
「ミナト!危ないよ!」
「大丈夫。僕に任せて。あっ、おじさん魔法使えないんだっけ?一時的に魔法を使えるようにしてあげるから、これで対等に戦えるよね。」
男は恐ろしいことに、俺に魔法を与えて魔法勝負を仕掛けてきた。
そして、勝負が始まった瞬間、こいつの目が禍々しい色に光った。
それを見るとなんだか強烈な眠気に襲われて、いつの間にかその場で眠ってしまった。
「魔力量が僕と対等になるようにしたのに、思ったよりも弱かったな。魔法に慣れてるかそうでないかの違い?」
煽るように語る彼のその声だけを、俺は鮮明に覚えている。
それからのことは、あんまり覚えてない。
ただ、目が醒めたときには、既に彼らはいなかった。