ファラオニトクリス、海魔に敗北する
端的に言うと、ファラオ・ニトクリスは油断した。
そもそも海魔というのはカルデアでも雑魚エネミーとして認識されており、その上幅広い対象を即死させる宝具を持つ自分が海魔などに負けるはずがないと、ニトクリスはそう思っていた。
「────あ、れ……?」
けれど油断が招くは敗北であり、現実としてニトクリスは今、碌に魔力も残らぬ状態でおぞましき海魔の群れに囲まれ地に伏している。
ああ、情けない。このような姿をファラオのお歴々に見せられようものか。
ニトクリスはこのまま海魔に敗北し、カルデアへと退去するのだろう。そう思って目を閉じた。
次にニトクリスを襲ったのは痛みではなく、寒気だった。
腹部を海魔に撫であげられ、ぞぞ、と鳥肌が立つ。粘性の高い触手はニトクリスの美しい褐色の肌を淫らにてからせる。
残念ながら、ニトクリスは察しの悪い女ではなかった。
(ああ。これなら、ただの敗北であった方が幾分もマシだった)
海魔の一匹が、ニトクリスに覆いかぶさった。
「……ン、あ、……ひ♡」
ニトクリスの黄金の装備はいつの間にやら溶かされて、豊かな乳房が露になっていた。
その先端にある小さな突起を海魔がこり……♡と抓ると、ニトクリスはそれに呼応するように喉を仰け反らせる。
ニトクリスの秘部は海魔の粘液とニトクリスの愛液で溢れており、今にも触手挿入待ちです♡と言わんばかりに受け入れる準備を万端にしていた。
頭が働かない。ただひたすら、モノ欲しげに蠢動する秘部を触手で嬲ってほしい。普段のニトクリスであれば考えるはずもない事柄ではあるが、今の彼女は極端な発情状態にあった。
やがて海魔はニトクリスの卑猥な股座へとその触手を伸ばし、ニトクリスの期待していた行為へと移動し始める。
(あ♡来る♡触手来る♡……私、期待、しちゃってます……♡)
とろ……♡と分泌される愛液は量を増し、そして海魔の触手を受け入れた。
「お゙ッッ♡♡」
どちゅん♡と大きな音を立て、ニトクリスの秘部が貫かれる。ニトクリスの脳が桃色に支配される。
にちゅ、ぬちゅ♡ぬる♡と海魔はひたすら触手をニトクリスの奥と手前とを往復させ、その度にニトクリスは派手に潮を吹いた。
今までに感じたこともないような快感。何度も絶頂し身体が痙攣しても海魔は交尾を止めることなどせず、ニトクリスの理性を壊しにかかる。
「イッ……く♡イってます♡イってるから、ぁ♡」
海魔に言葉が通じるはずもなく、ニトクリスの形だけの制止は虚空に呑まれた。
(ずりゅずりゅ、きもちいい♡もっとほしい♡)
きゅん♡とニトクリスの子宮が収縮し、海魔の種付けを望んで降りてくる。
(あ♡子宮降りちゃいました……♡赤ちゃん、出来るわけないのに♡)
サーヴァントと海魔の間に子供なぞ産まれるはずもないが、ニトクリスの身体は海魔の子種で孕むことを期待していた。
その間にも海魔はニトクリスの乳房と秘部を嬲ることを止めず、彼女の雌としての本能を刺激し続ける。
(わかる♡わかっちゃいます♡今私、雌臭漂わせて海魔誘ってる……♡子宮が赤ちゃんほしいってアピールしまくってます♡)
ニトクリスは軽く白目を剥きながら快楽を享受し続ける。次第に海魔の触手がびくんと痙攣して、
「お゙、ほ……〜〜〜〜ッッ♡♡」
びゅるる♡どくどくっ……♡と音を立てて、ニトクリスの胎内に子種を吐き出した。
(あ、やば♡きもちよすぎて、あたま、へんに……♡)
種付け絶頂で最高の快楽を得たニトクリスはぐるんと黒目を上に向けたまま失神した。
蟹股のポーズで股間からどろどろと粘液を垂れ流しながら仰向けになって痙攣する様は、あまりにも滑稽だった。
数日経っても未だ助けは来ない。
ニトクリスは海魔達に種付けされ続けている。
彼女の腹は海魔の子種で大きく膨れ、本当に海魔の子を妊娠しているのではないかと錯覚するほどであった。
海魔の持つ粘液の効果なのか元々豊かであった乳房もより一回り成長し、乳首はびん♡びん♡と完全に勃ったまま一向に戻らない。
(……あ、また、犯されるんですね……♡)
次に自分に覆いかぶさろうとする海魔を見て、ニトクリスは己の股を愛液で濡らした。
孕むはずのない子宮から、新たな生命の匂いがした。