-閲覧注意-ヒーローは孤独を恐れない

バッタモンダーが召喚した消しゴムのランボーグの消去ビームを受けたスカイ。スカイ自身はなんともなかったが、ランボーグの力によって、人々から"ソラ・ハレワタール"に関するあらゆる記憶を消し去られてしまった。

「拓海さん…本当に私のこと覚えていないんですか…」

「ああ…君とは初対面だ」

「私たちがお付き合いしていたことも…？」

「俺と君が…？はは…それはないんじゃないかな」

「ましろさん！私です！ソラです！」

「…えっと…前にどこかで会ったことあったかな？……あっ！小学校の時、同じクラスだった…とか？」

「あまねさん！あなたはランボーグによって記憶を奪われてしまったんです！」

「…？記憶を奪う？君…何を言っているんだ？」

「えるちゃん⁉︎私です！ソラですよ！……なんで…私の顔を見るなり泣き出してしまうんですか……？」

「え"え"え"え"う"〜〜」

ソラには、これまで築いてきた思い出や絆があった。しかしそのすべてがランボーグによって一瞬にして白紙となり、拓海たちのとの絆が断たれたことを実感してしまったソラの心は、孤独感によってボロボロになってしまった。

過去の幸せな瞬間は、今や遠い夢のように遠ざかり、現実の冷たい現実が彼女を包み込んでいる。

「ヒーローは孤独を恐れない……」

「ヒーローは…孤独を…恐れない……」

ソラは心が折れてしまわないよう、自分に言い聞かせるように繰り返し唱える。

ソラは居場所を失い、野宿を余儀なくされた。幸い悪天候ではないものの、空には分厚い雲が陽の光を遮っていた。

彼女はすでに孤独と絶望の中にあり、夜の闇に包まれることで、寂しさと不安がますます彼女の心を苛んでいく。ソラの顔には涙が溢れ、悲しみを物語っているようだ。

(うぅ…やっぱり…寂しい……拓海さん……ましろさん…エルちゃん……なんであんな他人行儀な…あぁ……嫌だ…ひとりは嫌……もうひとりに戻りたくない…嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…ああああぁ……)

(拓海さん…助けて……拒絶しないで……ゔぅ…苦しい……嫌だ…心が引き裂かれる……)

手が震え、彼女は胸を押さえながら深呼吸を試みますが、そのたびに息が詰まり、さらにパニックが増幅していくのです。過呼吸の波が彼女を襲い、苦しい吐息と共に体全体が痙攣し始めます。

(…バッタモンダー…許さない…今頃…惨めな私を見て…笑っているに決まってます…許さない…絶対…)

ランボーグを浄化したら元に戻った。