パンクラ×俺くん

パンクラ×俺くん

ガチムチダイナレスリング


「普通がいい」


いつものようにシャワーを浴び、ベッドの上で互いに裸で向き合いさあやるぞとなったところでパンクラトプスからそう告げられた。


「お前が俺を喜ばそうと色々とがんばってくれていること自体は嬉しいが、今晩ぐらいは普通にヤらないか?」

「迷惑だった?」

「いやだから、お前が俺のためを思ってやってくれているのは分かっているが……いや、うん、2割ぐらいは正直いうと……」

「頑張りすぎちゃってる?」

「というかお前が楽しみたいだけの場合って大概暴走してないか?」

「パンクラトプスのことを俺色に染め上げたいだけなんだけどなあ」

「もうだいぶ染まってしまった自覚があるのだが、まだ足りないのか……」


こうやって忌憚なく会話を交わせる仲になったことがとても嬉しく思える反面、会話の内容的には反省点も多数。

まあ変に我慢させるよりこうやってちゃんと文句を言ってくれる方が健全だしお互いのためだとパンクラトプスもわかっているのだろう。


「よし、じゃあ普通に……」

「どうした?」

「普通って、なんだっけ?」

「おい」

「どうしよう、考えれば考えるほどパンクラトプスが満足する普通が分からなくなってくる……」

「分かった分かった、今日は俺がリードして先導するから」

「よろしく頼みます」


仰向けのパンクラトプスの身体の上に乗り頭側に尻を向ければ、肛門に優しく指を挿し込んでくる。

指を動かし穴を広げながら、興奮を得た俺の逸物を舐め上げてきた。


「無理してない? 味が嫌なんだよね?」

「ザーメンの味が無理なだけで舐めるの自体はそこまで」

「そっか、パンクラトプスが挿れるなら俺の方は前戯で刺激し過ぎない方がいいよね?」

「そうだなあ……感度上げすぎると挿入してすぐイってしまうし……」

「りょーかい」


期待に膨らむパンクラトプスの巨根の皮を優しく剥き、先端にしゃぶり付きたくなる衝動を抑えて雁首の下で余った皮膚を舐める。

それだけで彼の逸物は熱く固くなり、鈴口から透明で粘り気のある体液が流れ出してくる。

それ以上吐精感を煽らぬように、竿への刺激を止めてでっぷりと中身が詰まった陰嚢を揉みほぐしながら臭いを嗅ぐ。

俺の尻を弄るパンクラトプスはといえば、逸物を舐め上げるどころか完全に口内に咥え込み、尻穴の内側から刺激を与えながら吸い上げてくる。

此方も負けじと快感を与えたいが亀頭への刺激は禁じられているため仕方なく腹筋に垂れた先走りを舐め取り、そのまま筋肉の割れ目に沿って舌を走らせ臍穴に舌先を挿入した。

脇腹や鼠蹊部、内腿などの手が届く範囲の筋肉を撫で回し揉みほぐしていく。

こうやってパンクラトプスの肉体を堪能するのももちろん悪くはないのだが、揺れる巨根を目の前に『待て』をされては臭いを嗅ぐだけでは欲求不満が溜まってくる。


「ねぇ、まだ前戯続けるの?」

「悪い、尻が緩くなるぐらい余裕持たせて、できればお前の感度を射精直前ぐらいまで上げておきたい」


意図は大体わかったのでそれ以上は文句を言わずに身を任せた。

既にパンクラトプスの太い指2本を易々と咥え込むほど俺の尻は充分に広がっているし、珍しく長々としゃぶられ続けた逸物も張り詰め昂っているのだが彼が満足するまで付き合おう。


「そろそろいいか」


互いに我慢の限界も近かったのだろう。

パンクラトプスの上から降りて尻を高く持ち上げ、背後から腰をしっかりと掴んだ彼がその巨根を根元まで一気に挿入した。

丁寧に丁寧に長時間慣らされた尻は痛みも抵抗も一切なくそれを受け入れる。

力強い抽送が淫靡な水音と肉で肉を打つ甲高い音を尻から響かせる。

無遠慮なバックでの行為は腸壁をゴリゴリと削り、固く膨らんだ前立腺を内部から押し潰す。

暴力的なまでの刺激に突かれる度に俺の逸物が跳ね上がり先走りを漏らした。

絶頂の近づきを感じる。


「ハァ、ハァ……だ、ダメだ、出るっ、うっ」


感じはしたのだが。

その到着点の一歩手前で先にパンクラトプスが果ててしまった。

奥深くに突き入れられ大量の熱い体液が身体の内側を満たす興奮。

しかしそれは絶頂に至る最後の一押しにはなり得なかった。


「…………もうちょっとだけ、もうちょっとだけ動けない?」

「ごめん、無理……」


長い射精を最後まで搾り出してからパンクラトプスの逸物が引き抜かれた。

期待に痛いほど昂った俺の逸物だけが置き去りにされている。


「一緒にイけるかと思ったのに……」

「俺もそれ狙ってたんだけど、悪い」

「いいよいいよ、早漏なのもパンクラトプスの個性なんだから」

「本当に悪い」

「もう、例えば俺が挿入してるときに『短小でごめん』って謝り続けたとしたらどうよ?」

「うっ……それは」

「はいこの話はおしまい、でも俺もイかせてほしいのでそこは最後までちゃんとお願いします」

「……手コキでいい?」

「いいよー」


ベッドの上で胡座を組んだパンクラトプスの上に抱えられるように座り、逸物を握られる。

先走りに濡れた先端を刺激されながら体重を後ろに預け、皮膚と鱗を密着させる。

体温と鼓動、存在感を背中全てを使って受け止めながら身を任せれば、尻の下で再び硬度を得た彼の逸物が当たる感触がある。


「これもう一回使えない?」

「無理言わんでくれ、本当に先っぽ痛くて無理なんだよ……」


そう言われては仕方ない。

首を真上に向けて求めれば、気づいた彼が唇に嘴を重ねてくれた。

互いに舌を吸い上げながら、上下する手の動きも速くなってゆく。

全身を包み込む多幸感に抱かれながら、射精した。


「ふいー、ありがとうね」

「応、お疲れさん」


そう笑い合って、再び唇を重ねた。

一緒に絶頂を迎えようという目論見こそ失敗してしまったものの、それすら些事に思えるほどの満足感。


「でもあれだね、前戯長くすると結局パンクラトプスも興奮しちゃって長くもたないね」

「面目ない……」

「いや文句つけてるわけじゃなくて、上手くやるの難しいなあって」

「もっとギリギリまでお前を感じさせてから最後に挿入で押し出す感じがいいのか?」

「今回かなりそれに近かったんだけど……俺の尻の感度の問題かなぁ」

「普通にやるだけでも大変なもんだな」


再びそう笑い合って、再び唇を重ねた。

そうやって二人で延々といちゃつき合いながら、その日の夜は更けていったのだった。



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