パラマシヴァロカ

パラマシヴァロカ


【元ネタ】史実

【CLASS】セイバー

【マスター】

【真名】パラマシヴァロカ

【性別】男性

【身長・体重】196m・115kg

【属性】秩序・中庸

【ステータス】筋力A 耐久B 敏捷B 魔力C 幸運B 宝具A++

【クラス別スキル】

対魔力:B

 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。

 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。


騎乗:B

 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、

 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。


【固有スキル】

神性:B

 神霊適性を持つかどうか。最高神シヴァの化身を称する神聖王の1人。


カリスマ:B

 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。

 カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。


皇帝特権:A+

 本来持ち得ないスキルも、本人が主張する事で短期間だけ獲得できる。

 ランクがA以上の場合、肉体面での負荷(神性など)すら獲得する。

 碑文に曰く、セイバーは王として相応しいあらゆる能力と強さを備えていたという。


天性の肉体:A

 生まれながらに王として完全な肉体を持つ。筋力にプラス補正。

 さらに、鍛えなくても筋骨隆々の体躯を保つ上、どれだけカロリーを摂取しても体型が変わらない。


【宝具】

『獅子吼する王輝の剣(プリヤカーン・シンハラージャ)』

ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:100人

 帝国の聖剣に“獅子の王気”を乗せて斬撃を放つ奥義。

 「剣を握り、鉄・銅・真鍮をも一刀の元に両断した」という逸話と、

 「勝利を目指して無数の敵隊を駆逐した」という逸話が混ざり合って

 一振りで軍勢を薙ぎ払う対軍宝具として顕現した。

 ただし、一振りで斬り倒せなかったものに対しては、以後この宝具は通用しない。

 その名高き武勇から、セイバーは“獅子王”の異名をとったという。


『聖なるかな、神在る宇宙は地に降りる(ヤショヴァルマン・ヤショダラプラ)』

ランク:A++ 種別:対界宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人

 帝国の誇る最初の都城(アンコール)。都市型固有結界。

 王の心象内の神々の世界、あるいは宇宙をかつて地上に具現したという

 『栄光満ちる神聖の都城(ヤショダラプラ)』を、大貯水池と数多の神殿群と共に展開する。

 結界内の事象はセイバーの定めた法に則って運営され、都城内に於ける王は

 神々の加護を受けたシヴァの化身として絶大な戦闘能力を獲得する。


都市内部には石造の守護神(ドヴァパーラ)たちと王を象徴する獅子(シンハ)の霊獣がひしめき、城壁からは王に仕えた大将軍たちが四本の大鉄腕となって伸長し、王都を防衛する。

そして、都城中枢に据えられた聖標像(ヤショダレシュヴァラ)からは神威の砲撃が放たれる。



【Weapon】

『神聖なる王輝の剣(プリヤカーン・リーチ)』

 クメール帝王に受け継がれる王権象徴の黄金聖剣。

 セイバーの場合は、自らの王気を一刀全てに載せる宝具として顕現した。


『高らかなる中天の栄光(ヤショダレシュヴァラ)』

 都城の中心に在る大神殿に据えられた主神リンガ像にして、ヤショヴァルマン王そのもの。

 セイバーは都城中枢の神殿にシヴァ・ブラフマー・ヴィシュヌによる宇宙構成を顕しており、

 それ故にこの神像には三大神(トリムルティ)の神威が宿り、凄烈な光を放射して目標を消滅させる。



【key word】

『都城王』

 クメール帝国がアンコール王朝と呼称されることからわかるように、都城(アンコール)とは帝国の代名詞にして最大の象徴である。

 在りし日の帝王たちは、都城と神殿を建てることで神の世界と宇宙を地上に具現し、その絢爛荘厳を目の当たりにした民は、王が天地をまたぐ神の化身であると信じたという。

 セイバーが建造した神聖都ヤショダラプラは、カンボジアの誇る偉大なる都城の原型だと言われている。


―――遥か古代、砂漠の国の太陽王は、天上と地上を融合させ、その両者に対して君臨することを目論んだとされているが、クメールの帝王たちにとってそれは王として“当然の如く為すべきこと”であった。

 彼等1人1人が、自らの裡に内的宇宙・神々の世界を有し、現世へと顕現させんと活動していた。

 ……とは言え、それを宝具として保有し得るほどの大英雄は流石に限られている。



【解説】

クメール帝国9世紀末の王。ヤショヴァルマン1世。栄光王。獅子王。都城王。在位889-910年。

旧名ヤショヴァルダナ。諡号パラマシヴァロカ(至高なるシヴァ神の元へ向かった者)。

886年頃にインドラヴァルマン1世の息子たちが王位を巡って争ったが、ヤショヴァルダナが勝ち残り、889年にヤショヴァルマン1世として即位した。当時約30歳頃であった。

曰く、勝利を目指して船隊を進める王は、広大な海上にて無数の敵隊を駆逐したという。

王は武勇に優れていたと碑文に記されており、並外れた剛力であった。

一刀で3つの銅製の棒や、鉄・真鍮の塊をも切断したという。

それだけでなくあらゆる特性を備え、最高の学識を有し、容姿は端正で美しかった。

王は即位直後に権力争いで危険な目にもあったが、麾下の四人の鉄腕将軍が王を助けた。この四将は後のチャム軍との戦いでも活躍したという。

王は農業開発を進めて勢力を拡大し、税制を確立、法を作って巧みに帝国を統治した。

伝承では、北は中国、東はベトナム、南は南詔、西はミャンマーに至るまで巨大な領土を残したという。


王はそれ以前の王たちとは比較にならない大建築事業に着手した。

100にものぼる僧院を建て、巨大貯水池の東バライを掘り、ロレイ神殿、プリヤヴィヘア神殿、プノンバケン神殿を建立した。

そして何よりアンコール地方への遷都と、ヤショダラプラ(栄光王の都)の建造である。

この都城は1辺4kmという広大なもので、その造形はヒンドゥー神話の宇宙観を表しており、王の思い描く神の世界を演出・示威し、王が万象を司る神の化身であると信じさせたという。

彼を初めとしたクメールの建築王たちは、神々の宇宙と現世との合一を企図し、永遠の世界を築かんとしたと研究者は語る。……実情として、王座交代の度に戦乱となるクメール帝国は“永遠”とは程遠かった。しかしその尚武の伝統故に強大な王達が生まれたのも事実である。

カンボジア史といえば都城(アンコール)であり、ヤショダラプラはその原型だと言われている。

ヤショヴァルマンとは、「栄光と共にある者」を意味し、名の通り王朝史屈指の栄華を誇った王であった。



【コメント】

この王はハンセン病だったという説があり、それが後代の『ライ王のテラス』に繋がったという。でもそれは無視して「天性の肉体」スキルをつけた。

息子がヤショヴァルマンに捧げたバクセイ・チャムクロンの大翼伝説も足そうかと思ったけど没に。

ジャヤ7世、スーリヤ2世に次ぐ第三の大英雄という位置づけ(ジャヤ2世は別枠)。

適正クラスはセイバーとライダー。一人称は朕(クメール)。




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