バラティエ料理長殿、およびコックの皆へ

バラティエ料理長殿、およびコックの皆へ


皆が元気で過ごしている確率、"86%"。健康面に心配はないが、ふとした油断が怪我に繋がるので気をつけてほしい。また、新たな試みで転機が訪れる確率、"67%"。新作メニューの発明に力を入れることをぜひ勧めたい。


おれたちは今、海列車に乗っている。"美食の町"プッチの滞在後、船の修理に預けた"水の都"ウォーターセブンへの帰路にこれを書いている。

噂以上にプッチは素晴らしい町だった。海列車から一歩降りただけで漂うスパイスの香り、食事の話題に賑わう人々、立ち並ぶ様々な料理店。美食の町の名に恥じない料理はまさしく絶品だ。

バラティエの皆にも是非味わって欲しいと思うが、グランドラインまで来るのは難しいだろう。代わりにレシピを同封する。このレシピはサンジが「どうしても恩人に食べさせたいんだ」と現地のコックを口説き落とした逸品なので、楽しみにしていてほしい。


海列車がもうすぐウォーターセブンに辿り着くようだ。海に敷かれた線路を走る列車は非常に革新的だが、船の上とは揺れ心地が異なる。おかげでドレークが海列車に酔ってしまったので、これから介抱の手伝いに向かおうと思う。酔い止め薬がまわりきらないあの図体を運ぶのはローにはまだ厳しい。麦わらの一味のトナカイのように、アロサウルスに変化するときに小型化できれば良いと思うのだが…


ちなみに、この海域にしばらく滞在することで大きなトラブルに巻き込まれる確率、"96%"。驚くべき高さだと思うだろうが、アクア・ラグナという大津波がこの時期に起きるそうだ。麦わらの一味のみならず災害に巻き込まれたら堪らない。

"美食の町"は大変名残惜しいがログが溜まり次第、すみやかにつぎの島へ向かうつもりだ。おれたちの死亡率は依然低いので安心してほしい。


追伸…ドレークから渡された写真を同封する。特にプッチを背景に撮った一枚は、これまでで一番上手く撮れたものだそうだ。


追伸…サンジが書けというので書く。自分で作りたかったのでレシピを教わっただけで、同封はおまけなのだそうだ。


追伸…ローからも要望があったので書く。ドレークの図体を運ぶのは能力を使わない大抵の人間が厳しいので訂正しろとのことだ。

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