バッドエンド

バッドエンド


「」が紫式部

「ここが依頼にあった廃墟でしょうか」  数年は使われずに放置されているであろう廃墟の前に黒髪の美女は立っていた。  名は紫式部。天才小説家として名を馳せる彼女がこんな薄汚い場所を訪れた理由は 小説の取材という訳ではない。     世間には見せぬ裏の顔。怪異を探し、払う怪異探偵の依頼が理由であった。    「ええと、確か依頼の内容は…」     依頼によるとこの廃墟からは夜な夜な幼子のような声が聞こえ、その声に誘われるように女性が廃墟へ入り込み行方を晦ますそうだ。                (恐らくは怪異の仕業…どこから調べたものでしょうか)            いくら怪異との戦いに慣れているとはいえテリトリーになんの準備もなく立ち入るのは危険である。まずは周囲を調べ敵のことを知る必要がある。しかし、      『きゃあ〜〜っ!誰か助てぇ!!』 「っ!中から声が!!」         廃墟に甲高い悲鳴が響き渡る。     紫式部は助けを求める声の方へ駆け出して行った。

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『やめて…来ないでよぉ!!』     年端もいかぬ少女の悲痛な叫びが虚しく木霊する。              『大丈夫だよ〜痛いことはしないから』 少女に迫るのはこれまた少女であった。 しかし蝙蝠のような翼と黒い尾小さな角を備えたその姿は明らかに怪異のそれであった。               『ちょ〜と気持ちよくなってもらうだけだからね〜🩷』           『ひっ…!』             小さく悲鳴をあげる少女の身体に怪異の手が伸びる。少女に指先が触れるその瞬間 「させません…!」           怪異に向けて魔力の塊が放たれる。   『うわ?! あっぶない!!』      すんでのところで身を躱されてしまうが 牽制としては十分なようで少女から引き離すことができた。           「怪我はありませんか?」        少女の方へ身体を向け安心させるように 優しい声色で話しかける。すると緊張が ほぐれたようで少女はお礼を口にする。『怖かったよ〜!ありがとうお姉さん!』「ご無事なようでなによりです。」    少女の無事を確認できて一息つきたいところだが目の前の存在がそうはさせてくれないだろう。              『もう!乱暴はやめてよね!!』    食事を邪魔されて期限を損ねた怪異が  こちらを狙っている。まずは少女を安全な場所まで送り届けなければならない。  「私の後ろに下がってください。」    背後の少女を守るため臨戦態勢をとる。 正面の怪異が仕掛けてくる気配はない。 単純な魔力の総量もこちらが上。    先のように牽制しつつ交代すれば逃げ切れる。そう算段をつけた時だった。    『ごめんね、お姉さん♥️』       背後から抱きつき少女がそう告げる。  少女が掌を当てた下腹部に違和感を感じ 振り向いた時、少女には目の前の怪異と 同じような特徴が現れていた。     ​───────​───────

「はぁ♡はぁ♡」            紫式部は息を切らしながら廃墟の中を駆けていた。               しかし息を切らしている理由は走っているからというだけではない。       『逃がさないよ〜🩷お姉ちゃん🩷』 『大人しく捕まって❤️お姉さん♥️』  怪異に刻印された紋章が妖しく輝き胎の 奥底から心地よい熱が湧き上がってくる。完全に罠だった。少女の悲鳴は人を集めるための自作自演だったのだ。      まんまと罠にかかった哀れな怪異探偵は 自分よりも弱いはずの相手に対して無様に逃げ回ることしかできない。      「くっ♡はぁっ!!」          苦し紛れに魔術を行使するが発情しきった身体では術の練度は落ち、狙いも定まらない。                 『そんなんじゃ当たんないよ〜🩷』   『それに魔術を使ったってことは…♥️』 下腹部の淫紋がより一層輝いたその瞬間 「ふっ♡ んぅうううっ♡♡♡」      豊満な身体がガクガクと痙攣する。   そうこの淫紋は魔力の動きに連動して  快感を発する仕掛けが施されている。  これにより彼女は反撃を殆ど封じられて しまっていた。            (くぅ♡これさえなければっ♡♡)    魔術さえまともに使えれば逃げることくらいはできるのに。この状況を打開する術を必死に考えるが湧き上がってくる甘い  疼きが思考さえ蕩かしてゆく。     「ふっ♡ふっ♡ あっ…?!」      疲労と快感で思考と動きが鈍り     気づいた時には怪異の手が届くところまで接近を許してしまう。         『『隙あり🩷♥️』』(キュム♡       「あはぁっ?!♡♡♡」         離れようとしたがもう遅い。       怪異の細い指が彼女の豊かな胸の頂きを 捉える。たったそれだけのことなのに  頭の中が真っ白に染め上げられる。   『胸だけでイっちゃったの?🩷かわいい〜🩷』                「ちがっ♡ イってなどいませんっ♡♡」  彼女が達してしまったのは誰の目から見ても明らかだがそれでも言うしかない。  今はそれしかできることがない。    『それならもう少し強くするね♥️』   「 や、やめっ♡ はぁあああっ♡♡♡」(チュウ怪異に両の胸を吸われまたも絶頂してしまう。しかも、それだけではない。    (力が抜けてっ♡ これ魔力吸われて♡♡) 彼女の武器であり怪異たちの餌である  魔力が急速に吸われていく。それも絶頂するとより多くの魔力が身体から吸い出されていく。魔力が完全に空になるのは時間の問題だった。             『ぷぁ🩷お姉ちゃんの魔力おいし〜🩷』『ヤミツキになる味だね♥️』      「はぁっ♡はぁっ♡ ふぅっ♡」      ご機嫌な怪異たちのに対し紫式部はもう 満身創痍だ。乳頭からの甘い刺激と魔力が抜ける脱力感、魔力が動いたことで生じる淫紋からの鋭い快感。3つの感覚が彼女を追い詰めていく。           (もう♡ やるしか♡ ありませんっ♡♡)これ以上は勝ち目が無くなる。そう考え 一か八かの勝負に出る。        「ふぅ♡ふぅ♡ っはぁああ!!!」    『『きゃあっ?!』』         まずは魔力を放出し怪異を弾き飛ばす。  『まだこんな魔力が?!』       『でもお姉さん、忘れてない?♥️    私が刻んだ そ・れ♥️』        大量の魔力の放出に伴い淫紋が鈍く輝く。「ひっ♡♡ んはぁああああ♡♡♡」(プシッ 今までで1番の快感が身体を駆け巡り潮を吹き出し絶頂する。しかし彼女は倒れない。                 『えぇ?!まだ立ってられるの?!!』 彼女の肉体はもう限界を迎えていた。  しかし、家業として怪異祓いを継いできたという矜恃が彼女を奮い立たせる。   (確かにっ♡ この紋章がある限り♡   魔術の行使は難しいですっ♡でも…!!)彼女には僅かながらに勝機が見えている。 「確かに、この紋章の効果は凄まじいものがあります…っ♡ でも発動までには僅かにタイムラグがあります!」       『『っ!!』』            快感が襲い来るのは魔力の動きを感知してから数秒の猶予がある。つまり     「それまでに貴女達を倒せる程の魔術を使えば…!!!」            快感に嬲られながらもこの瞬間を狙って 魔力のタメは作っていた。後は代々   伝わってきた物語を元にした奥義とも言える魔術を行使するのみ。        「参ります!【源氏物語・あおいぃっ?!♡♡♡」               魔術を発動する寸前、詠唱中にも関わらず素っ頓狂な声を上げ絶頂してしまう。  魔力は霧散し、空に書かれた文字は崩れ落ちる。                「なっ♡ なにが♡ おきてぇ…♡♡♡」  触れられてもいない、淫紋の反応もまだのハズなのに刻まれた印は光を放つ。状況を理解できず標的の方へ目をやると怪異の 片割れの指先に桃色の光が灯っていた。 『惜しかったね♥️お姉さん♥️』     『お姉ちゃんに刻んだ淫紋はね🩷    刻んだ本人なら何時でも快感を送れちゃうの🩷』               「そんな…♡ そ♡ それでは…♡♡」   初めから遊ばれていただけではないか。 これを刻まれた時点で勝ち目はなかった。その事実は紫式部の心を折るのに十分だった。                 『それより大丈夫?🩷油断してるみたいだけど🩷』              『反動♥️ そろそろ返ってきますよ♥️』 その言葉を聞いた瞬間だった。     「こひゅっ♡」             (これは…♡♡♡)           大量の魔力を消費した反動がくる。   「あっ♡ あ゙あ゙っ♡ お゙っ♡」      (耐えられなっ♡♡♡)        「ん゙ほぉ゙お゙お゙お゙お゙お゙♡♡♡♡♡」 (プシップシャァァッ             獣のような喘ぎ声が廃墟中に響き渡る。 圧倒的な快感の前に女の矜恃は折れ身体は倒れ伏す。そして尚も襲い来る快感に蝕まれる。                「イ゙っでる゙♡♡♡イ゙っでる゙の゙に゙ぃ♡♡♡♡ 快゙感゙がぁあ゙あ゙♡♡♡♡♡」 (ガクガクガクガク            身に余る膨大な快感の濁流が尽きることなく流れ込んでくる。その流れに意識も攫われていく。             (これ♡♡堕ち​───────♡♡♡)    「イく♡ イっぢゃゔ♡♡イ゙っ♡♡  ぐぅゔゔゔゔゔゔゔ♡♡♡♡♡」 断末魔のような嬌声を最後に紫式部は意識を手放した。            

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