ノイカイだけ

ノイカイだけ


 R-18でオリキャラ出現注意!!

 キングとのアレコレに行き詰まって書き始めたやつが無駄に長くなっちゃったやつです。♡喘ぎと擬音が多いです。体外式ポルチオ的な?やつを書いてみました。合ってますかこれは?雰囲気でお願いします。


 ノイ:オリキャラ。野生の白い龍。カイドウに求婚してくるし子供つくりたいし名前をつけてもらって幸せ爺。おしゃべり。とても強い。

 カイドウ:悪魔の実のお陰で産卵することになってしまい、その因果からノイに求婚されてしまう。

 空島的な所で致して拠点に戻ってきた所からです。

 という設定です。




 カイドウは1人、部屋で報告書を読んでいた。文字が小さくて見づらい。背中を丸めてつまんだ紙を顔に寄せるのは体を動かすのとは違う疲れを感じて、凝りを解そうとくぅと背を伸ばした。

 その筋繊維の動きの影響か、ふと、腹がじわりと熱くなる。随分慣らされて癖になりつつある、あの、きゅうっと腹の奥が締まって、快感をねだるような感覚。


「ぁ、…っ」


 熱が籠る息が漏れてしまって、密かに周囲に人影がないか探った。誰も居なくて安心すると共に、なさけなさを慰めるように目元を覆う。あの日からどうにも腹の中が疼いて仕方ない時がある。ノイによってもたらされた最早暴力ですらあったあの快感は、未だに抜けずに思い出したように中から燻ってはぶり返していた。


 ……一発抜くか。

 カイドウは顔をしかめて報告書をまとめて机に置く。彼は快感への欲求を小出しに発散させ、溜めないように出来ないかを試していた。そんなことしなくてもノイは喜んで相手してくれるだろうし、されたが、あれを連日はキツイのだ。


 あの龍が言うには、どうも交尾は一回では終わらないらしい。少し昔、寝ようかと掛け布団を持ち上げた瞬間にノイが滑り込んで来た晩のことだ。最近卵が出てこないことに若干怯えていたカイドウの髪にじゃれつきながら、ノイは明日の天気でも話すように軽く言った。


「心配しなくともよいぞ!卵はな、カイドウの中、といっても次元がずれてる位の所にあるんじゃが…そこで時を待っておるんじゃ。ほら、我ら、交尾したじゃろ?卵にはな成熟する時間が必要なんじゃよ。その為には繋がることが大事なんだがの、ちゃんと繋がるにはまだ足らんみたいでなぁ。あ、急いてはならんぞ、昔、一度に終わらせようと注いだら爆発してしまっての…少しずつ馴染ませていくことにしたんじゃ~。我、学べる龍じゃから」

「……初耳なんだが」


 説明書じみた底はかとなくデンジャラスな内容を長々とぶち込まれても反応に困る。腹から爆発するのかよ。少し背筋が寒くなったカイドウの機嫌を伺うように体に巻き付いたノイは、うねる黒髪をネジネジと弄りだす。


「そうじゃったか?まぁ今言ったからの。絶対爆発したりしないから、な?…気持ちよくは、なってもらうがのぉ」

「…また、アレすんのか」

「んん~我はぁ、したいぃ」

「……」


 ノイが手を離すと下手くそな三つ編みがぱらりとほどけた。そっぽを向いてしまったカイドウにノイは顔を寄せてルルルと喉を鳴らす。


「我はもういつでもしたいが、カイドウが気分な時にしような~」

「……こねェ」


 何とか絞り出すように声を出したカイドウに、白龍はくふくふ笑って「本当かのぉ」なんて煽ってきたので喧嘩に発展した。あの時は結構良い一発が入ったな、なんて回想しだしてカイドウは頭を振る。今はこの熱をどうにかアイツに知られる前に静めることが重要だ。今頃、ノイは空にいる筈だから、隙を見せても大丈夫だろう…。

 そう考えながら、ベルトに手を伸ばした瞬間


「交尾するか?カイドウ」

「!?」


 突然首もとに寄せられた生暖かい息にびくりと肩が跳ねる。耳元で囁かれた。それだけで低く響く声はぴりぴりと脳を伝って全身に広がって、背筋が震え、肌が期待で泡立つ。

 声を出そうとした顎を優しく掬われて、上向いた唇に柔らかい熱が軽く当てられ、離れていく。さっきまでは背後に居たのに…相変わらず動きが速い。

 

「なんでいる…」

「なんじゃあ、不満かぁ?」

「実家に帰ってたんだろ?」

「我の家はカイドウがいる所、つまりここじゃ!」

「わかったわかった」


 突撃するように頭を擦り付けてきたソレをひっぺがすと、汚れひとつない白雪のような輝きを纏った生き物、ノイが人獣型に近い姿でニコニコ笑っていた。彼はカイドウの心の底まで覗き込むように見つめて、ふわりと浮くとカイドウを包むように抱きついて満足げに喉を鳴らす。包まれると一層甘い匂いがして思考がぼやけていくのも、性的にこいつが欲しくなっているのも、全部コイツの手のひらの上なのだろうか。このスケベじじいめ…と睨むとなだめるように鼻先を擦り付けられて、カイドウは結局流されて受け入れてしまう。カイドウだって人間なのだから気持ちいいことは好きなのだ。

 だが、さあヤろう!と、服に手を掛けるノイの手をカイドウは握りこんで止めた。


「ノイ、ここでやるのか」

「ん?まあ」


 午後の柔らかい光が差し込む拠点の奥まった一室。それが現在地点だ。

 

「部屋、壊れねェか…音とか…」

「壊れるのか?音?」


 不思議そうにする白い生き物に、察しが悪いとカイドウは口角を下げる。いや、元は野生生物だったのだから、多めに見るべきか?

 

「お前今までも散々物壊したじゃねぇか。反省しろ…前は雲だったし、他に誰も居なかったからよかったけどよ……ここには部下もいるし」

「…そうだのぉ」

「だから…」

「だから?」


 空島まで行こう、そう誘えばいいのだが気恥ずかしい。それにもう、今すぐ欲しくて、我慢ならない。疼く体につられたカイドウは「要はバレなければいいのだから」と、近くにあったノイの頭を引き寄せて耳元で囁いた。


「……静かに、するぞ」

「…了解じゃ」




 いそいそと寝床に移動し、青い鱗で身を覆うと腹の疼きが強くなった気がする。ひくりと蠢く体内を無視するように息を吐くとノイが何やら見てくる。


「カイドウや、腹は鱗で覆わんのか?」

「あ?…あぁ。動きにくいだろ?」


 カイドウは平手でぱしんっと腹を叩く。彼にとって腹は隠すものではなかった。幼少期からほぼ丸出しで生きてきたし、恥ずかしい体をしている訳でもないと自負している。そんな筋肉が綺麗についた腹をノイは舐めまわすように見つめてきたので、その視線に不穏な未来を感じたカイドウがさりげなく身を捩るとノイは嬉しそうな声を上げてくねった。


「熟れた体に恥じらう姿、かっわいいの~~~!あいたぁ!?」

「ふざけるな!何が熟れた体だ!!」

「ふざけとらんて!真剣じゃって!いい体しとるじゃろ!かっこいいのぉたゆまぬ鍛錬の賜物じゃろうて。な?我はカイドウの体も好きじゃ」

「………そうなのか?…別に、もっと見てもいいんだぜ?」

「…」


 売って変わって満更でもなさそうに腹を正面に向けてきたカイドウに、いくら我が出してるフェロモンの効果があったとしても、ちょっとチョロすぎるんじゃないかとノイは心配になった。だがそんな言葉は漏らさずにノイはこれ幸いと眺めることにする。うん!良い体!!いいの~~!!!んん~~!!!まあ、肉感的で抱き概のある体だという目線もあるが…きっと口に出したらまた怒ってしまうから心の中だけの話じゃあ!!

 

 などとはしゃいでいると、またパシンッと頭を叩かれたものだからノイは不服そうにカイドウを見上げた。


「黙れ」

「しゃ、喋っとらんのに…!」

「顔がうるせェんだよ………なあ、見てばっかなのか」

「!!?」

 

 クッションに背を埋め、尻尾でノイの腰をふわりと撫でたカイドウは、石像のように固まってしまったノイに困って手を顔の前で振ってみた。なんでここで止まるんだよ。


「……不意打ちじゃぁ…こんなの…」

「どうした?」

「どうもこうも…」


 振っていた手が捕らえられと思った瞬間には、熱烈に口が塞がれていた。 

 

 はあ~~!?そんな、可愛すぎるて!尻尾はヤバいじゃろ!!ノイは内心大騒ぎながらもゆっくりと舌と舌を擦り合わせ、カイドウの頭を撫でて、その手を輪郭線に沿わせて下に下に辿っていく。


「んん……は、…♡」

 

 服を脱がしながら鱗と肌の境を軽く引っ掻いたり、掠めるように撫でて性感を高めていけば、期待するように浅くなる呼吸も愛おしい。名残惜しく思いながら最後に唇をひと舐めして口を離すと、カイドウはとろんと蕩けた目をしていた。

 

 ノイはおもむろにカイドウの傷ひとつない腹、特にへその下を温めるようにして手を置く。


「今日は、ここ、触っていこうかの…」

「?」 


 腹なんか触ってなんになるんだ?

 そう顔に書いてあるカイドウに笑いかけ、まぁ期待してくれなとお腹に唇を寄せた。


 この様子だと夜な夜なカイドウの腹を揉んでいたのは気付かれていないらしい。ノイは顔が見えないことをいいことにほくそ笑んだ。


  

 くちゅ、ちゅぷ…♡♡

 

「はぁ……んっ」

  

 ベッドに仰向けで寝転ぶカイドウを、ノイはじっくり拓いていった。ノイの指が既に濡れそぼっていた蜜壺を更に濡らしていく。ナカのふっくら膨らんだ所をくるくると撫でると、キュンキュン締め付けて反応を返してくるのがかわいい。

 己の体内から発せられる水音はいつになっても気恥ずかしく思うのか、カイドウは腕で顔を隠すようにして震えていた。


「ん……っ、ふっ、ん"ッん"ぅ♡♡…ふーっ…ふーっ♡」


 柔い肉壁を増やした指でにゅるにゅる愛撫し、膨らみを指で挟んで揺さぶると、逃げるように腰を跳ねさせて、噛み殺した濁音が漏れる。構わず撫で擦ってトントンと指の腹で押し上げていると一層顔に押し付けていた腕に段々力が入らなくなって。頃合いを見てその手を絡めとると、現れた顔は涙で濡れていた。


「涙もろいのぉ…かわいい…」

「ひぅ…ん、なめ、るなァ……見んじゃねェ」

 

 涙を舐めとると、発情しきった顔で睨まれてしまった。そんな恥ずかしがることはないのに。我のフェロモンのせいでもあるのだから。気にしないで存分に気持ちよくなって欲しいが、やはり恥じらう姿がかわいいもので、ついつい苛めたくなってしまう。なんでじゃろ。

 

 

「ん、ん…ぅ……あっ…ぁ♡」

 

 カイドウはいささか感じ過ぎている自分の体に翻弄されるが、前戯を互いの好意を感じる時間に仕立ててくれるノイに存外心を許していた。指を絡めて、抱き寄せて、鎖骨を舐められたと思ったら甘噛みされて声がでてしまう。ゾクゾクと背筋を走るそれは明らかな快感で、静かにを意識するとどうにも動きがゆっくりになるからか、いつもよりも更に溶けてしまうような心地になる。指で撫でまわされたナカはぐずぐずで、もっと太いのが欲しかった。


 もう、もう十分だ。

 

「ノイ…っ♡」

「……そうじゃの」

 

 指を三本咥えさせられたカイドウは悩ましげに身を捩る。焦れったそうに見つめてくる視線に、ノイはそろそろ良いかと、ぢゅぷ…と蕩けた蜜孔から指を引き抜き、縁をくるりと撫でた。入れるぞ、と視線を返すと早くしろと言わんばかりに足を広げてくるものだから、困ってしまう。

 

 これでは激しくなってしまうぞ。カイドウや。


 じゅぷ、くぷ…ずぬぬぬ♡♡

 

「ふっう、はぁぁ"…ぁ…っ♡♡はぁ、ぁぅ♡」


 ぞりぞり擦り上げながら奥まで挿入すると、馴染ませるために暫く動きを止める。相変わらず長大で泣き所を確実に潰してくるそれは、入れられただけで気持ち良くて息が詰まる。内臓が押し上げられる感覚にはまだ慣れる気配はないカイドウは、視界にちらつく火花を鎮めるように拙く呼吸した。そんなカイドウをみかねてか、ノイはその間へその下をマッサージするように指で押したり、手のひらで円を描くように撫でたりしてきた。

 その刺激で、カイドウは強ばる体が緩んでいくのを感じて、目を閉じそうになって、パチパチと瞬きをする。気持ちいい。安心する。寝そう。そこにはマッサージのリラックス効果ぐらいしかなかった。

 筈、だったのだが。


 ふにふに、さすさす…♡♡

 

「ん…っ、ぬぅ……?」


 熱い…?腹の奥が、なんで……?

 次第にきゅんっと奥の方がざわつき、ぞわぞわとした何かが広がっていく。ノイがナカを動かしていないのに反応した体の異変に、止めさせようとノイの腕を掴もうとした手は逆に捉えられ、頭上にまとめられてしまった。


「…動くぞ、カイドウ」

「ん゛♡、?……あ、ぁ、まっ、ふぅっ、んひっ♡♡」


 ずるる♡……ぬちゅぅん♡

 

 少しの出し入れだけだったが、カイドウにはかなりの刺激だった。時間をおいて蕩けて形を合わせた内壁が、ノイの一物の粒々に蹂躙されていく。ぞりぞりと泣き所を擂り潰しながら出ていく刺激に腹がぎゅぅぅっっと追いすがってしまって切ない。それをまたゆっくりと収められて、快感を逃がそうとカイドウは背を丸めようとしたがノイの手が邪魔で上手く逃せない。そんなことを一定の動きで続けられれば、簡単に絶頂への軌道に乗せられてしまう。


「ん♡、んんっ♡、は、ぁ♡、うあ…っ?♡♡」

 

 それはまあ癪にさわるが慣れている。だが、いつもよりも昇る速度が早い気がしてカイドウは無意識に腰を揺らしたが、ノイがぴったりと動きを合わせてくるから逃げられない。ノイが少しずつピストンのギアを上げていくのに連れて期待と不安が大きくなっていく。…おかしい。波が、大きすぎる。 

 ノイが腹を撫でまわし押す度にナカがひくつき、快感が重なっていく。視界にパチパチ弾ける閃光がちらつき、逃げ出したくなる頂の予感がどんどん明確になっていく。


 まずい、これは、おかしい…!!

 

「ノイ、ちょっと、待て♡…腹が、っノイ!♡♡」


 待てと言うにはあまりにも甘えた声が出てしまったが、カイドウは真剣だった。その真剣さをノイは十全に汲み取り…

  

「……待たん♡♡」


 無視してトドメの一撃をぐりっ♡♡、ずちゅんっ♡♡と叩き込んだ。

 

「ぁ、あ、ああ!♡♡あ゛っ♡、~~~っっ…んぐぅっ♡♡♡ふぅぅぅ♡♡♡♡ッッ、う"、ん"ん"ゥ♡♡♡♡」


 ガクガク跳ねる愛しい体をノイはぎゅうっっと抱き締めた。ナカがうねってぎゅううっとしゃぶりついてくるし、巻き付くしっぽも超かわいい!と思いながら、あやすようにおでこにキスをするとその刺激も辛いのか、カイドウはいやいやと首を緩く振って、また身を強ばらせてイってしまったようだ。


「あ"~♡…あゥ♡♡…ぅう"♡……ああっ、ぐぅぅ♡♡」 

「…ふふ…かわいい」

「はぁっ、はっ♡……ん"ぁ♡」

 

 したり顔でまた腹を撫でると、カイドウは足を小さく跳ね上げて喘いだ。目が涙できらきらしながら蕩けてさ迷っている。ナカがひくひく痙攣しているから、多分降りてこれなくなっているのではないだろうか。意味を持たない喃語を垂れ流すしかないカイドウの姿は、非常にノイの欲を煽った。

 ……これは、キタじゃろ。


「カイドウ、ほれ、静かにするんじゃろ?」

「お、まぇが、っ、ふう♡、ん、ん♡♡」


 キスをして口を舐めればカイドウは口を開けて迎え入れてくれた。カイドウの体の震えが止まるまで、舐めて吸ってなぞって絡めていると唾液が口の端から溢れ落ちていく。それが勿体なくて、ノイがごくんと互いの唾液を飲み込むとカイドウはふるりと身を震わせて甘イキしてしまった。


 腹の中の熱がじくじく性感を刺激しっぱなしだったが、どうにか降りてきたカイドウは息も絶え絶えに口を開く。

  

「おい、ノイ…なんか、やっただろ」

「いや~?知らんのぉ」


 視線をウロウロさせ瞬きを繰り返しながら肩をすくめる姿は、最早おちょくっているに等しかった。ノイは隠したくないことに関しては寧ろ気付いてほしそうにするタイプだった。

 

「……とぼける、なら、っ、もっとマシな顔しろよ」

「……いや~!バレてしまっては仕方ない!カイドウにもっと気持ちよくなってもらいたくての!我も見たかったんじゃが!腹のな、へその下あたりに卵がある奥への弁があっての、そこを上から刺激するともっと気持ちよくなれるみたいなんじゃ!カイドウはいつも腹がむき出しなもんでどうにも気になってのぉ無防備すぎるじゃろそんなの興奮するに決まっておるってホントかわいいんじゃから…へそもかわいいの。はぁぁ好き…♡最初はな、かわいくて夜中に弄っておったらなんか良さげな反応があっての~、いやちょっとした好奇心だったんだが気持ちよくなってくれて嬉しいぞ!かわいい奴じゃ本当に!!♡♡」


 によによと笑みを浮かべながらべらべらと喋りだしたノイにカイドウは頭痛がした。なんだそれ。

 

「…はーーー……んっ、ノイっ…!!♡」

「ほら、気持ちいいじゃろ?」


 お腹を押されて思わず声を出したカイドウに、ノイはニマニマ笑って気持ちいいか聞いてきたがその言葉に何も返さず、カイドウはじとりとノイを睨んだ。あれ以上要らなかったのに、とか無断でおれの体に変なことすんな、とか言いたいことは色々あったが、あまりも純真そうな目をされると絆されてしまいそうになる。コイツの恐ろしいところは本当に「カイドウ好き好き!大好き!!超かわいい!!愛してる!!」という感情しかないところだ。こんなのぶつけられて、正気を保てるほど、カイドウはこの感情になれていない。

 だが今問題なのは、ノイが楽しそうに手をわきわきしていることだ。


 まだ震えさえ完全に治まっていないこの状態で、また腹を撫でられ突きまわされたら……堪ったもんじゃない。


 カイドウは戦略的撤退を決意した。

 

「ん……んあっ♡」

「まだ終わりじゃないぞ?」

  

 カイドウは自由のきかない体でどうにか抜けないかと腰を動かそうしたが、ノイに呆気なく引き戻されてしまう。今、コイツの好き勝手にされたら、身も蓋もなく叫んでしまう。それはダメだ。


「もう、治まったからよ。終わりにしようぜ」

「何でじゃ。我まだ出してない」

「いいから、やめるっつってんだろ、ッッア!?♡♡~~!?♡♡」

「……せっかく覚えたんじゃから。馴染ませんとなぁ?」


 ここのルールは弱肉強食。弱い者は強い者に従わなくてはならない。この場で誰よりも強者な白い生き物はペロリと唇を舐めて、営みを強制再開した。

 

 ずち♡、にゅく♡、ぐぷ♡♡、くぽ♡♡くぽ♡♡きゅううう♡♡♡ぐにぐに♡♡

 

「のいっ、てぇ!て、どけろ!ぁ♡、ぁ、ぁッア゛ッッぐう゛♡♡♡ッッッ♡♡♡♡」

「おお~奥がちゅうちゅう吸い付いてくるのぉ…気持ちいいか?カイドウ」

「ん"ん゛~~~~~~ッッ♡♡♡♡」


 ノイは腹を押される度に耐えるように息を詰めるカイドウに目を細め、よりねっとりと指圧する。ナカの良いところにぐぅっと押し付けることも忘れない。静かに気持ちよくなれるように物欲しそうに蠢く奥に先端をこちゅこちゅと押し当てると、孔をひゅくひゅく収縮させながら泣き出してしまった。気持ちいいみたい。かわいい。

 

 動きを最小限にして声も小さくすれば物音もしないし何も壊さないから大正解な気でいるノイだったが、体を拘束され新しい性感帯を発掘され逃せない快楽をひたすら与えられながら声をこらえる努力をしているカイドウは大変だった。


「ふーっ♡…ふーっ♡…あ"ぁ"、ぐぅ♡、ん♡♡」

 

 もうカイドウは快感のあまり満足に身動きが取れなくなっていたのでノイは拘束をといて両手で腹を撫でまわす。ふと、今日はスリットに触れていなかったことを思いだしたので、先走りや何やらで濡れて開いたそこに指を差し入れてぬとぬとと撫でまわした。

 

「んぎゅ!?♡♡♡ぅああ!♡♡んあ、ァッッ♡♡がッ、あ"、~~♡♡♡♡」

「気持ちいいか?カイドウ」

「ゥゥ"♡♡…き、もち、ひぃからぁ♡、のいぃ♡♡」


 赤く染まり、青い鱗を艶めかせて汗をかいて、黒髪を惜しげもなく広げて、耐えるようにシーツを握りしめ、我を受け入れて気持ち良さそうに腰をうねらすカイドウのなんと愛しいことか。

 この龍、止まることを知らない。

 

「!嬉しいの~…もっと感じてくれ♡」

「や、やっ、ァ♡、はっ、ひ♡…ィィイ”イ゛!!??♡♡♡♡♡…かはっ…ッ!!♡♡」


 ノイはスリットの中の一物をしごき、指圧するようにへその下辺りを緩く押し込み小刻みに震わせ、開きかけの奥にとんとんと先端を押し付ける。三点責めのあまりの快感にカイドウは悲鳴に近い嬌声を上げて逃げるように、もっと求めるように背を弓なりに反らして深く絶頂してしまった。唯一自由だった尻尾もノイの尻尾に巻き付かれて動かせない。


「静かに、な」

「~~っ~~おッッ♡♡♡♡♡ぐう゛♡♡♡♡♡」

 

 自分よりも強い生き物に支配され、ただ快感を感受することができないと思うと、頭から溶けてしまうような心地になる。


 くぽっ…♡くぅ…ぽ♡♡…とんとん♡ぬちぃぃ♡♡♡

 

「~~ッッッ♡♡♡♡お"わ"っで、♡も、んん゛!!♡♡っあ"♡♡」


 むり♡むりだ♡♡イってる♡♡もう何回も!!♡♡♡♡ゆっくりも、キツイ♡♡♡♡

 

 カイドウは絶え間ない快感に包まれてどうにかなりそうだった。さっきは少し意識が飛んだし、じわじわと腹から生まれる悦楽が絶頂を更に深くしていく。逃げ場なんて、ナカはつぶつぶがあらゆる所をじっとりゴリゴリ抉ってくるものだから何処にもないし、手前を擦られるのも、奥がくぷくぷ抜ける感覚も全部苦しいほどに気持ちいい。これ以上気持ちいいのなんていらないのに、腹は言うことなんて聞いてくれず、快感をひたすらに受け取ってしまう。

 ふと、ナカに入った熱の動きが激しくなり、びくびく震えてきた。終わりが、ようやく見えたかもしれない。ノイからぽたりと汗が落ちてきた。


「了解じゃ…ちょっと激しくするぞ」

「あ、ああ……!!♡♡♡ぎィ!♡♡ん゛~~♡♡♡♡♡」


 パンパンと尻と腰がぶつかる音がした。ねちっこく耕された肉壁はその急な刺激から過剰な快楽を見いだしてしまっている。あ、強い。だめだ、もうイってるのに。だされたら、もっとだめになるっ♡♡


 ぐぷ♡♡じゅぬぬ♡♡、ずろろろ♡♡♡パンパン♡♡ずちゅ♡♡、ぐち♡♡、ぐにぐに♡♡、ぐ~~♡♡♡

 

「っ…カイドウ、出すでな♡♡」

「う~~♡♡、の、い"ぃ♡♡くぅ!♡♡ッッッ!!♡♡♡♡ーっーーー?!!♡♡♡♡♡」

 

 奥に熱が放たれ、それを飲み干したいと言わんばかりに腹がぎゅうぎゅうとうねって引き込んでいく。全身バラバラになって奈落に落ちていくような快感に、カイドウは動かない体を必死に動かして、身を寄せてきたノイにすがり付くことしか出きなかった。

 上限が高められていくような、底なしになっていくような気持ちよさに涙がぼろぼろと溢れてしょうがない。不規則にわななく自分の体に翻弄されて、腹からじんわりと広がる快感と、手前と奥の泣き所を捏ね回し押し潰す直接的な快感が交互に、時に合わさり声も出せなかった。

 

「よしよし……いいこじゃのぉ」

「ぁ~…ひっ♡♡、…ふぅ、はぁ……♡♡」


 ノイはもう動いていないのに、しゃぶりつくように動く体は酷く快感に貪欲で、余韻を噛み締めてなかなか離してくれない。


 あまりの多幸感に視界がきらきらして、夢の中にいるようだった。さっきまでこなくそと思っていたが、何でも許せる気分なってしまう。こんなの続けてたら、おれはどうなってしまうのだろう。

 何度目か分からない自問を繰り返し、それでも、今だけは、このくそったれでぶち壊したくて堪らなかった世界も愛おしいような気がして、カイドウは心地よい疲れに身を任せて意識を手放した。



 

「んぅ、…ん……♡」

「……ふぅ」


 差し込んでいた自身をなるべく刺激しないように引き抜くと、カイドウが物寂しそうな声を出した。寝ているのに、かわいいやつじゃ。

 ノイは満足そうにカイドウの汗をぺろぺろと舐めとり乱れた髪を手櫛で整える。……よく考えると、また随分と無理をさせてしまったかもしれん。


「すまんかったのぉ……」

「……な、に…が」

「…起こしてしもうたか」


 ぼんやりと開かれた金色の目はとても眠そうに少しばかり揺らいで、ノイと視線を繋ぐ。体を起こすのがダルかったのか、カイドウはノイのひげを引っ張って顔を近づけさせると、ちゅぅっと頬に口づけした。


「!!?!」

「……30分たったら、おこせ」


 そう言って、すこんっと寝入ってしまったカイドウにノイは頭からかじりつきたいような暴力的衝動に襲われて、ダメダメと頭を抱えた。こんなにこんなに愛おしい存在が自分に心を許していることが何より嬉しくて、ノイは愛を叫び、吠えたてながら世界中を飛び回りたくなるのを必死に堪える他なかった。

 

 

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