ノアの記憶トリガー
「なんでこれでも認められないんですか!?」
「詳細は通知文書に書いてありますが、前も言った通りこの特許には必然性が認められません。言葉だけ変えられてもこれでは審査に通りません」
「また……! このやりとり何回目ですか!」
「4回目です」
「本当に回数聞いてるんじゃありません! もう!」
おかっぱ頭の生徒は肩を怒らせて生徒会室を出て行った。
終始怒声を浴びていた白髪の生徒、セミナー書記の生塩ノアは思わず小さく息を吐いた。
「お疲れさま、ノア」
「いえいえ。ありがとうございます、ユウカちゃん」
横目でやり取りを見ていた会計の早瀬ユウカがノアのデスクの上に飴を置く。ノアは袋を破ると飴を口に含んだ。
「午前中も特許関連のことでクレームが来たって聞いたわよ」
「ナノマシン研究会ですね。あちらもなかなか手強いのですが、先ほどの酪農機器開発部は何度も同じような理由で審査を落ちていて。却下理由は文書で通知しているのですが……」
「えー、何々……『全自動手搾り搾乳機』? 何それ。たったの9文字で矛盾起こしてるんだけど」
手元のタブレットを操作し、申請内容を見たユウカは眉を顰める。
「……ざっと見た感じだけど客観的なデータが乏しいわね」
「そうなんですよね。そこを補うようには何度か言っているのですが」
ノアは大きく伸びをする。
「ノアも大変ね。逆恨みで何かされたりしたらすぐに言いなさいよ?」
「それについてはユウカちゃんの方が可能性高いんじゃないですか?」
「……頭が痛くなってくるわね」
ミレニアムの台所事情を預かる親友が頭を抱える姿にノアは笑みを零した。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ごめんくださーい」
それから一か月後。ノアは酪農機器開発部を訪ねていた。
あの後また部から申請があったのだが、内容が前回提出されたものとまったく同じだったのである。流石に何かの手違いだろうとノアは連絡を取ると、謝罪の言葉とともに事情があるため部室まで来てほしいとメールが返信された。事情とは何かと尋ねてもメールでは言えないの一点張りであり、仕方がないのでノアはこうして足を運んできたのだった。
酪農機器開発部は実験農場や実験牧場が集まるミレニアムサイエンススクールの敷地の中でもかなり外れに区画に位置していた。この区画には農業や畜産に関する部活がいくつか存在するが、それぞれが点在しており、この巨大な倉庫のような建物には酪農機器開発部のみが所在していた。
ノアは暗い倉庫の中を進む。
「セミナーの生塩ノアです。どなたかいらっしゃいませんかー? ……きゃっ」
突然ノアは腕を掴まれた。驚いて振り払おうとしたが、反対の腕と足首も掴まれ、身動きが取れなくなる。
「保定完了!」
大声が響いたかと思うと、倉庫内の明かりが一斉に点いた。眩しさに目を細めたノアが次に目を開いたとき、目の前にふたりの生徒が立っていた。
「あなたたちは……」
「よくもアタシが発明した搾乳機を独創性がないなどと言ってくれましたね~?」
「いえ、独創性ではなく必然性です」
ひとりは酪農機器開発部のおかっぱ頭の生徒であった。
「それから……どうしてナノマシン研究会のあなたがここに?」
「同じ境遇だと知って協力することにしたのだよ。私の開発したナノマシンも却下され続けてきたからな!」
もうひとりはナノマシン研究会の生徒であった。この生徒も特許申請が却下されたことにツインテールを振り回しながら何度もノアにクレームを入れていた生徒であった。
ノアは大きく溜息を吐いた。
「こんなことをして申請が通るようになるとでも?」
「いや、生塩センパイにはアタシの発明品のよさを知ってもらおうと思いまして」
「私の子たちもな! 素晴らしいぞ!」
そう言うとふたりはロボットアームに囚われたノアに近づき、その服のボタンを外し始めた。
「なっ……何を」
「アタシの発明品、服の上からだと使えませんから」
「注射をするにはまず肌を晒してもらわないとなあ」
ノアはあっという間に制服の前をはだけられた。最後にフロントホックを外されるとブラのカップが左右に分かれ、ノアの乳房がまろび出た。流石のノアも顔を赤らめる。
ノアは細身の身体であるにも関わらず、その胸は豊かに育っていた。張りもあり、こうしてブラを外されてもなお前に大きく突き出している。
「お、おぉー……」
「なんですかその反応……」
「いや、分かってはいたけど大きいなあって」
口を揃えて感嘆の声をあげるふたりに思わずノアが口を出すと、そんな言葉が返ってくる。ちなみにふたりの胸は平坦であった。
「よし、まずは私の注射だな!」
ツインテールが取り出した注射器を見て、ノアは顔を顰める。
ツインテールはノアの右胸を寄せると、脇と乳房の間の辺りに注射針を刺した。躊躇うことなくシリンダーの中身を注入していく。左にも同じことをする。
「なんですか、それ」
「じきに分かるさ。あ、これはただの輸液だぞ」
ツインテールはそう言いながら点滴の針をノアの腕に刺し、固定する。
ノアはその間乳房全体にむずつきを感じていたが、すぐにそれは消えてなくなっていった。だがノアの中に漠然とした不安感が広がる。
「ではアタシの発明品を」
ツインテールと入れ替わりにノアの前にやってきたおかっぱ少女は、中央に穴の開いた丸い透明シートを持っていた。彼女がそのシートをノアの胸に当てると、それらはノアの乳房にぴったりと貼りついた。穴からは薄桃色の乳頭が顔を覗かせる。
「これは搾乳機の部品をヒト用に改造したものなのですが、まるで人間の手によって揉まれているかのような刺激を与えることができるんですよ、生塩センパイ」
おかっぱ少女は手元のリモコンを操作した。シートからかすかにブゥゥンというモーターが駆動するような音が鳴り始める。
「んっ……!? んぅ……ぁっ♡」
途端にノアの口から甘い声が飛び出た。
「なん、でっ……んっ……♡ はぁっ♡ くぅ……んっ♡」
ノアは驚愕し、声を抑えようとする。しかし襲ってくる圧倒的な性感に為す術なく艶めかしい声を漏らす。
「胸っ、だけでっ……ひぅっ♡」
「おやおや、まだただ揉んでいるだけですよ。生塩センパイ?」
「種明かしをすると私のナノマシンが君の乳を改造しているんだよ」
「あっ、ネタバレ早い!」
「すぐわかるだろう、そんなこと」
ふたりが言い合いをしているがそれに反応をする余裕はノアにはない。
「はっ、はぁっ……♡ ダメっ……っ♡ あっ、んぅ♡ ダメっダメぇぇぇッッ♡♡」
ビクン、ビクンとノアは大きく身体を震わせた。
「……生塩センパイ、結構イき方激しいんですね」
「うむ、そうだな」
「これ、ダメぇ……っ♡ 止めて、あっ♡ くださっ……んんっ♡」
ノアは腰をガクガクと震わせながら懇願する。そこにいつもの余裕は一切なかった。
実はこれには訳があり、それは彼女が持つ瞬間記憶能力に関係があった。
ノアも年頃の女性であり、ストレスが溜まったときなどは自慰をすることもある。ある時いつもと同じように自慰を行ったのだが、その日のコンディションの問題もあったのか、いつもより深く絶頂してしまった。
それからであった。ノアは自慰をすると必ずその深さで絶頂するようになってしまった。ノアの鮮明に保たれる記憶が勝手に彼女をそこまで導いてしまうのだ。以来ノアはこれ以上悪化しないように自慰を行う際は慎重になっていた。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡♡ あぁっ……――~~ッッ♡♡」
そんなノアのこれまでの努力を踏みにじるように、ノアは今まであまり感じたこともなかった胸で好き勝手に幾度も絶頂を味わわされる。その度にノアの脳には深い絶頂時の記憶が刻まれていった。
「私っ……♡ おかしく、なっちゃ……んっ♡ んぅぅぅぅぅぅんっっ♡♡」
ノアの黒タイツに包まれた足にはとろとろと液体が伝っていた。薄桃色の乳頭はすっかり起立し、その色を少し濃くしている。
「いやぁ……っ♡ 覚え、させないでっ……んっきゅぅぅぅ♡♡」
「そろそろかな」
「あ、そうでしたか」
タブレットを見るツインテールの言葉におかっぱ少女はリモコンを弄る。ノアの胸のシートから音が止み、新たな快感の生産がストップする。ロボットアームが動き、ノアは脚がWのような形で座る、いわゆるぺたん座りをさせられた。
「はぁっ、はぁっ……♡ んっ……♡」
ノアは息を整えようとするが、少しでも落ち着いてくると記憶がリフレインし、甘い痺れに襲われるという自家中毒のような状態に陥っていた。
その間におかっぱ少女はノアの前にバケツを置くと、またリモコンを弄った。
「ひっ、くぅん♡」
シートからまたあの音が響き、ノアは息を飲むが直後に甘く喘ぐ。
「続いては本領発揮! この発明品本来の役割を果たしますよ!」
「本来、っ……♡ でも、あっ♡ あっ?♡ あぁっ!?♡」
ノアの記憶は瞬時に申請内容をノア自身に提示する。『全自動手搾り搾乳機』。しかし母乳なんて出ないのに本領発揮? ノアの頭に疑問符が浮かぶと同時にシートの動きが変わり、ノアに未知の感覚を与える。
何か熱いものが昇ってくる感覚。止めようにも止め方が分からず、ついにそれは爆発した。
「っっくぅぅぅん♡♡」
ぷしゅ、とノアの胸の先端から白い液体がほとばしった。狙ったかのようにバケツに入り、金属製のバケツは初めて水が入ったとき特有の軽やかな音を響かせる。
「どんなもんです、生塩センパイ? アタシの手搾り感覚の搾乳機は」
「私のナノマシンも大したものだろう。この短時間で母乳が出るまでに人体を改造できるのだからな! ……まあ今申請してるのはこの子じゃないんだけど」
「あ♡ あぁっ♡ っ……クぅ♡♡」
「え? そうなんですか?」
「こんなもの開発してるって正直に申請したら下手をするとC&Cが飛んでくるし……」
「ぃッ……♡ んぅううっ♡」
「……確かに」
ふたりが話す間にもシートはリズミカルにノアの乳房を揉んだ。乳頭の根本を締め付けた状態で、乳頭に向かって絞り出すように蠢く。その度にノアはその先端から糸のように母乳を噴き出した。
ナノマシンの影響でノアは乳腺の中を母乳を通っていくのが手に取るようにわかり、しかもそれがすべて快楽信号に変換されていた。2、3回搾り取られるたびに深い絶頂を脳に叩き込まれる。
「わた、しっ……♡ 忘れ、ひぅぅっ♡ 忘れられ、ないんっくぅ♡ ……んですぅっ♡♡」
「うん?」
「すべてのことが……っ♡ 頭に……ぃっっ♡♡ のこりゅっんっ……です♡♡」
「え? それって映像記憶とかいうやつですか? えー、あー……それは申し訳ないことを」
「ほう? だからもう止めてほしいと?」
手遅れになる前に、という思いからノアは必死で頷いた。――最早手遅れかもしれないという可能性から目を逸らしつつ。
「私たちの要求を飲んでくれるかい?」
「はいっ……♡ 飲みますっ、飲みますから、どうかっ……ッッ♡♡」
「ふむ……わかった」
ツインテールは頷くと、おかっぱ少女の方を向いた。
「そういうことならこれで最後にしてあげよう。そっちも最大出力で頼む」
「え」
「え……」
おかっぱ少女とノアは同じ表情になった。
「いや、もう申請通してくれるって言ってるんですし止めましょうよ」
「ここでトドメを刺しておけば生塩ノアはもう絶対に私たちに逆らえないんだぞ。逃す手があるか。それにデータも取りたいし」
「えー、でも」
「それとも何かね、君が被検体に」
「ごめんなさい生塩センパイ」
おかっぱ少女がリモコンを弄り、ツインテールもタブレットをタップする。
「ひっ……♡ やだやだやだやだやっ……ぁぁあっ♡♡ んうぅぅぅぅ!♡♡ ふうぅぅうぅぅぅぅ!♡♡」
ノアの胸から脳に焼けるような快楽が雪崩れ込んできた。ノアはこれに呑み込まれたら本当に取り返しのつかないことになると悟り、四肢にあらん限りの力を込め、溢れ出ようとするものを堪えた。
ツインテールがちょこちょこっとノアに近づき、タブレットを追加で操作しつつノアの耳元に自身の口を寄せた。
「ぅぅぅぅぅぅ♡」
「――イけ」
「っっっ……ックぅぅぅぅぅぅぅぅ――~~ッッ!!♡♡♡♡」
ピーンとノアは背中を反り返させる。たぽんっ、と揺れる胸の先からぴゅーっ♡ と乳白色のアーチが描かれた。その勢いは激しく、そして先ほどまでとは異なり衰えない。ぺたん座りのまま脚は目一杯まで開かれ、その間からとろりとした水溜まりが広がっていった。
やがて硬直していた身体がびくっ、びくっと断続的に震えるようになると、それに合わせて噴き出す母乳も間欠泉のように途切れ途切れになった。バケツの中に貯まった母乳の池に落ち、ぱちゃぱちゃと音を立てる。
力なく傾けられたノアの顔は――目は薄く開いているがどこも見ておらず、眉は下がり切り、半開きになった口からは小さな舌が覗き、端からは一筋の唾液が垂れ――絶対に他人に見せてはならない、この上なくトロットロに蕩けた表情をしていた。
いつの間にかノアのヘイローは消えていた。恐らく絶頂を重ねすぎたため、脳が耐えられなかったのだろう。
「……結果は上々かな?」
「いや、やりすぎですよ」
録画しているにも関わらず、ノアの顔を写真に収めて満足げに頷くツインテールにおかっぱ少女は呆れる。
「まあこれで生塩センパイもアタシの発明品の素晴らしさがわかったでしょうから、やっと次こそ特許が取れますよ!」
「うむ、そうだな! ……にしても映像記憶、瞬間記憶か。ふむ……細工をしておくか」
「えー、まだ何かするんですか? アタシはもうやりませんよ」
「そう言うな。君が今引っぺがしている搾乳機が必要なのだから」
「え!? これは絶対にあげませんよ!?」
「心配するな。それそのものではなくてだな――――。あとケーブルはないか? 私のタブレットと彼女の頭の――――」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
翌日。ノアは快晴の空とは裏腹に惨憺たる気分で登校していた。
(昨日のことは映像に残されていると見ていいでしょう。そして胸の中にはまだナノマシンがあります。こちらはエンジニア部に頼めばどうにかなるかもしれませんが、恐らくそうすると向こうにもそれが伝わる。映像を使って再度ナノマシンの注入を強要してくるでしょう。拒否すれば最悪の場合映像の拡散……ヴェリタスに事情を話して対処をしてもらいつつ、C&Cに強襲をかけてもらえれば、あるいは――)
自分の痴態を拡散させないために、いったい何人の生徒に自分の痴態を晒す必要があるのか。ノアは大きく息を吐いた。
「朝から景気が悪いね」
聞きたくもない声に突然横合いから話しかけられ、ノアは一瞬息を飲む。
「誰のせいだとお思いですか」
「そんな顔もできるのかい。いやぁこれはびっくりだ」
ビルとビルの隙間でツインテールは笑う。
「何のご用ですか」
「うむ。ちょっと今後のことで話したいことがあってね。こっちに来てくれないだろうか」
「あなたとふたりきりになりたくありません」
「親切心なんだけどねえ。それともいつ人が通るか分からないそこで話したいと?」
ツインテールはひらひらとタブレットを振ってみせる。
「……わかりました」
「うむ! それがいいな」
ふたりは路地の奥へと進む。
「ま、ここらでいいだろう。それでだね、端的に言うと余計なことはしないでほしい、と言いに来たんだ」
「余計なこと?」
「私と彼女を捕まえようとしたり、ナノマシンをどうにかしたりしようとしないでほしい、ってことだよ」
「できませんよ。あなたには昨日の映像があるんでしょう?」
「その映像を消すようヴェリタスあたりに頼むのもなしだぞ。もし破れば――こうだ」
ツインテールがタブレットをタップする。思わずノアは胸を押さえようと腕を動かし――耳にモーターの駆動音に似た音が飛び込む。
「ひっ――」
「おっとそれはなしだ」
自身のヘッドデバイスに伸びかけたノアの手をツインテールは押さえつけた。そのままノアの両腕を背中に回し、ノアを壁に押し付けた。体格では勝っているにも関わらず、ノアはまるで抵抗ができなかった。
(力が、入らない……! この、音はっ……♡♡)
「わかっているとは思うが、この音は昨日の搾乳機の音だ。昨日君が気絶している内に仕込ませてもらってね」
「うぅぅっ♡」
「君の瞬間記憶ってのは難儀だなあ。そう完璧に想起されちゃあ困ったもんだろう」
「んっ、くぅぅんっ♡♡」
ガクガクッとノアの身体が震えるが、ツインテールはなんなく押さえ込む。
「君のヘッドセットと私のナノマシンは連動するようになっている」
「んうぅぅぅ♡♡」
「ヘッドセットを外せばナノマシンが大暴れし、ナノマシンを無力化すればヘッドセットからこの音が鳴る」
「んぁっ♡ あぁあっ♡♡」
「だから電波の届かないところへ行くのはおすすめしない。大変なことになるだろうからね」
「はぁっ♡ はぁっ♡ ひぅぅっ♡」
ノアの身体が暴れ、壁から離れようとするたびにツインテールの手で元の場所へと押し込まれる。ぐじゅ、と絞っていない雑巾を床に押し付けるような音が響く。
「あと誰かに私たちのことを伝えようとするのもやめた方がいい。私のナノマシンが君を見張っているからね」
「あっあっあっあっあっ♡♡ あッ……~~っっ♡」
「それでは今後ともよろしく、生塩ノアさん。――『イけ』」
「――~~んんっきゅぅぅぅぅっ♡♡」
ツインテールはタブレットを操作し、音を切る。同時にノアの腕を離すと、ノアはずるずるとコンクリートの壁に身体を擦りつけながら崩れ落ちた。ノアが身体で擦った場所は色が濃くなっており、その部分だけがべったりと濡れていることを示していた。コンクリート壁で吸い切れなかった液体が、白濁した筋となって地面へと垂れていく。
それを見たツインテールはにんまりと笑ったのち、無言で去っていった。
「――ぉー……♡」
あとに残ったのは蕩けた顔で中空を見つめたまま余韻で身体を震わせ、こんこんと胸の染みを大きくする生塩ノアだけであった。