ネス視点SSその6
原作軸でも部屋の掃除はネスがやってたりするのか?ネスさん何やかんやでその生活を気に入ってるとしても重労働じゃないかと思ったけど幸せならOKです。(カイザーとネスが同室の設定になってます!でも243話の寝坊したカイザーの発言からして多分同室だとは思います)
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「ふう、今日の学校のテスト難しかったなあ…ってうわっ⁈」
僕が学校から帰ってきて改めて部屋を見てみると、やはりカイザーのスペースがとんでもねえことになっている。慣れたせいで気づかなかったが。
まあ恐らくいい機会だ、あと5分くらいでカイザーも学校から帰ってくるし…
ということで、僕は学校から帰ってくるカイザーを部屋で仁王立ちして待ち構えることにした。
カイザー、掃除しろ。
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「カイザー、今日という今日は逃しません!部屋の掃除をしなさい!!!」
今日の練習はグラウンド整備の関係でなし。カイザーも学校から帰ってきた今、この部屋(特に右半分)の惨状を何とかせねばならない。
「…いつもみたいにネスがクソ何とかしてくれないか?」
「僕は昨日の試合で左手首をやっちゃったのでこのクソみてえな惨状を1人で何とかするのは無理です」
「惨状とか言うなよ…これでもいつもよりマシだぞ」
「そんなわけないでしょう!?」
左半分の僕のスペースはちゃんと整頓しているつもりだ。でも右半分があまりにも酷い。とんでもない位置に飛んだ枕、ぐしゃっとなったジャージ、僕のスペースにまで侵入したタオル。あれは…あれなんだ、ティッシュ?ゴミ箱の側にあるからベッドから投げたやつだな。
「とにかく!今日は夕飯の時間まで掃除です!」
「クソ面倒くせえ…!!」
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「…ネス、これはどうすればいい」
「それはこの袋に入れてください、僕はモップ取ってきますから」
なんだかんだで大掃除が始まった。嫌々ながらもカイザーはちゃんと片付けてくれている。
モップを取りに行こうと立ち上がったところで、窓から2人分の人影と元気な声が飛んできた。
「お、カイザーとうとう掃除し始めたか!偉いな〜!」
「先輩!こんにちは、まあカイザーが掃除しないので僕が言ったんですけど…」
「いつもネスがカイザーの分の洗濯物まで持ってきてんの僕ら見てるよ、無理せず頑張れ〜!」
換気のためにドアと窓を開けているため、外や廊下からチームメイトや先輩が部屋を通りかかって皆こちらに声をかけている。その度にカイザーの眉間にシワが寄ってる気がするが、気のせいにしておこう。
「ネス、どうしてあいつらはクソ野次を飛ばしてくるんだ?」
「カイザーが部屋の掃除をしてるのは珍しいですからね、歴史的瞬間を見た記念みたいな?」
「意味がわからねえ」
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ジャージやタオルを片付けて、掃除機かけて、ゴミ捨てして、通りかかるチームメイトや先輩に対応して…一息ついて窓の方を見ると、空がオレンジ色に染まっていた。
「よし!部屋がかなりマシになってきましたね」
夕飯の時間まであと数分、かなり片付いてきた。後は…
「カイザー、部屋の掃除ををしたら出来るだけこの状態をキープしてくださいね?いつも僕がカイザーのスペースまでやってるんですから」
「ネス、今日はいつもよりクソマシな状態だったんだ、ネスが片付けた後の状態は出来るだけキープしてるつもりだ」
「いやいやいや!あれよりももっと綺麗に保ってください!」
「あれより綺麗に?クソ無理だろ」
「(頭を抱える)もしかして、僕がずっと部屋の掃除をする運命なのでは?」
まずい。それはまずい。カイザーはもし僕が居なくなったらどうなるんだろうか、いやそんなことは無いと思うけど。
…でも、何だかんだでこの生活も気に入っているのだ。部屋の右半分は大体酷い状態だしカイザー朝起きてくれないし、シャワーの時後先考えずに泡だらけにしちゃうし。サッカー以外はちょっと手がかかるけど、カイザーが僕に心を許してくれたような気がするのだ。誰に何と言われようとも、この生活は手放したくない。ずっとこの生活でいたい。ずっとこの関係でありたいのだ。
「ネス?おい、ネスー?夕飯行くぞー」
「うぇあ⁈もうそんな時間⁈今行きますから待って待って!ちょっと早いよカイザー!」
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あとがき的なものと質問を1つだけ
☀︎ネスの制服の色は今後明るさが若干変わっていくかもしれません。デジタルでのお絵描きがまだ不慣れなので、生暖かい目でお絵描き技術の向上を見守ってくださると嬉しいです
☀︎(これについては特に深い意味はなく私が書きたいだけなんですが…)過去のSSの一部にカイザー視点を頭の中で用意していますが、これもスレに投下した方がいいですか?カイザー視点って需要あるかな