ナニカが起こった昼下がり
「これでお終い☆」
どうやら戦闘力は対して変わりないようだ。
いや、隣の魔女が相当なのもあるかもしれない。
「はぁ....ハァ.....あ、ありがとう、ございま...カヒュ-....」
「一体どうしたのです?あんな大勢におわれるなんて....」
「私たちは心当たりあるけど、セリナちゃんが追われる理由ってないと思うけど....」
魔女が余計なことを口走っているが、事実なので目を瞑りながら話を促す。
今は少しでも情報が欲しい。
「分かりません...私がいつも通り救護活動をしていたら急に....」
セリナさんに限って、感謝されこそすれ恨まれる筋合いなどないと言うことは承知の上だった。
けれど...この3人に共通する点なんて....
「んもぅ、今日は風強いなぁ〜。髪痛んじゃわないといいけど」
髪。
確かにこの3人は色の濃淡に差はあれ桃色の髪をしている。
だが、それだけで?
ただ、『髪がピンク色なだけで』ここまでの憎悪を?
有り得ない。
だが。
もしそれが。
仮に本当だとしたら。
『エッチなのは駄目!死刑!!』
───────!!!
「コハルちゃんが危ない!!!」
「ちょ、え!?」
「もし、こんなくだらない推測が当たっていたら!!あの子が危ない!!!」
「嫌っ!!やめて!!!」
「コハル・・・逃げろ、そして二度と顔を見せないで・・・違う、とにかくはやく」
何故だ。
何故私は。
『大切な友達に/憎むべき怨敵に』銃を向けているんだ。
「アズサ、アンタなんかおかしいわよ!?どうしちゃった───────『バァン!!』───────ッ!?
うるさい/違う。
囀るな/違う。
ああ───────
なんて。
虚しい抵抗なのだろう。
「っ...っごめん!!!」
虚しい/ごめん。
全ては虚しい/許して。
だけど。
「戦うことは、出来るはずだ。」
戦わなければ、この憎悪に。