ドリオノレ兄弟、ラブホへ行く
※現パロ且つ年齢操作深いことは考えてません
※ナチュラルにステオリ一家
※ディープがステゴのことなんかめっちゃ好き
※オルフェは兄ちゃん大好き
※CPは無しのような気がする
※そんなことない気がする最後若干ディープ×オルフェ要素あり
「よ、親父〜商売繁盛してるか?」
飲んでいた缶コーヒーを吹き出してしまった。
「うわきったね」
「どっどわっじじじじジャーニー!?」
学生服の息子が自分の経営するラブホの受付前に立っていて動揺しない親などいまい。俺は思わず受付台の上をアクロバティックに飛び越えて息子の胸ぐらを掴む。
「てめっ、このマセガキ!体もちん○もちっせえガキが来るところじゃねえんだよ!!」
「うるせー!これからデカくなるんだよ!つーかちげーよ俺の用事で来たんじゃねーよこっち!」
ジャーニーが自分の左側を指差す。
そこには兄ジャーニーと手を繋ぐ、ランドセルを背負った弟オルフェがいた。
俺は崩れ落ちる。
「中学生と小学生の兄弟でラブホに来る…?どこで育て方間違ったんだ俺は………」
「話聞けよ」
膝をつく俺の前にオルフェがしゃがみこんで、下ろしたランドセルの中をごそごそ漁る。そこから出してきたのは数枚の原稿用紙。
「おとうさんのおしごとでさく文をかくしゅくだいが出たの」
学校の宿題に真面目に取り組む息子。どうやら俺たち夫婦の育て方は間違っていなかったようだ。まあ俺は学校の宿題なんてほとんどやった覚えがないが。
「オルフェ、お父さんは世界を股にかける海賊王ですって書いとけ」
息子のふわふわの金髪を撫でると、母親似の顔がしかめっ面で歪んだ。
「うそはいけないんだよ」
嘘はいけないが事実ばかりが良いこととも限らない。だが息子に嘘をつかせるのも忍びない。こうなったら俺が本当に海賊王になるか学校爆破してくるしかない。
とりあえず息子たちをこんなところに長居させるわけにもいかない。とっとと帰らせ…いやこのへんを二人だけで歩かせるのも親としては見過ごせない。よくここまで無事にたどり着いたな。戸棚になんか菓子があった気がするしひとまず……
「ステゴさーん何してるんですか〜?」
!!!この声は…!
「随分若いお客さん来てますねーって、あれ?」
慌てて振り返ったときには既に遅かった。ジャーニーがヤツにまじまじと見られている。
「うわあ息子さんですか?お父さんそっくり!ステゴさんがちっちゃくなったかと思った〜あ、普通に小さいか」
「「誰がチビだ!!!」」
思わずジャーニーと声がハモる。
「ディープ!お前何しに来やがった!」
「急に休講になっちゃって暇だからステゴさんで遊びに、あ、会いに来たんです」
くっっっっっそ迷惑。
「いやー来てよかった良いもの見れました。ボク中学生?お父さんの若い頃そっくりだね〜その制服懐かしいなあお父さんと初めて会ったときのこと思い出すよ」
「ジャーニー、ちょっと奥行ってろ」
オルフェを連れて。
俺はオルフェがヤツに見つからないようにさり気なく後ろに隠す。こいつまで見つかってややこしいことになりたくない。
なのにそんな親の心子知らず。オルフェは俺の影からひょっこりと顔を出した。
「おとうさん、このひとだれ?」
「わ…わあーーーっ!」
見つかった……THE END……。
「お子さんですか?お子さんですよね!やだー奥さんそっくりじゃないですかー!年はいくつ?」
「しょうがっ」
「答えなくていい!ジャーニー!オルフェ連れて奥行ってろ!」
オルフェに近づこうとするディープを阻止する。俺のディフェンス力が試されていた。
「ジャーニーくんオルフェくん本当にお父さんお母さんそっくりだね〜。自分たちとそっくりのお子さんたちラブホに連れてきて何考えてんですかステゴさん」
「何考えてるかなんてお前に一番言われたくねえんだよ!」
「『おとうさんは、おきゃくさんとけんかをしています』と」
「作文でケンカはまずいんじゃねえか?決闘くらいにしておけよ」
「あーーーもういい!奥行く気ねえなお前ら!俺がこいつを始末すればいいんだな!」
「オルフェくん作文書いてるの?見せて見せて〜」
「だめ!まだとちゅうなんだから!」
「ふふふかわいい〜」
俺のディフェンス力は負けた。押し比べていた力を急に抜かれて俺は勢い良く前につんのめり、そして盛大に転んだ。我ながら弾丸のようだった。ディープはその横を抜けていく。
「宿題やってるの?えらいね〜」
ひょいとオルフェを抱き上げるディープ。途端にオルフェは暴れだす。
「やーーーーだーーーー!!!やだやだやだおにいちゃーーーん!!!」
「そういうところもお母さんそっくりだね♡へえ、おとうさんのおしごとか。絶対小学生の作文向きじゃないですね」
「わかってらい!なに人の息子抱き上げてんだ減るだろうが!」
「おにいちゃぁん…」
「はいはい兄ちゃんここにいるぞ」
もうなにこのカオス。俺が泣きてえよ。
どうやって収拾するんだよ。頼むからアートはここに来てくれるなよ。
「オルフェくん、こんな場末の寂れたラブホじゃなくてもっといいホテル行こっか。美味しいケーキごちそうしてあげる。おうちでのお父さんの話聞かせてよ」
「!ケーキたべる!」
「ケーキにつられんな馬鹿息子!」
「宿題どうすんだよお前。兄ちゃんお前のためにこんなところまで連れてきてやったんだぞ」
「代わりに僕のことパパにして書いていいよ。学生だけど起業してそれなりにお仕事してるから。で、10年くらい経ったらまたここに二人で来ようね♡」
「来るなボケー!!!!!」
おとうさんのおしごと
一年いけぐみ オルフェーヴル
ぼくのおとうさんは、せかいをまたにかけるホテル王をしています。おとうさんのおしごとは、ホテルのけいえいで、いつもつかれておうちにかえってきます。なぜなら、おとうさんはたたかっているからです。このまえはへんなおにいさんとたたかいました。
「こいつをしまつしてやる!」
おとうさんはいいました。おにいちゃんはそんなおとうさんのことをてっぽう玉のようだといっていました。でもおとうさんはへんなおにいさんにまけました。へんなおにいさんは、ぼくにケーキをたべさせてくれました。おいしかったです。
「おれのしまにちかずくな」
おとうさんはきょうも、たたかっています。
おとうさんは、おうちではおかあさんにあまえてだらだらしていることがおおいです。だけど、おかあさんがおとうさんはせかい一かっこいいとよくいっています。はたらいているおとうさんは、ぼくとおにいちゃんをまもってくれました。おとうさんはせかい一おもしろくてかっこよかったです。