デートに行くまでのあれこれ

デートに行くまでのあれこれ




「そういえばお前来週末予定あるか?」

「あーえっと………ティーチとデートです」

 


おい今冬かってぐらい俺の体感温度下がったぞ





ティーチ……黒ひげと結婚したという目の前のこいつのどえらい発言から数週間、よくよく話を聞くと高校卒業するまでは結婚はしない所謂通い妻(こいつ曰く「ほぼ毎日出入りしてるから同棲です」)状態で進学もしくは就職が条件があっちが出てきた条件だという。

それまではひとまず、一先ず「健全な」お付き合いをしているということらしいのだが……


「なぁコビー」

「はい」

「お前婚約者(仮)と今は健全なお付き合いという名の実質同棲してるって言ったよな」

「そうですよ」

「じゃあその首筋から肩にかけて見えるものはなんだよ!!!!」

「いだぁ!デコピンやめてください!」


そう、健全なお付き合い つまり黒ひげとコビーはこの現代で言うとそこそこに年の差があるため青少年育成条例的な性行為は完全にアウトになるため(あの時も割とアウトだが)高校卒業までやめるように言っていたのに見事に鬱血痕というか噛み痕というか「いかにも気持ちいことしました」っていうのが見え見えだ 今もお互い未だに記憶は無いはずだが?





あの「結婚します」発言の後首筋に鬱血痕付けて登校してきた時のトラファルガーといい現世でコビーを可愛がっている面々の動揺っぷりといったら大変だっ…………いや俺も大分動揺した

騙されてるんじゃないか絶対記憶戻ってるあいつ今すぐ警察に突き出すetc

そんな事があり授業が終わってコビーに「ちょっと結婚相手とお話したいんだけど良いかしら?」っていう麦わらの所の女性2人の笑顔が恐ろしく怖かった。出来れば2度とみたくねぇ

まぁ結果から言うとほんとに昔の記憶はさっぱりなく純粋に恋愛をしていた。むしろコビーが「ティーチ大好き♡」オーラを出していたので思わず「こいつのどこに惚れたんですか?」なんて聞いてしまった

そしたら

「見た目や年の差でお前ェらが反対するのは分かってる。 お前達のことはよくこいつから聞いていた、とても大事な友達だってな、コビーと出会ったきっかけはお前らも聞いてンだろ」

そう言って黒ひげは隣にいたコビーの手をいきなり握った、コビーはいきなりのことでびっくりしてた。 普段黒ひげからそういうスキンシップは多分やらないのだろう

「最初はぐいぐい来てなんだコイツはって思ったが気づいたら真っ直ぐで世話焼きで……まァ気づいたらこうなってたって訳だ」

「何故かは知らねェがお前達から良く思われてないのは何となく視線で気づいた こいつを傷つけることはしねェ だからどうか一緒にいさせてくれ」

そう言って黒ひげは俺たちに向かって言った………記憶が無いのもあるがほんとにこいつ"あの"四皇黒ひげか?と思う程真面目な男になってた 隣にいるコビーは……泣いてた 傍から見たら修羅場かこれ



「なぁ」

「何だ」

「一先ず今回の件は俺は認める、ただしこいつの事傷つけたり泣かせたら絶対許さないし即座に引き離す」

なんだかんだコビーには昔も今も甘いのだ 

そんな事をいったら黒ひげの隣で泣いてたコビーに「なんだかヘルメッポさんお父さんみたい」だなんて言われた   余計なお世話だ





閑話休題




そんな事もあり健全なお付き合いという名のほぼ同棲をしているはずだと思っていたのだが………

こいつは!!





「ティーチは悪くないです僕が構って欲しかったので」

「だからって責任問題で罰せられるのあいつだぞ、二度と会えなくなってもいいのか?」

「………えー嫌です」

「だったら我慢しろよ。てかデートってどこ行くんだそんな性格だったのか?」

「海です!ずっと家と大学とたまに図書館の往復なんでたまにはリフレッシュしましょって、まぁほぼ僕のわがままみたいなものですね…………」

そう言うコビーは少し悲しそうで、普段研究と論文と発表に追われている職業柄、家に引きこもりだから少しでも外に出て気分転換して欲しいっていう気持ちなのだろう。

まぁ黒ひげ自身もコビーが気分転換にお出掛けさせたいってのには勘づいてはいるんだろう


「まぁ楽しんでこいよ その首筋から肩にかけて見えるの消えてからな」

「えっなんでですか?!」

こいつこの状態で海行く気満々だったのかよ

「だから言っただろ、俺たちはお前らを知ってるが世間は何も知らない。そんな中明らかに年の差で青少年育成条例違反してますみたいな痕つけた状態で水着なんか着てみろ、あいつ職質かけられて下手したらお縄だぞ」

こいつの悲しむ顔は見たくないし何より俺はこのデート(仮)がバレた後の事が面倒臭いのでなるべくそれを避けたい  何となくもう後の祭りだけどな



「……はぁい」

「そんな焦らなくても海は逃げねぇよ。その痕消えたら存分に楽しんでこい」

「うん!!!」


やはり俺はこいつにとことん甘いのかもしれない








何故かは知らないけどなんとなくヘルメッポさんや周りの人達が僕とティーチのお付き合いをあんまり良い風に思ってないのは勘づいてはいた。 単純に年齢差で心配とかではなくてもっと別の何かが僕の知らない所であるのだろう。 特にローさんやナミさんロビンさんに「ティーチにあわせて欲しい」って言われた時の顔が少し怖かった、恐る恐る会ったけど。

ヘルメッポさんには「こいつのどこに惚れたんですか」だなんてティーチは聞かれていて、そういえば普段から聞くことってないなって思った。僕からティーチに「好き、大好き」って言うのはしょっちゅうだけど 

そんな事考えてたらティーチがいきなり手握ってきたからびっくりした。普段そんなことしないのに(えっちは沢山するけど)

そしたら目の前にいるみんなに向かって僕に惚れたきっかけとかこれからも一緒にいさせてくれって言った。

それがとても嬉しくて  愛は前から貰ってたけどもっともっと、僕の一方通行じゃ無かったんだなって嬉しくなって気づいたら泣いてた

それに気づいたティーチは「お前ェ泣いてるじゃねぇか」って言われるから「誰のせいだと思ってるんですか」ってもっと涙が出てしまった。


その後はもうみんなに関係性をとりあえず認めてもらったしヘルメッポさんは「傷つけたり泣かせたら引き離す」なんて言うから思わず「お父さんみたい」って言ってしまった。  




そして今


「ティーチ早く!!」

「そんなに急がなくても海は逃げねェよ」

さすがにえっちした痕残して海行くのはダメだってヘルメッポさんが言ってたから予定してた日はずらしてえっちした痕無くなったかなって思ったタイミングでティーチと海にきた。

痕付けないでえっちするの大変だったんだからね……

ティーチに「お前ェあの友達となんか約束したんじゃなかったのか」って聞かれたけど「僕としたくないんですか?」っておねだりしたらいっぱいしてくれた やっぱり気持ちいことはお互い大好きなのだ。ヘルメッポさんごめんなさい。 確認したし痕はついてないと思う




「天気予報晴れで良かったですね」

「あぁ」

「楽しんでます?」

「あぁ」

「さっきからティーチ「あぁ」しか言ってないですけど」

「あぁ」

「ほらぁ!!」

全くせっかくのデートなのに、 この日のためにナミさんとロビンさんにフリルの可愛い水着選んでもらったのに……………


「お前ェその水着」

「え?」

水着がどうかしたのだろうか?え、似合ってない?

「………る」

「ちょっと聞こえないですよ」

そう言ってティーチに抱き着く なんかどっかから声が聞こえた気がする 今はデート中なので警察来ませんように。 そんな事考えてたら

「ここが外じゃなかったら今すぐその水着ごとお前を食べてェ位似合ってる」

そんな事を熱を含んだ声で耳元で言われたらこっちもこう応えるのが正解である

「ここではお食事が出来ないのでひとまず海を満喫して家帰ってからたっぷり頂いてください」

そう言って抱きしめる手を強めた




そう、デートはまだ始まったばかりで

たっぷり愛し合うのは今じゃなくてもいい

今日はリフレッシュしてもらうのがメインだから

そんな事を思いながらティーチの頬に触れるようにキスをした これぐらいセーフだよねヘルメッポさん
















「は?抱きついた?何してるんだコビー屋は」

「待て待て待て行くなそもそもここに俺たちが来てる時点でおかしいんだから!!」

「ちょっとキスしたわよロビン」

「ええそうね大人としてあそこは止めるべきよね」

「お前らも出ようとするな!!」

「ルフィの友達ってことは俺の妹ってことだよな 止めてもいいか?」

「あいつの幸せ止めるな!!」




「コビーお願いだから外で過剰にイチャつくな……」


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