チェイム

 チェイム


 コンコン、コン、コンコン。

 真夜中の主の寝室にノックの音が響いた。このリズムはチェイムだろうと主は考える。しかし、主は奇妙に思った。ラドリーの負担を減らすためにメイドたちは協定を結んだのではないか。出来るだけお屋敷の外で行為に及ぶということをハスキーから聞いていた。

「ご主人さま。入ってもよろしいでしょうか?」

 ベッドから半身を起こし、チェイムの甘い声に主は返事をした。


 チェイムの格好は黒いベビードールだった。彼女のくびれや太ももがよく見えた。そして下着はつけていない。透けた布の下から彼女の乳輪や綺麗に整えられた下の毛が見えている。主はごくりとつばを飲み込んだ。

「お邪魔しますね。少しだけご主人とお話がしたくなりまして……」

 チェイムはそう言って、主のベッドに腰掛ける。柑橘系の香水の匂いが主の鼻をくすぐった。チェイムは主の太ももに手を置いた。

「今日は面白いことがあったんですよ〜」

 チェイムは寝る前にするようなポツリポツリとし始める。そしてチェイムは主の内股にゆっくりと指を這わせていく。そして動きを止めた。

 主は流石に理由を聞くことにした。

「ラドリーちゃんのための約束ごとは実はちょっと穴がありまして……ご主人様から求められた場合には特に問題ないんですね」

 だから、と彼女が妖艶に笑う。男を誘惑する悪女そのものだ。

「ねっ♡ ご主人様が一言、私を欲すればいいんですよ♡」

「悪い女とお思いください♡ 卑しいメイドをご主人様の熱くて固いもので分からせて上げてください♡」

「ひゃうっ……♡」

 お喋りなチェイムを黙らせるために主は接吻をした。舌を絡ませ合い、唾液を飲ませあった。


「流石にこの格好は少し恥ずかしいです……」

 チェイムは仰向けになり、足を頭の方に持ち上げた。秘所を見せつける形になり、チェイムの顔は羞恥に染まる。

 ゆっくり焦らすように主は挿入していく。

「ああっ……いつもより……ずっと奥まで♡ ご主人様を……感じちゃいます♡」

 ヌルリ、と一番奥まで到達した。そしてまたしてもゆっくり動かしていく。チェイムが一番快楽を覚える速度で一番気持ちのいい場所を探り当てる。

「ダメッ……ダメッ……見つめないで……くださいっ♡ すごく……キちゃいます♡」

 快楽に歪む彼女の顔は情けないものであった。半泣きになりながらそれでもなお快楽を求めている。

「あっ……ああっ……♡ あっ……♡」

 潮を噴きながらチェイムは絶頂した。主は征服感を感じながら肉棒を引き抜いた。もはや足を支える力も無くしたのか、体がカエルのように伸びた。



「なんで、ご主人様……うぐっ♡ 乳首ばっかり……もっと違うところにも……ひゃう♡」

 回復したチェイムを膝に座らせて主は胸を責め始めた。あえて他の場所を触らずに胸の刺激だけで彼女を何度も軽く絶頂させる。指や舌で、そして時々噛みあとを残す。

「でもっ♡ これじゃあ、もっと、強いのください♡」

 チェイムは自分の股を主の膝に擦り付ける。

「お願いします♡ ご主人様っ♡ さっき、あぅん♡ みたいな……ぅうっん……気持ち良くて♡ 恥ずかしいこと♡」

「イクッ♡ あっ、イクッ♡」

 チェイムは二度目の潮を噴きながら主に倒れ込む。主はそれを受け止めた。


 主はチェイムを後ろから抱きかかえるように挿入する。そして疲れを感じたのか主のまぶたは閉じ始めた。チェイムも二度も潮を噴いたせいか息も絶え絶えだった。このまま寝てしまおう。


 そして主はラドリーの仕事を増やしたことを少しだけ反省した。



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