ダーイー・イォンク(Dayi Jhongk)
かつてのC棟看守長。「創作」と「実現」を人生よりも大切に考えていたとされ、仕事中にも熱心に作品を作っては他の看守やあろうことか囚人にすら怒られる姿が目撃されていたという。
C棟はそんな彼の意志を実体化したようなものであり、現在まで様々な物作りが行われているのは彼が囚人達にどんな形の創作をも勧めていたことが影響している。
『肆津事件』の最中、彼はC棟中の看守達を集め精密機械についての講習を行っていたらしく、騒動が発生したことが伝わるや否や、混乱する現場を一声で鎮め「具体化国」を提言、その場にいた看守や囚人を演説をもって取り込み、刑務所からの離反、そして制圧による国家樹立のため各棟へ侵攻したとされる。
その最期について詳しいことは分かっていないが、彼の遺体は解剖結果より騒動発生からかなり経過した後、背中から刃物で一突きにされ殺されたと断定されている。
事件を生き残った「彼と思われる人物」の目撃者が共通して
【度々「辿り着け」「おわればなごみ(終われば和?)」などと大声で叫び、その呼びかけの度に一部の暴徒が返事をしていた】
と証言している。
なお、これらのどこまでが「創作」なのかは今の所分かっておらず、「意外にも実は呆気ない死に方をしたのではないか」とも言われている。目撃者とされる人々も今や刑務所には存在せず、証明するものは誰もいない。