スモドレ

スモドレ


🥗注意。スモドレ🥗

ドレークがまだ海軍にいる

捏造に捏造を加えて捏造で味付けした程度には捏造しかない

ドレークにモブの副官がいる(恋愛感情はなし)

スモドレ両者のエミュが怪しい

エッッなシーンは全カット、故に尻切れトンボ



X・ドレークは、若くして海軍本部少将の座を守る期待の女将校である。

特殊な入隊経緯に加え、元帥が後見人を務めているという何もかもが異色な彼女のことをやっかむ者は多かったが、ドレークはそのどれもを気にすることなく職務に励む実に真面目な将校であった。


上記のように真面目なドレークだが、最近はやけに考え事をしている時間が増えた。

プライベートの時間でだけならば、彼女の副官を務める髭の似合うおっとりとした老紳士は口を出さずに見守っていただろうが、なんせ最近は職務中ですら深刻な顔をして考え込んでしまうものだから、どうしても目に余ってしまう。


「ドレーク少将、何か考え事ですか?」

「…あっ、すまない。なんでもないわ」

「なんでもないというには、考え事をされている時間が増えていますよ。何か、お悩みごとが?」

「それは…」


途端に頬が赤くなり、きゅっと口を噤んで俯いた娘ほどの年頃の上官の様子に、副官はおやおやと微笑んだ。


「スモーカー大佐の事をお考えになられていたのですか?」

「!!??、なんで知って、!?」

「こういう時の少将は、非常にわかりやすいのですよ」

「……っ、恥ずかしいな…すまない、職務中に恋愛事に現を抜かすなど、将校としてあるまじきこと。以後気をつける」

「えぇ。良い心がけです。しかしドレーク少将、真面目な貴女がそれほど悩むということは、貴女の中で大きな引っ掛かりがあるということでしょう」

「え?」

「差し出がましいことは重々承知で申し上げますが、一度、素直にスモーカー大佐に少将が抱えていらっしゃる悩みをぶつけてみてはいかがでしょう?彼は軍人としてはなかなかトゲのある性格をしていますが、良い心根を持った男です。きっと、少将の悩みも受け止めてくれるでしょう」


――――


(…やはり、伝えるべきなのだろうか)


久しぶりに会えた恋人と食事をしている最中、ドレークはふと手を止めて俯いた。


スモーカーと恋仲になってから早半年。

東の海・ローグタウンに常駐するスモーカーと顔を合わせる機会は少ないものの、ウィンドウショッピングや食事を楽しみ、夜になればスモーカーの家に泊まる休日は、ドレークにとってかけがえのないものになっていた。


しかし、彼は、スモーカーはとてもいい男だ。

海賊に堕ちた父の船に長く乗っていた自分のそばに、ずっと縛っておいていい男では無い。


(顔にこんな大傷をつけて、そこまで小柄でもなく…そうでなくても、私の身体は汚れている、このままスモーカーの時間を奪うだなんて、とても…)

「おい」

(第一、スモーカー程のいい男に私が釣り合っているはずも無い。関係を終わらせるのは寂しいが、ダラダラと続けるよりは)

「おい、ドレーク」

「あ…すまないスモーカー、少しぼーっとしていた。どうした?」

「それはこっちのセリフだ。ドレーク、てめぇ何考えてた」

「え?」

「今日は一段と沈んだ顔をしているが、何を考えてた」


お世辞にも目付きがいいとは言えない目で見据えられて、ドレークは思わず息を呑んだ。


この恋人は非常に勘がいい。誤魔化したとしてもきっと納得はしてくれないだろう。

しかし、ドレークにはまだ別れ話をする心構えが出来ていなかった。何せ、ドレーク自身はスモーカーのことが好きで仕方がないのである。


だが、スモーカー程できた人間を己にしばりつけておきたくないという気持ちもまた本物だ。



……それに、今は良くても、水面下で進んでいる作戦遂行の為に、いずれドレークは表面上は海軍を裏切ることになる。海賊を憎むスモーカーには、きっと失望されるだろう。本当のことを言える日が来るかも分からない。


「…心配してくれてありがとう、スモーカー。でも、本当になんでもないんだ。」

「……そうかよ」


スモーカーは問い質すことを諦めたのか、少しの間を置いてそう返した。


上手く誤魔化せたかと安堵した矢先、少し渋めの煙がふぅっとドレークの顔に吹きかけられた。

ばっと顔を上げれば、そこには珍しく悪戯な表情を浮かべたスモーカーがいて、ドレークは自分の顔に熱が一瞬で集まる感覚を覚えた。


「スモーカー…?」

「今問い質すのはやめておこう。続きは夜だ、いいな?」

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