スチームバード新聞 裏特集
………
時は少し遡り、アジトに連れ込まれた二人。
そこには多くの男たちが集い、スクロースとシャルロットを"歓迎"しようとニヤニヤ待ち構えていた。
「今に見てなさい……あんた達一人残らず騎士団にあうっ」
「へっ、乳揉まれただけで可愛い声上げる嬢ちゃんが何言ってんだ」
全裸で縛られた状態にも拘わらず強気なシャルロット。しかし荷車で弄ばれた身体はすっかり弱弱しくなっていた。
「はぁ……はぁ……」
スクロースはぽたぽたと股から液体をしたたらせ、歩くのも精一杯な様子。
そんな彼女を気遣うシャルロット。
(モンドの治安がこんなことになってたなんてね……絶対ここから逃げたら警備増強を訴える)
そんな思いを強く持っているものの。
「あ、この女見たことあると思ったらあれだ!スチームバード新聞の「真相を求める」美少女記者!」
「ほんとだ、記事に載ってるの見たことあるわ」
「!!」
身元を突き止められると途端に羞恥が増してくる。
それどころか宝盗団に一人はガサゴソとがらくたを漁ると該当の新聞を引っ張り出してきて。
「ほほう、こいつがねえ……」
「くっ……」
正義の意思を示しているキリっとした表情の写真
すっかりみすぼらしくなった今の全裸姿
ニヤニヤと見比べられる屈辱に、口の奥をかんで堪える。
悔しそうなシャルロットの姿を見て、ある一人が悪魔の発想をする。
「それじゃあちょっと俺たちも知りたい"真相"があるから教えてくれねーか」
「碌な物じゃないでしょうけど」
「記者様が普段どうやって自分を慰めてるかってよ」
「はあ!?」
近づいた男に股下をなぞられ激昂する。
完全に馬鹿にしている所業に、思い通りになるものかと息巻くが。
「おっと、言うこと聞かないならこの嬢ちゃんがどうなるかな?」
「やぁ……」
「っ!最低……」
振り向くとスクロースが首元にナイフを押し当てられている。
「別にいいんだけどよ、ちょーっと顔とかに傷つけちゃったら外出歩けないよな?」
縛られているロープがシャルロットだけほどかれる。
しかし今の彼女に抵抗の二文字は許されていなかった。
(旅人、早く助けに来て……)
***
『自慰は最高の娯楽だ――記者 シャルロット』
暗く何もない洞窟。こんな場所でも劣情を催すことはある。
そんな時に私は本を使う。
腋が敏感なため表紙のざらつきが適度に刺激を与え……
角が胸の先端にあたれば飛ぶような感覚が身を焦がす。
その間にも右手は蜜壺をかき回し、更なる快感を求めて――
***
「へへ、いい出来じゃねえか」
「写真機ってこんな簡単に貼り付けられるんすねえ」
長々とした記事と、実演させられた写真。
それらが貼り付けられた卑猥な記事がシャルロット自身の手によって完成してしまった。
記者としてのプライドまでも弄ぶこの男たちに神の鉄槌を与えろとばかりに睨むシャルロット。
「それじゃあ折角だし刷れるだけ刷って撒いてこい!」
「よっしゃ!」
「はあ!?!?」
そんな生き恥の象徴のような記事が存在するだけで耐えられないのに流布されるだなんて。
止めようにも果てたばかりの弱った身体ではうまく動けず。
記事を持った宝盗団は飛び出してしまった……