ジャンヌ・オルタの見せつけプレイ
俺は藤丸立香、カルデアのマスターだ。今日はゆっくり休もうと思っていたらジャンヌ・オルタに呼び出されたから向かっている。しかも絶対に来いという念押し付きだ。
多分原稿の締め切りが近いから手伝ってくれって事だよな。修羅場になるくらいなら計画的に描けばいいのに…そんな事を思いながら俺は指定された場所にたどり着く。
(えっと、この部屋だよな…)
ノックとかは必要ないと聞いていたから俺はそのまま扉を開いた。だが、そこには思いもよらない光景が広がっていたんだ…
「くくく、どうだおまえのおもいびとのまえでてごめにされるきぶんはー」
「いやぁぁ♡こんな姿を見ないでマスターぁ♡♡♡」
(え、何これ?)
うん盛っていた。何故かジークとジャンヌ・オルタがむっちゃ盛っていた。ジークはなんか女を手籠めにする悪い男を演じようと頑張っているけど棒読みで全然邪悪さが感じられない。
ジャンヌ・オルタはジャンヌ・オルタで興味の無い男に抱かれて嫌がっている演技をしているけど、どう見てもノリノリだ。
正直頭の中が真っ白になって暫く唖然としていたけど、流石にスルーするわけにもいかないから声をかけることにした。
「えっと…2人とも何してるの?」
「はぁ?見てわかんないの。ナニしてるのよ」
「いやそれは分かるよ。てか何上手いこと言ってやった空気を出してるの?」
「すまないマスター…これには訳があってだな」
ジークが言うにはジャンヌ・オルタがR-18な薄い本を読んでいた際にマスターに対して見せつけプレイをしてみたくなったからジークに持ちかけてこんな事になったらしい。うん、どこからツッコめばいいんだこれ。
「やはりこのプレイは無謀だったんじゃないか?」
「はぁ!?あんたはあんたで悪役を演じられるって事で割とノリノリだったでしょう!」
「いや確かに持ちかけられた当初はそう思ったが、マスターに迷惑をかけてしまうと思ったらどうしてもな…」
「なんであんたはそう優等生的なのよ!」
確かにノリノリではあったけどちょっと棒読みが過ぎるのでは?と思ったが、俺はその言葉は飲み込むことにした。
それにしても、さっきからこの2人はとても仲睦まじい。一見ジャンヌ・オルタがジークに対してヒステリックを起こしているように見えるが、俺にはじゃれ合いの一種のように見えた。そんな事を考えていると無意識に口から言葉が零れた。
「この2人ってデキてたんだな…」
~以下未使用の画像~