シュライグとフェリジットの純愛物続き

シュライグとフェリジットの純愛物続き

こんなんでええんやろか遅くなってごめんなさい

 柔らかい唇の感触を感じながら、シュライグはフェリジットの細い背中を抱く。力を込めずに抱くだけ。逞しい女戦士の筈なのに、強く抱いたら折れてしまいそうに感じて、この期に及んで躊躇いを覚えてしまう。

 彼女にはこういった経験はあるのだろうか、がっかりさせやしないだろうかと少し怖気づきながらも、おぼろげな知識で恐る恐る舌を差し込む。応えるように開かれるフェリジットの唇。湿った息を感じながらお互いの舌で触れ合う。はじめはおっかなびっくり、舌先で啄むように。思い切って深く絡ませてみれば、緊張で強張っていた体から力が抜けていく。

「ん…ちゅ、んはぁ…」

 ちゅ、くちゅと大人しかった水音は、いつしかグチュッ、チュル、と激しいものになっていた。彼女がどこまで自分を受け入れてくれるのか。探るように口内を弄る。歯の裏側をなぞれば、僅かに跳ねるようにフェリジットの背が反応した。そのすべらかな肌を撫でる。彼女の服の留め具。そこに指をかけて、「本当にいいんだな」と熱が籠もったままの息で訊ねる。心臓の音がうるさい。

「シュライグ…」

 フェリジットが、大きな瞳を潤ませて見上げる。上気した顔、二人の唇と唇はいまだ唾液で繋がっている。

「お願い」

 そして、その距離がまたゼロになった。

 パチリ、パチリと留め具を外せば、するりと滑り落ちるようにフェリジットの白い肌が露わになっていく。震えそうになる手を叱咤して胸の下着を降ろす。はち切れんばかりの女性の胸の感触。普段から鍛えているからだろうか。たわわに実った肉房は量感があるにも関わらず、形を一切崩すことなく上向いている。これだけ存在を主張しているそれのモノとは思えないほど慎ましい、その桃色の頂点から目が離せない。

 吸い付くような肌に触れてみる。沈んでいく指から伝わる、柔らかさと弾力と温もり。むにゅむにゅと形を変えるその感触に手が止められない。たまらず揉みしだいているうちに、その先端がコリコリと凝ってくるのを感じた。

「んっ…ん…」

 フェリジットの口から吐息が漏れる。ツンと勃った乳首を捏ねると、「あっ」と鳴いて小さく跳ねる。衝動的に胸に顔をうずめてしまう。柔らかい。爆発しそうになるのを抑えて美味しそうな乳首を舐めあげる。舌先で転がして、円を描くように舐め回して。 

「ぁんっ…、あ…っ」刺激する度にフェリジットは甘く息を漏らして震えた。気のせいだろうか、彼女の味も汗の塩気以外に、ほのかに甘みを帯びている気がする。もっと味わいたい。乳輪を大きく口に含んで吸い上げる。「ひゃうっ!」フェリジットが大きく声を上げてビクンと震えた。

 もうたまらない。シュライグはフェリジットを押し倒して彼女のショートパンツをずりおろした。白い下着ごしに見てもじっとりと濡れているのがわかる。躊躇いなくその一枚も取り払うと、彼女のにおいがいっそう強くなった。フェリジットの秘部。理性などとうにない。女性の一番大切な場所であるそこに遠慮なく指を這わせる。ぬちゃ、くちゅ、と音をたてながら入口を探りあて、ぬるりと彼女の中に侵入した。

「ふっ…あ…っ、んぁ、ぁ…っ」

 豊かな胸を貪られ、蜜壺を指で弄られて喘ぐフェリジットの声。衝動にしたがって彼女の体を欲しいままにするシュライグの荒い息遣い。グチュグチュと激しくなる水音。耳に入るのはそれだけ。愛液で濡れそぼったそこにある豆粒を捏ねれば、のけ反るように反応する。傷の痛みなど忘れてただ彼女の存在を感じた。シュライグの股間も既にはち切れんばかりに勃っている。もう限界だった。

 性急にパンツを下ろす。フェリジットの脚を無遠慮に広げて花弁にペニスを宛がい、侵入を試みた。

「いっ…ぅ…!」

 狭い肉壁に強引に押し入ろうとする。フェリジットは、引き締まった腟で自分を受け入れようと必死に力を抜いているようだった。痛いのか、苦悶の表情を浮かべる彼女の顔を見て我に返る。

「すまん…大丈夫か?」

 腰を戻そうとするシュライグの頬に手を触れるフェリジットの瞳には涙が浮かんでいた。

「大丈夫…」

 そのまま顔を引き寄せられ、再び唇が触れ合う。

「いつも他人の心配ばっかりして…」

 傷を撫でられる。

「私、初めてだから…そりゃあ痛いよ。血も出るかもしれない。でも、初めての相手がシュライグならそれ以上に幸せなの」

 言ったじゃない、一生消えない跡を私に残してって。そう言われて抱きしめられる。髪からは花の香り。シュライグはその温もりを、今後は力を込めて抱きしめかえした。

「お願い、来て…」

 言われるまでもない。シュライグも彼女の初めてを自分のものにしたかった。 

「フェリジット…」

 そして、これからも。

「責任、とるから…我慢しててくれ」

 再び、ゆっくりと彼女に入り込む。ミチミチミチ…と腟肉をかき分ける感触。

「あっ…あああ…」

 フェリジットはシュライグの質量にただ悶絶した。破瓜の血を一筋流す玉門が根本まで咥え込む。シュライグはフェリジットの細い腰を掴んで抽挿を始めた。腰を引けば花弁から、陰茎とそれに絡みつく彼女の襞がちらりと覗く。再び押し込む。肉と肉がぶつかる音。

「んっ…、はっ、あ」

 その中に水音の存在感が増していく。

「あっ、んぁ…っ、ああっ…!」

 グッチュグッチュと音を鳴らして、どんどん自分に慣れていくフェリジットの肉。その感触を味わいながらシュライグもペースを早める。もっと、もっと深く交わりたい。無我夢中で腰を叩きつけた。

「ん…っ、シュライ、グ、シュライグ…っ」

 射精感が高まる。彼女もまた、搾り取るように絡みつき収縮する。最奥の弾力。その向こうの子宮。頭が沸騰しそうだった。ただ雄として、この中に出したい、この雌を孕ませたい。

「待、って…、なにかくるっ、きちゃ、シュ、ライグっ」

「フェリジット…っ、好きだ、フェリジット、射精すぞ…!」

「ああ…っ、あああ、ああああ!」

 一際深く腰を打ち付け、シュライグはフェリジットの最も深い場所に放った。





「…傷、開いちゃったね」

 ごめん、とフェリジットは包帯を再び変えてくれた。

 ゆっくりとピロートークできる状況ではない。シュライグは休まなければならないし、フェリジットにはまたやるべきことがあった。

 こんな時にこんなことさせちゃって…と彼女は何回もバツが悪そうに謝ってくる。ムードもへったくれもなくテキパキと片付けて退散しようとする彼女の腕を掴んで、シュライグは引き止めた。

「フェリジット…少し休んでいかないか」

「…私はその、大丈夫だから…。無理させてごめんなさい、シュライグは休んでて」

「じゃあ、少し話させてくれ」

 腕をつかんだまま、シュライグは続ける。

「誓うよ。フェリジットのことも守る。俺も生きて帰る。約束だ。だから…」

「きちんと責任を取らせて欲しい。お前さえよければ…恋人として、共に生きてくれないか」

 顔が再び熱くなるのを感じる。

 それはフェリジットも同じようだった。

「約束だからね…」

 フェリジットがそっと抱きついてくる。すぐにここからいなくなってしまうであろう温もり。噛みしめるように、堅く誓うようにシュライグは抱きしめ返した。

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