シュライグがフェリジットのおっぱい揉む

シュライグがフェリジットのおっぱい揉む


 気がつくと大所帯になったとフェリジットは思う。鉄獣戦線に聖女と竜が加わった。そして元教導の騎士団長と相剣一行、氷水からの援軍。どれも濃い個性の持ち主たちでまとめ役が必要になる。

 シュライグは元々そういう人間だったのだろう。鉄獣戦線は誰に聞いてもシュライグがリーダーだと言う。決めた訳ではないがフェリジットもそう思っていた。

 だから少々彼が甘えて来てもフェリジットは許してあげることにしたのだ。


 シュライグはフェリジットの胸に頭を埋める。もう片方の胸はシュライグが揉んでいた。シュライグは愚痴一つ漏らさないが、多分今日の相剣との揉め事が相当に応えたのだろう。

「シュライグって結構私の胸好きよね」

「……嫌いなやつはいないだろう」

 彼はフェリジットだけにしか見せないような表情をする。戦いの中にいる時のシュライグは気を貼り続けていた。皆を激励し先頭で誰よりも勇敢に戦う。そんなシュライグが弱るのはフェリジットにとって新鮮だった。

 現場を離れ後方に行くと途端に駄目になる軍人はよく聞く話だという。彼はまた前線に立つのだからしばらくの辛抱だ。

「全部が終わったら、二人で暮らさないか?」

シュライグは言葉を漏らす。しかし手はフェリジットの胸をもみ続けている。

「どこか部族対立も少なくて、平和な場所で」

「そうね。いいかもしれないわね」

「フルルドリスから年金をせしめてもいいと思う。俺は十分に働くだろうから」

 あり得ないわよ、なんてフェリジットは言えなかった。あり得ないもしもの話。フルルドリスはシュライグを手放さないだろうし、新しく作る国でのポストも用意してあるだろう。そしてこの世界のどこに部族対立がない平和な場所があるのだろうか。教導国家がなくなれば連鎖的に争いは激しくなる。どちらにせよ、絵空事の話だ。

 そしてシュライグは誰かのために戦っている時が、一番輝いていることをフェリジットは知っていた。

 だから今は、この胸で休んで欲しい。フェリジットはそう思う。シュライグが休めるのはもしかしたら今が最後かもしれないのだから。

「フェリジット」

シュライグの低い声がする。

「うん……」

「全部が終わるまで死なないでくれ」

シュライグは静かにそう言った。


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