システゴ×コエロ

股を大きく広げることで意識して肛門を緩めながら、体重で押し込むように腰を下ろした。

痛みは無いが異物が体内を押し広げる鈍い圧迫感がある。

冷や汗を流しながらしばらくその状態を維持し、仰向けに倒れ込んだ。

尻の中に意識を向けながら竿を扱く。

白く噴き上がる絶頂と共に痙攣した腸壁の蠕動によりディルドがずるりと抜け落ちる。

荒くなった息を整え、転がったそれを拾い上げてみれば、これほどの長さのものが挿入されていたのかと今更ながら驚愕する。

あれから行き着くところまで行き着いてしまったものだ。

ディルドを握り込んで見れば、手のひらの感触から思い起こされるあの長さと太さにほぼ同等のように思えた。

「…………そろそろいけるッスかね」

自涜の虚脱感の中でそう独りごちた。

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「今日はシステゴが挿れてみないッスか？」

「えっ、この前は絶対嫌だって」

「気が変わったッス」

「まあ興味はあるけど……」

「何で歯切れが悪いッスか、もっと喜べッス」

「はいはい悪かったよ、ありがたく頂きます！」

了承が得られたので股を開き肛門を晒す。

正直かなり恥ずかしい、きっと顔が真っ赤になっているに違いない。

そんな俺の様子にも無遠慮にシステゴが指を突っ込もうと……

「あああ！　もう慣らしてあるから必要ないッス！！」

「えっ、でも具合確かめておきたいし」

「こんなところに指入れられるとか恥ずかしいじゃないッスか！？」

「いやこれからチ◯コ突っ込むんだけど……」

「それは、そうッスけど……」

結局指先を挿入された。

「中は案外広いけど入り口狭くない？」

「は、初めてなんだから丁寧に扱うッスよ！？」

「初めてなんだ」

「まあシステゴの処女も貰ったし、お返しッス」

「俺の時は乱暴にした癖に」

「システゴはそういうの好きじゃないッスか！？　俺は痛いのとか無理ッスよ！？」

「分かった分かった、できるだけ丁寧にするから」

とはいえこの格好で他人に尻穴を弄られるのは恥辱と屈辱で顔から火が出そうだ。

自分が散々やってきたこととはいえ、よく耐えられるなと思う。

これから何回も繰り返していくと思えば慣れなければならないのは分かっているが、理性と感情は別だ。

仕方ないとはいえ俺にとっては雌扱いは堪える。

「入口もほぐれてきたしそろそろ大丈夫かなあ」

「優しくしろッスよ！？」

「分かってる分かってる」

「本当に分かってるッスか！？」

「はいはい、分かったから」

不安に念押しする俺を面倒そうにあしらいながら、ついにシステゴの先端が肛門に押し当てられる。

ゆっくりとその先端が押し込まれていく。

「ほら、力抜いて」

「は、入ったッスか？」

「まだ先っぽだけだって、このまま入るところまで挿れちゃうから」

「くっ、ううう…………」

体内に異物を挿入する感触にも慣れたものかと思っていたが、本物はやはり勝手が違う。

他人のペースで押し込まれるそれが内臓を押し広げる感覚に冷や汗が流れ出す。

「大丈夫か？　辛そうだけど」

「我慢するッス……動くのはもうちょっと待って……」

「仕方ないなあ」

システゴが唇を吸ったり竿を扱いたりして尻の苦悶を他の快感で逸らそうとしてくれる。

気遣われ、為すがままに弄ばれ、主導権を完全に握られてしまっていることへの反骨精神を抱く余裕さえない。

ただただその配慮に甘えながら苦悶にじんわりと甘い疼きが混じり始めるその時をひたすら待ち続ける。

「んー、ちょっと緩んできたかな？」

「だ、駄目、まだ」

「最初はゆっくり動くから」

システゴもそろそろ我慢の限界だったのか、俺の懇願を無視して腰を動かし始めた。

太く長い逸物が興奮に固く怒張し腸壁の粘膜を削る。

痛みはない筈なのに慣れない感覚に下半身全体が苦悶を訴え続けている。

順応する時間よりもシステゴのペースの上げ方のほうが明らかに早い。

「待つッス！　無理、マジで無理ッスからああああ！！」

「大丈夫だって、全然いけるって」

「無理無理無理！！！」

状況が抵抗を許してくれないのに、システゴはもう乗り気で腰を振り続けている。

一応何となく気持ち良いかも知れない、程度にはなってきたがそこまで突き抜けて快感を得られている実感もない。

何とか我慢できるだけのとっかかりになる快感がある、ごときのもので。

心底俺にはネコは向いていないと思った。

「んっ、あぁっ……？」

「ここ？」

「い、今までで一番気持ちいい……ッスかね？」

「じゃあここ狙うからね」

「はぁ…………んっ！」

一人でやっていたときの『面倒だから他人に刺激し続けて欲しい』部分にようやくシステゴが辿り着いたようだった。

自分で制御できない、予期せぬタイミングでの刺激はまるで別物だ。

わざとらしいぐらいに声が出てしまう、恥ずかしいのにそれを止められない。

何処でこんな技術を習得したんだこいつ。

「カパプテラさんの指導の賜物かな？」

「こ、心を読むなッス……んほお！？」

「いやだって今日のコエロはすごい分かりやすいし」

今日は負ける要素しかない日らしい。

ならば達したいのに上手く尻だけでは達せない今の状態も言葉にせずとも伝わるのだろうか？

そう憐れっぽい視線を送ればちゃんと伝わったらしく、腰を振りながら俺のペニスを扱いてくれた。

全てを委ねて快感だけを貪る。

「あ、あああっ！！！　イク！！　イクッスうううううう！！！」

「お、俺も出すから……っ！！」

生涯で一番みっともない射精を晒せば、上手い具合にタイミングを合わせてシステゴも果てた。

尻の中に注がれる熱い感触。

「………………えっ、中に出したッスか？」

「あれ、嫌だった？」

「もう今更どうでもいいッス……」

やはり尻で快楽を得ようとすると疲労感が半端ない。

もう俺が終わった気になっている中で、未だ萎えず抜き出しもしないシステゴに気づいた。

「じゃあ俺が好き勝手気持ち良くなる番ね？」

「いやあの、もう体力が……」

「コエロは何もしなくていいから」

「や、優しくするッスよ？」

本日何度目かもう忘れた念押しに満面の笑みで応え腰を再び振り始めるシステゴ。

だから一番最初に思ったじゃないか。

こいつに入れ込んだら面倒なことになるって。

そんな思考をしながら都合のいい穴となり何度も身体も心も満たされ続けてしまう自分に、惚れた弱みって本当に弱みなんだなと激しすぎる初夜の記憶とともに心に刻むのだった。