サンプルタイプ2

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犬飼猫目

主人公

「お久しぶり、ヒロイン。元気にしてた?」


ヒロイン

「はい。変わりありません」


主人公

「それはよかった。こちらも変わりないよ」


ヒロイン

「お兄様と会えるの楽しみにしてました」


主人公

「ありがとう。

だがお互い積もる話はあるだろうけどそれより状況確認がしたい」


ヒロイン

「はい」


主人公

「まずは私はヒロインとの婚約の話のためにやってきた」


主人公

「幼いころからの取り決めだが、そんなの抜きでヒロインが好きだ」


ヒロイン

「私もです。

臣民のことを常に考え、様々な英雄的戦果も上げる。

そして多くの人に慕われ、周りは笑顔に溢れている」


ヒロイン

「そんなお兄様のことをお慕いしております」


主人公

「そこまで言われると少し照れるね」


ヒロイン

「ふふっ」


主人公

「さてでは話を進めよう。私がこの街に来訪するのは予定通り。

だが街の様子が予定外だ」


主人公

「なにがあった?」


ヒロイン

「……強大な魔物が現れたのです。

それに呼応する形で周辺の魔物も活性化、

街周辺の村々を襲い難民がこの街に押し寄せました」


主人公

「なるほど」


ヒロイン

「周囲の街にも警戒を呼び掛けると同時に救援要請も出しました。

ただお兄様とは行き違いになって連絡が届かなかったようです」


主人公

「ふむ、やけに街道に魔物が出ると思ってたがそういう理由か」


ヒロイン

「道中無事でよかったです」


ヒロイン

「とりあえず情勢が落ち着くまでは一旦教会で待機をお願いします。

なんでしたら護衛も付けるので一度避難を」


主人公

「いや討伐を手伝わせてくれ」


ヒロイン

「……しかしお兄様は国賓です。

他国内で武力行使は問題になりますし、

その身になにかあったら国際問題です」


主人公

「なに、そこは上手くやるさ。

許嫁が困ってたから手を貸したってね」


ヒロイン

「そんな……」


主人公

「なにかあれば国にいる陛下と兄さんに頭を下げるさ。

例え私が死んでも上手く乗り切ってくれるはずだ」


ヒロイン

「お兄様、怒りますよ。

仮定でも『死んでも』なんて」


主人公

「ははっそれは怖いな」


ヒロイン

「まったくもう……。

分かりました。ご助力をお願いします。

……正直助かりました。我々の戦力では限界ありましたから」


主人公

「だろうね。

ここらは長らく穏やかだったから戦乱にはなれてないだろう」


主人公

「では早速采配しないとな」


主人公

「とりあえず私が連れてきている護衛兵たちは村々を回って住民の保護、

街の守り、それと治安維持に回そう」


主人公

「侍従たちは難民たちの救護だ。書類関係も投げていいだろう」


ヒロイン

「それでお兄様は?」


主人公

「元凶を討伐する」


ヒロイン

「……一人でやる気ですか?」


主人公

「少数精鋭で元凶まで迫る。

兵を連れての侵攻は死人が多くなる」


ヒロイン

「一国の王子が取る戦術ではありませんよ。

失敗したらどうするんですか?」


主人公

「上手く逃げるさ

下手に死ぬと妹分が怒ってしまうからね」


主人公

「それとこれは経験則だが強い魔物に多人数で挑むと動きづらくて邪魔だ。

単純に護衛兵程度の実力だと私に付いてこれないんだ」


ヒロイン

「そうですか……」


ヒロイン

「でしたらお兄様、私もお連れください」


主人公

「君をか?

だが実力的に……」


ヒロイン

「ご安心ください。私の実力も中々のものですから」


主人公

「ほう?」


ヒロイン

「二等級の魔物をメイスで単独で討伐したことがあります」


主人公

「それは怖いな。

熟練の兵士たち数人掛かりで討伐する二等級を狩れるなら

戦場で役に立たないということはないか」


ヒロイン

「はい。

それに回復術も使えるのでお役に立てるかと」


主人公

「回復術は助かるな。

私はあまり高度な術は使えないからな」


ヒロイン

「そうでしょ?

お役立ちです」


主人公

「分かった。

同行を許可する。

ただし危険と判断したらすぐに撤退する」


ヒロイン

「了承しました。

それではお願いします」


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