サボママが甘やかし耳かきをしてくれる話

サボママが甘やかし耳かきをしてくれる話

(スマホで「サボ」と打つと予測変換の先頭に「ママ」と出てくるようになってしまった)

•モブ革命軍兵士視点です。甘々です。

•健全100%でいきたかったのですが、かなり癖が出てしまった部分があります。R18ではありません。(R15ぐらいかも)

•サボママの押しがかなり強いです。






毎回この時間が一番緊張する。

「総長、いますか?言われた通り来ました」

コンコンとドアをノックする。誰かにもし見られていたらと思うと不安で落ち着かない。なかなか返事が返ってこないためドアに耳を近づけようとすると、すっと静かに数センチほどドアが開いた。

「これ、ドアノブのとこに掛けといてくれ」

ドアの隙間から伸びてきた手から「仮眠中です」と書かれたプレートを受け取る。言われた通りに掛けると、そのまま静かに入室した。




革命軍のNo.2はママである。なんて言ったら周りからとうとうおかしくなったのかと心配されるだろう。しかしこれは真実である。ママと言っても女性であるとか子を出産したとかそういう意味では無い。もっと概念的な、母性があるとか癒してくれるとかそういう意味でのママだ。

ある時いきなり総長が「おれはママなんだ」と言ってきた。徹夜3日目で頭がよく回っていなかったおれは「はぁ、そうなんですか」と答えるしかなかった。

「おぉ!分かってくれたのか、うんうん、物分りのいいやつだな! よし、目にくっきりクマ、眉間にシワのよったお前をママが癒してやるよ。 部屋においで」

ニコニコとそう言うと総長は凄い力でおれを部屋に連れ込んだ。詳細は省くが今まで経験したことのないような濃厚な甘やかしを受け、あの日おれの中の何かがぶっ壊れてしまった。上司にこんな事させるなんて、と最初のうちは思っていたが総長の母性と包容力にズブズブとハマってしまった。今では激務の後にご褒美として甘やかしを受けるようになってしまっている。総長に与えられる幸福におれは抗えないのだ。あれは齢22で出せるような包容力ではない。母性というより魔性である。




「あれ掛けとかないとなー、人入ってきちゃうかもだからなー...ママと二人っきりの時間、誰にも邪魔されたくねぇもんな?」

おれは今総長の膝の上に跨りぎゅうと抱きしめられている。ベットの上に座り、おいで?と両手を広げにっこりと微笑みかける総長を見て、そのまま吸い込まれるようにいつの間にか定位置についていた。総長の肩口に顔を埋めると緩くウェーブのかかった金髪が目に入る。綺麗な色をしているそれからはいい匂いがして、思わず鼻をすんと鳴らしてしまう。

「はい...ママとの時間は大切にしたいですから......」

「はは、そうだよな?よしよし、今日もたくさん甘えていいからな〜」

よしよしと頭を撫でられると頬が緩んだ。

「今日はな、前お前が言ってた耳かきをしてやろうと思って色々と準備してきたんだ。ほら!」

肩口から顔を上げると総長の手には竹耳かきが握られていた。あれ?そんな事言ったか...?記憶に無い。

「ん?あはは!ちゃんと言ってたぞ〜?おれの膝の上でうつらうつらしながら『ママ......今度はお耳かりかり...して...』ってな。あの時のお前本当に可愛かったな〜〜♡よだれたら〜ってお口からこぼしておれの手をぎゅ〜って握って...」

頬を両手で挟まれとろんとした目で見つめられ、恥ずかしすぎて顔から火が出そうだった。ほぼ眠っている状態で言っていたのだから記憶に無いのも当然だ。どう言い訳をしようかと固まっていると、その様子を見てまた可愛いと言われてしまった。




「よし、ここにごろーんってしてくれるか?うん、そうそう...いい子だな」

そっと左耳を下にして太ももに頭を乗せる。筋肉はついているが柔らかさもあるこの太ももは、どの高級枕よりも癒しを提供できると思っている。出来ることなら毎日この太ももの上で眠りたい。

「ちょっとお耳触るな〜」

総長の指がおれの耳を優しく触る。

「んっ!すげぇ冷えてるな?外でずっと頑張ってたもんなぁ......よし、まずはあっためてやるからな〜」

そう言うと総長は丸い形をした白い缶を取り出すとカコカコ...と蓋を外した。すると、そこから甘い香りが漂い始める。

「あっ......いい匂いですね...その缶の中身、何ですか?」

「これは温感クリームだな。つけたらぽかぽかになるぞ〜ふふ、今からこれでマッサージしていくな〜」

そう言いながらもう一度総長の指がおれの耳に触れた。冷えていて少し痛みもあった耳が、少しずつあたたまり解れてゆく。内から外へ凝りを発散させるようにぐにぐにと指が滑る。

「ぐーっ...ぐーっ......よし、よし......こんなになるまで頑張って......本当にえらいな...いい子、いい子......」

総長の優しい声が頭上から降ってくる。おれは総長のこの声が大好きだ。任務中に司令を出す時のよく通る凛々しい声も素敵だが、こっちの心をとろとろに溶かしてくるような柔らかくて甘い声はおれにとって劇薬だった。

「お耳の裏もすり、すり、すり......ん、ここ好きか?よしよし、もっとやってやるからな〜」

あまりの心地良さからもうこの段階で眠気が襲ってきてしまった。しかしメインの耳かきにたどり着くまでに眠ってしまうなんてもったいなさすぎる。耐えろ、頑張れおれ、と意識を保つ。 




「うん、お耳ぽかぽかになったな!じゃあ今から耳かきやってくぞ〜」

そう言うと総長は耳の外側へ耳かきを当てた。

「案外と......外側とか入口の近くに......溜まってるんだよな......かり、かり...」

囁きと耳への緩やかな刺激に最近張りつめっぱなしだった体がとろけ始める。こりこり、かり、ぱり、と小指の爪より小さい匙から与えられる刺激と音に疲れが弾けて消えてゆくようだった。そのぐらい気持ちが良い。

「ここの溝にちょっとあるな......さり、さり、すり、かりかり......っと、よし、取れた。気持ちよかったか?あ、ちょっと待ってなー......」 

開けっ放しになっていた口にそっとティッシュを当てられ拭われる。どうやらまたよだれが垂れていたようだ。

「かーわいいなぁ、赤ちゃんみたい......気持ちよくてぽやぽやって口開けて......喜んでくれてるようでママもすごく嬉しいよ」

指先で頬をつつかれ体温が上がる。いい子、かわいい、赤ちゃんみたい...ふわふわの優しさで包まれたような言葉をかけられる度にぴくん、ぴくんと体が反応し脳が痺れる。ずっと総長の甘くてとろとろな言葉を聞いていたい、褒められていたい、この幸せに浸っていたい...と考えると同時に、総長の甘やかし無しでは生きられないような体になってしまうのではと少し不安になる。まぁ、もう半分ほどそのような体になってしまっているような気もするが。




「...よし、きれいきれい......今度は中をかりかりしていくからな〜このままおりこうさんでいてくれよな?」

おれの頬を触っていた指先が再び耳に添えられると、耳かきの匙が入口あたりをこしょこしょと擽りながら入ってきた。耳の外側より敏感な部分をかりかりされて思わず身じろぐ。

「かりかり気持ちいな?ふふ、お耳ぴくぴくしてる......あ、ここにちっちゃいけど引っ付いてるな......こり、こり、ぺり、ぺり......」

耳垢をぺりぺりと剥がす音が耳に響いて心地よい。剥がした後のむず痒さをなだめるため、かりかりと優しく耳かきを動かしてくれる。しょりしょり、こりこり...と張り付いた耳垢を剥がしながら、時折こしょこしょとくすぐりながら奥へ進めていくと、がちんと大きな塊にぶつかったような音が響いた。

「あっ......おっきいのがあるな...今までで一番.....ふふ、これは取りがいがあるな...今から奥のやつを取るから、いい子でじっとしてるんだぞ?」

一度耳かき棒が引き抜かれ、そしてもう一度入れられる。力が入りやすいよう持ち方を変えたようだ。

「端からゆっくり剥がしていくな......痛くしないから肩の力は抜いて楽にしててくれ。大丈夫だからな」

かなり奥の方にあるようで少し怖かったが、優しい声で大丈夫だと言われ安心する。総長が耳かきを動かすと、み゛ち、み゛ち...とさっきとはまるで違う頑固そうな固い音が響く。ぺろ、ぺり...と少し剥がれたかと思うと、張り付いていた部分が猛烈にかゆくなってきた。早くそこをかいて欲しいが、ぺりぺりと耳垢が剥がれてゆく快感ももっと味わっていたい。ふたつの気持ちの間で揺れていると、総長が声をかけてきた。

「もう少しで全部取れるぞ...奥に落ちないようにもう少しだけじっとしててな...あとちょっとの辛抱だからな〜」

自分でも奥の方に張り付いていた今日一番の耳垢を見てみたいため、言われた通りにじっとしておく。み゛ちっ...がり、がり......相変わらず固い音が響く。ふぅ、と総長が一息ついたのが聞こえた。そろそろか。そう思った瞬間、がり、み゛ちみ゛ちっ......べりっ!!っと一際大きな音が響いた。

「ふーー......これは大物だったな...かなりの期間張り付いてたのかもな。ん?気になるか?はい、おっきいだろ?」

総長はそう言うとおれの目の前に匙を差し出してくれた。匙よりも何倍も大きい少し黒ずんだ耳垢が乗っている。こまめに耳掃除は行っていたつもりだったが、奥に押し込んでしまっていたのだろうか。心なしか聞こえも良くなった気がする。

「ふふ、痒かっただろうによく我慢してたな。えらいえらい...待ってな、今さっきのとこかりかり〜ってしてやるからな〜」

かりかりと絶妙な力加減で大物が張り付いていた部分を引っかかれる。極楽だ......毎日やって欲しい......と思っていると声に出てしまっていたのか総長に笑われた。

「も〜〜かわいいお耳の中がまっかになっちゃうからそれはめっだぞ?」

ふにゃふにゃとにやけているとまた頬をつつかれてしまった。




「耳かきはこのぐらいで大丈夫か......うんうん、あ!そうだ、もっと癒されて気持ちいいやつがあるんだが、やってみるか?」

癒されて気持ちいいやつ......?何だ、オイルか?また違うマッサージとかか?何をやりたいのかよく分からず総長の顔を見てみる。すると、総長はキラキラとした目でこちらを見つめていた。おれはやりたい!やりたいって言ってくれるよな?と言いたそうな顔をしている。そんな期待に満ちたかわいい顔をするのはずるいだろう。そう思ったおれは何をするのかも聞かずに簡単に了承してしまった。

「おっ!!やった!んふふ、やりたかったんだよな〜〜お前にこれ!よし、じゃあやるぞ〜!」

鼻歌でも歌い出しそうなくらいウキウキとした総長の声が聞こえる。なんだ、おれの事ずっとかわいいって言ってるけど総長の方が何倍もかわいいじゃないか...などと呑気な事を考えていたので、視界の端で総長の顔がこちらに近づいて来ている事に気がつけなかった。


「ふーーーーーーっ.........♡」

「?!!」

いきなりの事で肩がビクンとはねる。

「あ、すごいびっくりしてるな?これされると気持ちいいって聞いたから......よし、もう一度...

ふーーーーーーっ♡」

やっと何をされているのか分かった。今おれは総長に至近距離で耳に息を吹きかけられている。少ししっとりとした甘ったるい息を、耳かき後で敏感になっている耳の穴へ吹きかけられている。理解した途端急激に耳が熱を持ち始めた。ヤバい、これ以上はマズイ。気持ちよすぎる。

「あはは♡お耳真っ赤っかになってるなぁ♡かわいい......♡後一回だけ...ふーーーーーーーーーっ♡♡♡」

しかし、さっきよりも近く後数ミリで唇と耳が接触してしまう距離で息を吹き込まれてしまった。全身に甘い快感がゾクゾクと駆け抜けてゆき、ガクンガクンッと腰が大袈裟に揺れる。

「ちょっと虐めすぎたか?ごめんごめん!あんまりにも反応がかわいくて......でも、気持ちよかっただろ?お口からこぼれたよだれがおれの太もも汚しちゃってるし......♡」

総長はとろんとした調子でそう言うと、太ももと太ももの間に溜まったおれのよだれを指で掬って見せてきた。量が多いせいでそれはとろ〜と指先から垂れ、ぽたぽたと再び太ももへ落ちてゆく。何も言えずただ口をはくはくとさせていると肩を撫でつけるようにさすられた。

「ん...♡...お前がだーいすきな気持ちいい事はまた今度、な?♡」

糖度たっぷりの甘々な声で囁かれるともうたまらず、腑抜けた声で返事をするのが精一杯だった。




「こほん、最後は綿棒で優しく耳の中をマッサージしていくぞ〜!」

総長はちょっと雲行きが怪しくなってきた雰囲気を振り払うかのように元気に言う。総長の手には既に綿棒が握られていた。すごい切り替えようだ。...このまま流されて耳かきから逸れた事をされるのを少し期待してしまった事は内緒にしておこう。耳かきの竹の匙より柔らかで面積の広い綿棒がゆっくりと入ってくる。自分で痒いからとガシガシ雑に擦るのとは違い、こしこし、すりすり、と撫でるように優しく動かされる。

「かりかりってした所を......いい子いい子って...なで、なで......すり、すり...」

奥の奥まで甘やかされ、さっきのあれこれで吹っ飛んだと思われた眠気が再度襲ってきた。顔のすぐ横に置いていた手がストンと床へ落ちる。それを見た総長はくすくすと楽しそうに笑い、おれの頭へ手をやる。人間の頭蓋骨さえ簡単に握りつぶせるような手が、やさしく慈しむようにおれの頭を撫でている。その事がたまらなく嬉しい。

「そうそう...力、だいぶ抜けてきたな...ふふ、とろとろだ...かわいい、かわいい...いい子だな...」

普段よりも何倍も柔らかい調子の囁きが、おれの耳にじんわりと染み込んでいく。さりさり、すりすり。綿棒が奥の壁から汚れを拭うように動く。

「気持ちいいか?」

「ん......うん......きもちい...」

「よしよし...敬語も抜けてきたな...それでいい、大丈夫だ......なーんにも考えなくて大丈夫だからな...」

綿棒が擽るように動いたかと思うと、ぐっぐっと壁を押すような動きに変わる。体からどんどん力が抜けて太ももに沈んでゆくような錯覚に陥る。部屋には総長の囁きと呼吸の音、こしょこしょと動く綿棒の音しか無い。とろりとした幸せな時間がゆっくりと流れていった。

「よし......こっちはこのぐらいで大丈夫だな。反対側するからこっちに顔、向けられるか?」

肩をつつかれて顔を頑張って離れ難い柔らかな太ももから引き上げる。総長のお腹と向き合うと思わずそこに顔を埋めてしまった。規則的に動く総長のお腹。女性的な物とはかけ離れた鍛え上げられたものだったが、たまらなく安心した。さっきのクリームの甘ったるい匂いがして、すぅと深呼吸する。

「んー?...はは、甘えん坊だなぁ。ママのお腹好きなのか?」

ふにふにと耳たぶを触りながら総長が囁く。

「ぅん......あったかい...すき...ママ...だいすき....」

もう何を言っているのかよく分かっていなかった。あたたかいときもちいいとしあわせで頭の中はいっぱいで、静かに視界が暗くなってゆく。

「ほんっとうに...お前はかわいいなぁ......もっとかわいがりたくなっちまうよ......ぽんぽん、よしよし...おやすみ、ママも大好きだからな...」

チュッと額に柔らかな感触を感じたのを最後に、おれは意識を手放した。


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