コラさん生存if3

コラさん生存if3


「上出来じゃねぇか」

「馬鹿いえ!どんだけいると思ってんだ!」

「群れだぞ!走り抜けよう!戦ってもキリがねぇ」

グリーンビットに向かう鉄橋の上、さっきから大量の闘魚が襲ってくる。

闘魚の群れが住み着いているとは聞いていたが、ここまでとは思わなかった。

「おい!また来るぞ!」

正面から闘魚が飛んでくる。鼻屋も、ニコ屋も、シーザーも対応できない、能力を使わざるを得ないか。

「くそっroo「四苦レスト!(シクレスト)」

突然、目の前の闘魚が吹っ飛ぶ。

四苦レスト、透明な刃を使った四段攻撃。

間違いない。

レイナの技だ。

振り返れば、空を飛ぶレイナがいた。

「何だあいつ!空飛んでるぞ!!」

鼻屋が反応する。

「ドンキホーテファミリー最高幹部、レイナだ」

「最高幹部!?!向こうは約束を守るつもりはねぇのか!?!」

「私たちを消して手っ取り早くシーザーを取り戻すつもりなのかも…」

「いやこぇえよ!」

フード付きのポンチョ、銀の髪、青い目、不安もないような笑顔、何から何まで昔のまんまだ。

「いや、これは完全に俺の億卒だが」

お前とコラさんは幸せになるべき人だ。

「あいつに俺たちと戦う意志は」

だから絶対に逃す。

「ない!」

ーそのためにここまで来たんだ!

と次の瞬間、レイナが降りて来た。

「久しぶりだな、レイナ」

「ロー!久しぶり!」

「ええええええええぇぇぇええええ!?!」

ニコ屋と鼻屋とシーザーの声が響き渡る。

「おいおいおいおいどういうことだぁ!?」

「トラ男くん!知り合いなの!?」

「どういうことだお前!俺様を助けに来たんじゃねぇのかよ!?」

「古い知り合いでな、ドンキホーテファミリーで最高幹部をしていた」

ーコラさんのために自分を犠牲にして。

「おいお前!質問に正直に答えろ〜さもないとこのオオカブトが火を吹くぞ〜」

「いいけどハッタリは通用しないよ」

鼻屋の質問タイムが始まった。

「名前は!?」

「レイナ!」

「出身地は!?」

「ノースブルー!」

「仕事は!?」

「最高幹部!」

「さっき空飛んでたのは何だ!?」

「あれは能力!私はジタジタの実の能力者で、実体のないものなら固めたり操ったりできちゃうの!」

「ヘぇ〜んで特技は!?」

「演技と嘘と見聞色!」

「大丈夫なのかトラ男!」

正直、大丈夫ではない。

今喋っているレイナは本心で喋っているのか、それともドフラミンゴの命令に忠実に、演技と嘘を重ねているのか、検討もつかない。

「私は最高幹部だけどちゃんと裏切るから大丈夫だよっ」

「裏切るぅ!?!ジョーカーが黙ってないぞ!?!」

裏切りという言葉に一番に反応したのはシーザーだった。

「それくらいわかってるって」

気楽なのは変わってないな。

「ドフラミンゴの部下なら信用はできないわ」

「わかってるよ。私はね、ローに言いたいことがあって来たの」

レイナが振り向く。

「逃げてほしいの!!!」

は?

何言ってるんだこいつは。

「おい、心配ならいらねぇぞ?」

「もうおれは、三歳年下のお前にコテンパンにされてたおれじゃねぇ」

「わかってる!それでもドフラミンゴには勝てっこない!」

「ローのことだから『よくて相打ち』とか思ってるんだろうけど!」

見事に図星だ。

「私知ってんだからね!どっかにクルーも置いて来て一人できたこと!その人達のとこに帰ってよ!」

そもそも連絡手段がない…なんて言えないか。

「お願い!もうアイツに誰も殺されたくない!」

レイナが涙目になりかけながら叫んだ。

「レイナ、それはおれの台詞だ!」

「お前も強くなったのは分かる。それでもドフラミンゴには勝てない」

「『死んでも勝つ』と思ってるんだろ?」

「隙を見てコラさんと逃げろ!」

レイナが黙りこくってしまった。

「行くぞ」

「いいの?トラ男くん」

「あぁ」

悪いな、レイn「流羅刺ドン(ルラシドン)」

当たるか当たらないか、ギリギリで攻撃が飛んできた。

着弾点には網が広がる。

「それなら…力ずくでも連れて帰る!!」



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