コピペしたss其の一
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新世界へと突入し、景気付けに近くの島で略奪をおこなっていた狗竜海賊団船長ドッカオは不意に空が暗くなるのを感じた。
潮と血の臭いに、嗅いだことも無いツンとした臭いが混じる。
トリトリの実モデルドスマッカオの力で変身させた部下達が暴れ回る中、一人で空を見上げると巨大な何者かが太陽を遮ってるのが見えた。
「なんだぁ?ありゃぁ・・・」
修羅場をくぐり身に着けたばかりの見聞色の覇気が悲鳴を上げるのを感じる。何か分からんが、ヤバい。
“総員抜剣!降下せよ!”
空から声が轟き、足が竦む。本能がこれから最悪が起きると絶叫している。
最悪の予感は、的中していた。
「あ、ありえねぇ・・・」
空を覆う影から海兵たちが飛び出して、着地と共に部下を次々と打ち取っている。
楽しい略奪の場は、重苦しい鎮圧の場へと変わった。
「お、お前ら!一旦船へ撤退だ!こいつ等に大砲ぶち込んでやるぞ!」
悪魔の実の力で変身した部下を無理やりに操ってでも船へと戻ろうとした矢先、ドッカオ団長ご自慢の海賊船に黒い何かが降り注いで――
ドッカオ団長と部下達は突然に産まれた閃光に目がくらみ、熱風と爆音に足が竦んだ。
「な、何が起きて・・・」
キーンと潰れた耳に頭を痛めながら白に染まった視界から自分達の船を探す。
だが、目の前の海に浮かんでるのは炎ばかりであり、幾ばくかの燃える木材が港に流れ着いていた。
「あ、あああ――」
押し寄せる現実にドッカオ船長が言葉を失っていると、何者かが彼の肩を掴んだ。
「海軍新世界機動部隊のゲオ・マクスだ。狗竜海賊団船長ドッカオだな?基地までご同行願おう」
思い上がったルーキーが海軍に叩き潰される。これもまた、新世界の理不尽の一幕であった。