コハクの1日
注意!これはニ児パパの三次創作です
「コハクちゃーん…お姉ちゃんに勉強教えて欲しいなぁ…って」えへへ
2歳上の血の繋がりはないが、実の姉妹の様に育って来た義姉:ルビーが私に高校の教科書を持って来て私に聞いて来た。
普通に考えて、何故中学2年の私に高校1年生が勉強をお願いしているのだろうか。
まあ、趣味が勉強でもあるからルビーの通う高校レベルの授業なら教えられそうだ。基礎と多少の応用だけみたいだし。
「ルビーちゃん、まだそこまで売れてないんだから真面目に勉強しなよ。時間あるんだし。
神童も20過ぎたらただの人、というけど、ルビーは12でただの人になったね。
…兄さん、そこの解は違うよ。私がさっき説明した箇所、見返して」
「んーー…?おお!!よっしゃ!分かった!!」カキカキ
こっちの馬鹿兄貴は地頭良いのに一夜漬けばかり。たまに教えているが色々将来が心配になる。
真面目に勉強したらきっともっと良い高校狙えると思うのになぁ…
そんなこと思いながら自分の勉強もしているとルビー姉さんがプルプルしだした。
むーっとした顔だ。怒ったかな?
「酷い!冷たい!!優しくない!!!」
「高校生が中ニに教えてもらっている現実よりは優しいと思うよ?」
「ヒグッ⁉︎コハクちゃん!いや!!コハク様!!!!私に英語教えてください!!」
一瞬たじろいだけど持ち直してお願いして来た。
仕方ない。教えてあげようか。
「ルビー、試験範囲見せて。どこが分からないの?」
「えっと…正直、ほとんど?」
疑問に関して疑問で返すのは何で?寝てたのかな?まだB小町始動したばかりなのに。メンバーようやく3人集まったのに。
「……………」
頭が痛い。これはお母さんにチクってお小遣いアップとルビーの学習態度の見直しとテコ入れすべきか?
ついでにヒカルお兄ちゃんにも話しをしてデザートやお菓子を作って貰わないと割に合わないかもしれない。
アイお姉ちゃんには……やめておこう。結構娘と息子の教育に関心あるから悲しい顔してしまうか。
仕方ない私が何とかしよう。まだ一学期だ。芸能科は勉強があまり関係ないと聞いているから進級はなんとかなるかも知れない。
「ごめんなさい!授業中ボーっとしていたら分からなくなってましたぁ!!!」
「ああ、わかるわかる。よくあるよ」
「あるよねー!」
「うっかり寝たり、上の空でどうにも分からなくなるんだよなー…」
「盛り上がるな2人とも。お年玉から2割徴収するよ?」
「「ごめんなさい。許してください、コハク様」」
深々と頭を下げる2人とも。
仕方ない、私の本日の分は終えている。ルビー姉さんに教えてあげよう。
「お兄ちゃんはそのまま。ルビーちゃん、早速やるよ」
「コハク先生…!ありがとうございます!!」
2時間後
「あるふぁべっとが…きゅう…」
「お疲れ様。明日、またやるからね」
「ヒー!?」
バタンキュウしたルビーから悲鳴が聞こえる。歌とダンスのトレーニングが休みの日にやるしかないのは可哀想だけど自分で蒔いた種だ。
私も心を鬼にしよう。
「あのー…コハク、ちゃん?ルビー借りても良いかな?」ヒョコ
「ルビー交えて話し合いたいことあって良いかな?」ヒョコヒョコ
「有馬さん、MEMちょさん。良いですよ、丁度終わったので連れて行って下さい」
「じゃあ俺も」
「行 く な 」
「ぐぇぇぇ…」
どさくさ紛れで逃げようとしたダイヤの首根っこを捕まえて引きずり倒す。
ルビー姉さんはやること終えて解放しただけなのに、何考えているのかな。
「悪いわねぇ、ルビーの勉強も見てもらって。私からも言っておくわね?」
「そうそう、コハクちゃん可愛いし、今からでも入らない?更に映える気がするし!」
有馬さんがグロッキーな姉さんに肩を貸して引きずって一階の事務所に連れて行く。
有馬さんはなんだかんだ年長者なので姉さんも慣れ慣れしくも慕う姿を見せているし、彼女からなら多少は真面目に勉強してくれるかな?
MEMちょさんはアクア兄さんが出ていた恋愛リアリティショーの共演者で優しい人なのは伺えたが本当に可愛いし優しい。
B小町入りした日に私達兄妹交えて歓迎会開いた際も部外者な私達にも優しくしてくれたし。
度々自宅下の事務所に顔出した時とかも声掛けてくれる。
今日も誘ってくれたけど私は特に芸能界に興味は無いのでお断りする。
「ごめんなさい、私特に興味なくて…見る専ですから」
「そっかー…たまに談話室に顔見せに来てよ?コハクちゃん、社員さんじゃないから、て気遣って下に降りないみたいだけど来てくれたらみんな嬉しいよ?
コハクちゃんが小さい時から知っている人ばかりだし」
「でも、仕事場は遊び場じゃないですよ。お手伝いする時は降りますけど」
「けどダイヤくんは良く顔見せて差し入れとか雑談して帰ってるよ?
ダイヤくんとかなちゃん、ルビーで
桃鉄やスマブラしたりするし」
「このバカ兄貴…」
相変わらず楽しいことには全力だ。イラッとする。
だからか。昨年のバレンタインに学生が買うには高いチョコレートが兄宛にあったのは。
多分若い社員さんだろうなぁ…
ダイヤは色々な人と話をするのが好きだし、浮いている感じの人に話しをしたり人の輪に入りやすいようにしてあげたんだろう。
意識せず、和を保つために動くし。
多分ヒカルお兄ちゃんを見て育って来たから。
恋敵で尊敬する女誑しなお兄ちゃんの行動を学んで、近づけて行った結果、行動パターンとか似たのかも。
「まあ、たまに顔出してね?私達の精神ケアだと思ってさ!
…最近、かなちゃんが少しご機嫌斜めだからお願いしたいなぁ、て」
「?分かりました。有馬さん機嫌悪いんでした?」
気づかなかった。割と私には優しいお姉さんだし。
「うーん…アクたんには当たり強い感じ?ルビーと負けないぐらい兄妹そのものみたいじゃない?コハクちゃんとアクたん。
だから少し、気にして欲しいかなぁ、て感じ」
ふむ…少し気にしておこうか。
それとなく聞いてみよう。
「分かりました。アクアにもそれとなーく、聞いときます」
「ありがとう〜!!コハクちゃん、今度部活終わりの土曜日一緒にカラオケ行こうね〜!じゃあね!!」
手をフリフリしながら降りて行った。
可愛いなMEMちょさん。
「……コハク、解き終わったから下行って良い?」
「全問正解したらね。」
よっしゃあ!!と喜ぶ兄さん。
真面目に勉強してくれたら小うるさく私も言わないのに…
「アクア兄さん、下にいるかな?」
「多分いるんじゃないか?」
少し私も気にしておこう。
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「ああ…なんか、有馬に避けられている…何でだろうな。リアリティーショー以降話をしてくれない」ズーン…
事実だった。あと兄は予想以上に凹んでいた。