ケンカップルユゴバズ
題名グランドちんぽマスターユーゴーにしようか迷った「……っ、はっ……ぁ、うっ、………」
「はっ……バズ……」
「……ク、ソ!……はぁ…っ……っもう…いい、かげっ…ん、…しやっ、がっ、れぇ……はぁっ……ぁ……」
ベッドがギシギシと軋む音、じゅぷじゅぷと液体が泡立っていく音、肌と肌がぶつかる乾いた音、喘ぎ声、ふたり分の吐息が部屋中に響きわたる。
こんな甘く蕩けるような空気で満ちている場所で、なんで俺は、セックスしてる目の前のやつに甘い言葉じゃなくて、咎めるようなことを言っているのか、だって?
──目の前にいるこいつと仲が悪いから?
全然、違う。
──俺が素直になれない性格だから?
…確かに口が悪いのは認める。けど今は関係ねえ。
理由はユーゴーの方にある。
なぜならこいつがまだ イかない からだ。
その間に俺はすでに3回もイってて、とんでもない快感の波が次々に押し寄せてきて頭がおかしくなりそうなのに、ユーゴーは止まらない。
俺が早漏なわけじゃない。
絶対普通だ、普通。
なのにこいつときたらまったくイく気配もない!
これ以上は俺の身体が持たなくなるからやめろって散々言ってんだ。
そりゃあいい加減にしろって減らず口も叩きたくなるもんだろうが。
そうじゃねえと俺がこいつに殺される…。
「心ここに在らずといった様子だが、何を、考えている…バズ」
「私以外のことを考えるのは、許されないぞ……」
この間にもバチュン、バチュン、パンッ、パンッ、と腰を打ちつける音は止まらない。
「ち、が……いったん、とま、れ……っ、ユー、ゴー」
「…たの、む……っ…」
興奮した様子のケモノは、愛し人のすべてを逃すまいと冴え渡った五感で、これは本心からの言葉だと判断した。
ケモノは自身の腰の動きを緩やかに止めていき、パートナーのお願いを聞き届けた様子である。
だがその様子は興奮冷めやらぬようで、マグマのごとき昂りの熱を外に逃がすための息遣いが荒いまま、遊びを中断された犬みたいに不服そうな、拗ねてる表情も少し漏れている。
「どうした…?バズ」
相手になにか起きたのかと心配そうな様子で問う。
「はぁ……はぁ……はーー、……」
やっと落ち着いて休むことができると一安心。
正気のこいつに今の自分の状況を訴えることが出来る。
「お前こっちは3回イってるんだからな」
「そうだな…?」
ユーゴーは全くわからない模様。
それが何か問題でもあるのかと、ただ不思議な様子だ。
「そうだな?じゃねえーよ」
「お前がイかねえ間に俺は、もう!3回も!イってるって言ってんだ!」
全く理解してない様子のハッシュヴァルトに苛立つバズビー。わざとなのかと疑いの気持ちも出てくる。
だがその訴えも何処吹く風。
「何も問題はないだろう。
バズが3回イってるのは私もわかっている。だが2回は中でイっていて、まだ1回しか射精してないな。それの何が問題だ?
バズはまだ大丈夫ということは私が1番理解している」
……な、こ、こいつ…!
わかってて続けてたのかよ……!
しかも悪びれもなく自慢げなのが腹立つ。
「ふざけんなよ……」
怒りがふつふつと沸き起こってくる。
「大丈夫じゃねえから言ってんだよ!中でも外でもイってることには変わりねえんだ!!
これ以上お前に攻めらたら俺は死ぬんだよ!
中でイくにも限度ってもんがあることを知らねえのか??俺が壊れるまで抱くつもりかよ!!
それと、射精は1回だけじゃ終わらないみたいな言い草すんな!お前みてえに男が全員、絶倫だと思うなよ!?」
怒りの感情のまま言いたいことをすべてぶつけたバズビー。これじゃあなんのために静止をかけたのかわからないではないかと少し後悔もあるのか。
彼は息継ぎもしないで長々と喋ったからか息が上がっている。
さっきまで散々好き勝手されてたのだ。
こっちもなにかお返してやらないと気が済まないというものなのだろう。
だから彼は言ってしまった。
「はっ!
俺が3回イってる間にもイけないなんてな、ユーゴー。
もしかしてお前、遅漏 なんじゃねえか?」
「なんだと?
……遅漏…?私がか……?」
明らかにこの空間の温度が下がったことにバズビーは気づかない。いや、気づいていながら後に引く気はないのか。
「…ああ、そうだよ!
この遅漏野郎が!!」
ピシリッ
バズビーは言ってしまった。
ハッシュヴァルトの逆鱗に触れてしまったのだ。
「余程、私のことを煽りたいと見える。
簡単にイってしまうのは勿体ないからイかないだけであって、遅漏などではないこともわからないとはな、バザード・ブラック。
私がイかない間にすぐ射精してしまって、3回もイっているお前が早漏なのではないのか?
この早漏ド淫乱が…」
「ああ?…クソッ、てめぇ……」
予想してもいなかった言葉がとんでもない威力をもって帰ってきたことにより思わず何も言えなくなる。
ああ言えばこう言うユーゴーに埒が明かないと思うと共に、俺がユーゴーに訴えようとしただけなのに、なぜここまで言われなければならないのか、とも思う。
畳み掛けるようにユーゴーが話す。
「それとだ、今どちらが優位なのかもわからないのか?君は
お前の中に私のものが未だ入ってる状態だというのに」
はっ、とした。
この言い合いに集中しているばかりに自分の置かれている状況をすっかり忘れていた。
「もはや言葉だけでは足りないようだな。
煽ってくれたからには、その身体に私自らきちんとお返しをしてやろう。期待しといてくれ、バズ」
「ちょっ、と…まっ!……」
続く
続きは支部かここにあげる予定