クソ映画の後始末

クソ映画の後始末

稲生・紅衣・メメ・虎屋のスレ

──割とまだ日が高い申三つアワー...一輪車で大量の荷物を持ったまま道路を爆走する影が一つ

「これで注文されていた商品は全部でござるかな...?」

そう!ニンジャであるメメ・マールヴォロのエントリーである

ユーハバッハが敗北し残党となった滅却師のお世話(多重スパイ)をしていたのだが...お店を開いたり 小説を書いたり アイドルになったりと忍ぶという事を知らない滅却師が多くてスパイするのも大変なもんである

なにやら今日はハッシュヴァルト殿から火急の危機なので早く来てほしいとの連絡が来た そのため滅却師の皆さんの分のニンジャーイーツをさっさと確保して現世にある滅却師のアジトへ来た次第である


「あっ メメさんこんにちは!」

色々秘匿のための仕組みをくぐってアジトに入るとリリー殿が声を掛けてくれた どうもハッシュヴァルト殿とバズビー殿の幼馴染らしくその二人の喧嘩を止めた自分には外様であるのにも関わらずかなり優しめに接してくれる方でござる!ついでにハッシュヴァルトもすぐそばにいた

「来たか メメ・マールヴォロ」

「自分が言うのも何でござるが...他人行儀じゃないですかなハッシュヴァルト殿」

大量の食事を頼んでいたリルトットの姉貴やカフェの期間限定のメニューを頼んでいたアスキン殿に商品を引渡しつつハッシュヴァルト殿に火急の危機とは何かと問うと

「...マグダレーナ様の作品の映画が酷い出来でな マグダレーナ様が落ち込んで いや怒って...」

話を整理すると最近マグダレーナ嬢の書いていた作品が映画化されたのだが、色々あって結構酷かったらしく盛大に拗ねているのだという

「あぁ...なるほどそれで良さげな現世の和菓子を買い集めてほしいと頼んでいたのでござるね」

「物で釣るようで気が引けるが...少しでもあの方のご気分が晴れるならと思った次第だ 世話をかけてすまないな」

というわけで現世の和菓子をマグダレーナ嬢に引き渡しに行くことになった


「マグダレーナ嬢~? お菓子持ってきたでござるよ~!」

「...何の理由で渡しに持ってきたのかしら?」

渡しに来たのはいいのだが...まるで拗ねに拗ね切った小型犬のような威圧とも言えない威圧を感じながら会話をスタートすることになった

「理由でござるか?今回持ってきたのは一護殿が絶賛したチョコやカカオをふんだんに使用した駅前の売り切れ必須和菓子を手に入れたので仲間で分けようという事に相成ったしだいでござるよ」

「無償で渡すつもりなのかしら?」

「自分はちゃっかりしてるので仲間であろうとしっかり単価計算して料金をもらうでござるよ!次また何か買うには元手がいりますからね」

マグダレーナ嬢は和菓子を見比べて数個選び お付きの者から金銭を受け取った

「自分は仲間ですし何か手伝えることがあったら遠慮せずに言ってもらえると嬉しいでござるよ」

「そう 和菓子はゆっくり食べさせてもらうわ」

マグダレーナ嬢は無償の奉仕とかがNGらしいので手探りであるがお互いに利益ある関係を作ろうとしているのでござるが...なかなか難しい

落ち込んでいるのはどうにかしてあげたいなと考えながらその場を後にした


「第7回 マグダレーナ様を励まそう会の会議を開催する」

「「「わーぱちぱち...」」」

ノリがいい一部の人とリリー殿が拍手をしつつ会議が始まった

会には 現陛下枠のヨルダ殿 現世を謳歌していた中呼び出されたカワキ殿 バンビ殿の保護者?枠のバルバロッサ殿...そのほかそれらの方々に親しい方が中心で集まっている

「過去の会議によって虚圏への慰安旅行が現在有効であると断定し企画している 問題は誰がマグダレーナ様の付き添いをするかだ」

ハッシュヴァルト殿が指揮を執り会議は進む ヨルダ殿たちは

「僕は今はここの一番上の立場だからな そう易々とこの場を開けることは難しいという状況だ」

まぁそうでなくとも虚圏にヨルダ殿が来るとなるとお付きの人物がかなり多くなって旅行どころじゃなくなりそうである

バルバロッサ殿は「バンビを連れて行っていいのなら」という事だったが...制御不能な存在をただ悪戯に増やすだけだと辞退してもらった

カワキ殿は本人は行けたら行くくらいであったので報酬の話でもすることにした

「新技を開発したのでそれを教えてもいいでござるよ」「詳細は?」

「大量の風で周り一体の攻撃を一点に集中する技"神威"でござる!範囲はかなり広いし霊力の効率も良い ただし神威は尻から出るでござるよ」

それを聞いたカワキ殿がすこし考え出したのを見て

「頼むから悩んでくれるなカワキ...一応言っておくが悩まず拒否してくれという意味だぞ」

という訳で一応保留ということで話は終わった

リリー殿も行くかという話になったのでござるがそもそもかなり強い人物が虚圏に行くことで虚圏の勢力を刺激するのではという話になり

「メメ・マールヴォロ 申し訳ないがこう...良い感じに虚圏の他勢力に話を通してくれないだろうか」

「自分...多重スパイなんですケド」

慰安旅行は前途多難である





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