キヴォトスレビュアーズ トリニティ編

キヴォトスレビュアーズ トリニティ編


トリニティの上層部は非常にストレスのたまる組織である。

これは中等部にてティーパーティー入りを打診されたときに他の組織の先輩方やとある昼行灯な性格をしていた先代フィリウス分派生徒会長からよく言われたことであるが、現在生徒会長としてホストをしている身としては嫌というほど実感のある話である。もっともこれの半分くらいは自業自得の面が多分に含まれているのでこのことに文句を言うのはお門違いであろう。なりよりそれ以上に問題なのは現在席としては五人で運用しているのだが政治を理解し実行できる人材が後輩含めて私以外存在しない関係上私のタスクが通常の常時倍以上と化していることである。

いくら自業自得であろうとコミュ力がないせいでしょっちゅう勘違いされるやつとすぐに早とちりしてけおるやつの罵倒をBGMに仲裁してその上でトリニティの政治を分派に配慮しながら対処し続けるのはあまりにもきつく、なにより休みが取れないのだ

…まぁここまで長々と話していて結局何が言いたいかと言えば、まぁ、その、疲れていたのだあまりにも

「まさかナギサ、君がこういう店に通っているとは思わなかったよ」

「違うんです、違うんですセイアさん!」

「いや、さすがに無理があるだろうこの際もう開き直ってお互い秘密にすることにしようじゃないか」

「…はい」

なぜセイアさんがここにいるんだとかなんで利用してしまったんだとか前生徒会長に昔連れられて半強制的に覚えさせられたとかそういった雑多な思考が空回りして頭が機能しておらずおもわず反射的に同意してしまったが、とにかく今判明しているのは私はどうやら非常に生々しい秘密を親友と共有してしまったらしい

さらに言えばこれに懲りて二度といかないと決めていたのに一週間もしないうちにまた利用してしまったり、大切な後輩に風俗に通っていることがバレたり、私とセイアさんが二人してミカさんに風俗通いがバレそうになって修羅場になったりするのだがそれはまた別のお話。

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