カモがネギを背負う。

カモがネギを背負う。


チームメイトの酒の誘いをなんとか断り、内心くたくたになりながらオートロック式のマンションのエレベーターからなんとか降り、部屋の鍵を開けたらロレ公がいた。

「おかえりネス坊♡」

と、いつものように僕の家に上がり込んでる事については…うん、この際まだいい。

問題は、問題は………。

「だぁー、誕生日おめでとぉ。     プレゼントは俺♡」

ロレ公の頭と尻あたりに犬耳と尻尾が生えていることだ。

よく見るとカチューシャであることは分かるけど、よく見るとプラグということは分かるけど。それにしても………。

「はぁ……」

どういうノリですか?これ。

似合わなすぎてクソ興奮するんですけど。ベッドの上ではネコなのに犬なんですか?かわいいですねぇ。

「だぁ〜、そっけねぇなぁ」とムっとするところもクソかわいいです。今すぐにでも連れ込みたい。

「……このリボンを俺の両手に結んで?」

「はぁ……」

と趣味の悪いピンク色のリボンを差し出され困惑しながら結んでやると。

「だぁ〜♡これで俺はネス坊のモ・ノ♡」なんて砂糖たっぷりの、ケーキよりも酒よりも甘美な声でささやかれて僕の堪忍袋の緒が切れた。知ってますよ。ジャパンではこういうのを据え膳と言うのでしょう?

「チッ……」

考えすぎてムラムラしてつい舌打ちをすると「だぁ〜、つれねぇなぁ……分ぁ〜ってる。ちゃんと用意してるぜ?高ぇ酒とブランド物の腕時k…」そんなモノ要らない。

今僕が欲っしているのはこの目の前に居る哀れな雌犬だけ。

「ふーん?随分余裕そうじゃ無いですかぁ?」と、大概僕も余裕じゃないけど、そう言いながらアナルプラグの尻尾をぐちょぐちょとゆっくり動かしてやると切なげに「ぁっ、クゥン……♡」と鳴いてきて。

「着いてきてください♡」

「え、ちょ♡は???」

「ろぉれこぉは、理解らせがだぁい好きですもんね♡いぃっぱいそのはしたない体に、ここに、教えてあげますからね♡」

そう耳にあったかい息を吹きかけながらゆっくり言ってやると腰砕けになってしまったロレ公が酷くかわいらしく思えてきて。そんな体たらくでよくここまで生きてきましたね。

「あぅ……じょ、冗談ッ…!」

へぇー冗談。ロレンツォくんの冗談は随分と趣味の悪い物なんですね。というか…。

「はぁ?犬耳つけて冗談だなんて今更通じねぇんですよ。もうベッドのお部屋ですからお洋服脱いでいいですからねぇ?^ ^

ほらこっちにきてくださいよ♡ろれこぉ、come♡」

そう言って支えてやっていた体を壁によりかからせて自分は部屋の中まで移動する。

今までの調教の影響か、はたまた自分が犬という自覚があるのか。

四つん這いで移動してくる無様で可愛い姿に心底ゾクゾクする。

「よくできました♡」

そう言って服の上から乳首のところをこねてやると大袈裟なくらいビクりと震えて。

あ〜、かわいい〜♡

羽のように軽いとまでは行かなくともカイザーよりは確実に軽そうである体をお姫様だっこし、ロレンツォと付き合った記念で勢いのまま買っただだっ広い煩悩に塗れたベッドに押し倒す。

「いい子だから自分で脱げますよね?」

「ワンっ♡」

血色の悪い頬を赤らめ潤んだ目でこちらを見ながらストラップをし出すロレンツォは控えめに言ってクソ興奮する。

するけど…。

「……何貼ってるんですか?」

かわいらしいロレンツォの胸の頂は絆創膏に隠されておりそれを疑問に思い聞くと。

顔を逸らしながら。目を逸らしながら。

「ネス坊のこと思って、ちくびオナしてたら……んっ♡ユニフォームに擦れるように、なっちゃっ……ッ〜〜!!!♡」

あんまりにも可愛いことを言ってくるもんでつい虐めたくなり思いきり絆創膏を剥がすと驚いたロレンツォの足が僕の腰にしがみついてきて。

ロレンツォのメス乳首はプックリ膨らみ赤く充血していて。

いつもはモラルなんて母親の腹に捨ててような感じですらあるロレンツォが恥じらってもじもじと力無く震えていて。

最高の誕生日プレゼントじゃないですか。

メールを見て急いで帰ってきた甲斐があった。「Ich warte.(待ってる)」なんて簡潔な内容で急いで帰ってくるヤツなんて僕くらいなんですからね。

まったくあなたって人は……。

「ねえ、そんな女みたいな乳首で女抱けるんですか?」と言いつつ乳輪のまわりをくるくると撫で回すとそれだけでビクビクと痙攣をして。

あ、そうだ。閃いた♡

「ねえロレンツォ♡いつもやってるみたいな乳首オナ、僕の前でしてくださいよ♡」

そう言うと目を丸くして拒否の言葉を吐こうとしてきたので「犬はワン、でしょう?」と笑顔で言う。常識を塗り替える。

「ワンっ……♡♡♡」

この犬調教されきってる………。

誰?誰がこんな淫猥な風にしたの???

僕かぁ……。

くりくり♡と長い指で挟んでこねて。

こりこり♡と親指で押し潰して。

かりかり♡と爪を突き立ててさすって。

時折ぶるりと花が萎れるかのように震える姿は目に毒であったし。

先ほどよりも更にギュッと腰に絡みつく長い足もそそるし。 

愚息をグリグリと押し付けると熱い吐息を吐くのクソエロいし。

「うまく、ん♡イけなッ……♡♡♡

ね、ねすぼ、ネス坊がいぃ♡」 

と全力でおねだりをしてくるロレンツォに複雑な気持ちになった。僕ら付き合ってないのに。

「アレク」

「あ、れく…♡」

「覚えててくださいね。僕を誘う時はそれでいいです。そっけないメールでいいし、かわいいクソコスプレでいいんです」

僕も君もどしようもない男だ。

こんなのでバカみたいに喜ぶんだから。

ねえ、またしてくださいよ。ロレンツォ。

「だぁ〜、俺以外と、飲む、あれくが……嫌だっておもったし、俺以外とエッチするの想像したらムカムカした、から……送った」

あの、それって恋では?いいえ、恋じゃなくても無理矢理恋にします。

「僕のこと好き?」

と震えた声で聞くととろんとした目がハッとし「好き!」と答えてきた。

「両思い?」

「ふへ、コイビトOK?」

「恋人、ですねぇ♡」

あ〜かわいい。ほんとにかわいい。

可愛すぎて乳首いじり倒すのも許して。

かわいいのがわるい。

ロレンツォ、可愛いロレンツォ。愛しいロレンツォ。まだまだ今日は長いんですから誕生日プレゼントを堪能させてくださいね?

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