カミキヒカルは2児のパパ (新生B小町、始動)

カミキヒカルは2児のパパ (新生B小町、始動)




───BAR・Fellini


「『今からガチ恋始めます』全収録終了です!」


「「「「お疲れ様でした~!」」」」


数ヶ月に渡る『今ガチ』の収録が全て終了し、俺達は都内のバーで番組関係者での打ち上げに参加している。


「いやー、思い返すと一瞬だったわ」


「色々あったけど、本当に楽しかった」


「あかねがそう言ってくれるなら文句ねぇな!」


今ガチメンバー全員でグラスを持ち、乾杯する。場所はバーだが俺達は全員高校生なので、グラスの中身は当然ソフトドリンクだ。


…本当に色々な事があった。猫被ったキャラ付けから始まったこの数ヶ月の撮影、恋愛リアリティショーなどと慣れないジャンルのもので苦労は多かったが、まぁ悪くはなかったかな。


1人で感慨に耽りながらオレンジジュースを飲んでいると、興奮気味になりながらニマニマしたメムとゆきが側に寄ってきた。


「で……?」


「早速聞いて良いかな…?」


ホント、いつの時代もこの手の話題が好きだよな女子高生ってのは。


「最後のキス!本当に付き合うの!?」


「どうなるの!?」


あかねからの告白を受けた俺は、数秒の逡巡の末に肯定の意を込めたキスという形で返答をした。

予定していた事態とはいくらか異なるが、これもまた1つの形だとして自分を納得させて今に至る。


「正直分からん。番組の流れ的にもあれは受けるべき流れだったし、女子の方からの告白を無碍にするのもお互い体裁が悪い。俺はともかくとして、あかねには仕事もあるわけだしな」


「いやいや芸能人とは言え、高校生にもなったら彼氏の1人や2人当然でしょ!」


「ゆきとかとっかえひっかえじゃないの?」


「私そんなイメージ?」


今のガキはませてんな。もう数十年前だから定かではないが、ゴロー時代の高校生だった頃はそこまで周りに彼氏彼女持ちは多くなかった記憶。仮に居たとしても、周りにバレないよう隠しながらだとかいった感じだ。俺が興味なかったから気付いていない、というのもあるかもしれないが。


「マジでリアルに、本当に仕事第一でやってきて、今まで彼氏作った事なんてなかったんだよ?」


うっそ!とメムが驚きの声を上げる。とっかえひっかえとまでは言わないが、俺としても1人程度なら居ると思っていたから少し意外だった。あかね曰く、ゆきと同じ芸能科の子からの証言もあって事実らしい。


「でもモデル周りは結構居るよ。アイドルも女優も、比率は一般の人と変わんないでしょ」


「まー、流石に恋愛禁止売りにしてる所は割合低いみたいだけどな。たまにすっぱ抜かれてるし」


(……!)


話の途中で俺に向けられる視線に気付く。横目で見やると、視線の主は鏑木さんだった。アイコンタクトから察するに、2人での話があるようだ。

飲み終えて空になったグラスをテーブルに置き、周囲に気付かれないようにそっとこの場を抜け出して鏑木さんと共に店の外へと出る。


「そういう意味で言ったら、番組で付き合えばスキャンダルにもなりようが無くて良いよね!」


「でも…」


「そうそう、上手い具合に番組を使って欲しいよ。

こっからは番組側は関与しない、付き合おうが別れようが当人同士の自由。そのまま付き合って結婚までいった人達だって何組も居るし、一応体裁として数ヶ月ほどカップルを名乗るだけの人達もいる。

ちゃんと自分で考えて、自分で決めるんだ」


「「「「「……」」」」」


「この業界、君達の才能を利用するだけ利用して捨てる悪い大人が沢山居る。甘い誘惑が多いけど、雰囲気に流されやすい子が行き着く先は、決まって奈落だからね。

……っていう、悪い大人からのアドバイス」


「「「あはは……」」」


「そういえば、悪い子供はどこ行った?」


─────────。


鏑木さんと俺は店を出て、今は店の裏の喫煙可能エリアに居る。

タバコをふかしながら、鏑木さんが話を切り出した。


「『今ガチ』、評判良いよ。やっぱり君を使った僕の目は、間違ってなかったかな?」


「どうでしょうね。結局炎上で注目集めたみたいになってますし」


「その後のカバーは、君の手腕て聞いたよ。だけど例の映像、上の方で少し問題になったんだよ」


やはりその話か。間違いなくどこかのタイミングで追及を食らうとは思っていたから想定内だ。


「収録時の素材は外に流さないってのは業界の鉄の掟、これは一体どうなんだって事でね。

出演者とは言え、そのタブーを犯したんだ。いちごプロに賠償請求を出す、という話まで出たんだよ」


「でも、そうはならなかった。でしょう?」


付き合いは短いが、この人が取りそうなやり口だと思った。俺が父さんや母さん達に波及するような事態を想定しないはずがない。大方この件でまた1つ貸しでも作ろうと画策したのだろうが、そう簡単に思い通りに行くか。


「出演者は、番組公式SNSにならオフショットをアップして良いと契約書にある。だから動画を公式SNSにアップした訳で、ちゃんと契約通りの仕事をしましたよ」


抜け目ないねぇ、と飄々とした顔をしながら宣う。食えない人だな、このプロデューサーは。

これで話は終わりだと思っていたが、鏑木さんはまだ俺に話がある様子だ。


「君は僕との交換条件を遂行して、それ以上の仕事をしてくれた。条件以上の働きにはキチンと報酬を支払わないとね。

来週辺り、寿司でも食いに行かないか?君の悩みを手助け出来そうな話をしてあげよう」


「…空けておきます」


悩みを手助け、か。鬼が出るか蛇が出るか、あの人なら両方が出てきてもおかしくはないななどと考えて鏑木さんと別れると同時に、ゆきとノブが俺を呼んだ。


「アクアー!ちょっとこっち来て!」


「逃がさねえからな!」


─────────。


ゆきとノブに連れられて再び店内に戻った俺は、あかねと2人だけでカウンターの席に着いた。


「あのさアクアくん、これからどうする?」


「どうするって……あぁ」


さっきの話の続きか。本当に付き合うのかどうか。


「あれは放送されたわけだから、暫くは彼氏彼女するしかないだろ」


「それは勿論分かってるんだけど…」


「だったら「だからね、その……」


言い淀んだあかねが意を決するように下唇を噛んだ後、真剣な眼差しで俺を見つめる。


「私達の交際って、仕事?それとも、本気のやつ?」


……そんな真剣な眼差しを向けられるとやりづらい。少し誤魔化すような口調で言葉を続けようとすると、変な気を遣わなくて良いと言われた。

そして次に言われたのは…


「アクアくんは私の事、異性として見てないでしょ?」


図星を突かれた俺は、内心で焦る。あかねの勘がかなり鋭いのは分かっていた事だが、一体俺のどの部分から察知したんだ?


「いや…」


「分かるよ、それ位」


「……」


俺達の間に沈黙が流れる。あの時のあかねの告白はおそらく本物だ。だが俺はそれに対し、嘘を纏った返事で以て答えた。

我ながら最低だという自覚はある。女の子の本気の告白がどういうものなのかが分からないわけではない。それを、男として欠片の誠意も籠ってない返答で俺は愚弄した。


「……確かに俺は、あかねを異性としては見ていない。付き合うってのも、仕事の延長線上に捉えてる」


「……」


あかねの表情が沈み、陰が差す。それはそうだ。勇気を振り絞ったであろう告白が、こんな偽りの形…言い換えれば望まない形で成就してしまったのだ。おそらくその場で断られた方がまだマシだろう。

だが、俺は…


「あの日の顔を見ちまった俺は、あかねの事を放っておけなかった。それと俺はあかねに、女優として強い興味を持っている。

これは嘘じゃない」


「……そっか」


顔を上げたあかねは、まぁ良いかと言って笑顔でこちらに顔を向けた。


「それは、一番言われて嬉しい言葉でもあるから」


「──っ」


「じゃあお仕事として、彼氏彼女しようね。本当の彼氏彼女は、ゆき達が居れば十分だし」


「えっ?」


あの2人?


「気付いてない?ゆきとノブくん、こないだ付き合い始めたんだよ」


「マジ?でも撮影の時はふって……」


「でも、私はゆきのそういう所が、結構好きなんだ。ゆき…マジで人生初カレみたいだよ」


「……分かんねぇもんだな」


突然、あかねがちょっと妖しい笑みを浮かべながら俺の方に向き直る。


「私も、お仕事とはいえアクアくんが人生初カレ。今はまだビジネスの関係だけど、いつかは振り向かせられるように頑張るから。

覚悟してね?」


ふふっと笑うと、あかねはグラスの烏龍茶をイッキに飲み干す。耳が少し赤いのが見えたので、おそらく照れ隠しだろう。


振り向かせる、か。本当にそんな日が来るのかねぇ。


─────────。


打ち上げもお開きの時間になり、参加者が次々に店を出る。


「じゃあまたねー!」


「お疲れー」


あかねやゆき、ノブにケンゴは番組スタッフから事前に話を受けていたタクシーに乗ってそれぞれ帰路に着いた。それを見送る俺とメム。


「メムはタクシーじゃないのか?」


「うん、歩いて帰れる距離だから」


ああ、そういやこの辺って業界の人間が住んでる所だったか。歩いて帰れる程の近所という事はメムもその1人か。有名YouTuberだもんな。


そう思いながらメムの方を見ると、普段のおバカキャラらしからぬ物憂げな表情であかね達が帰っていった方を見つめていた。


「…寂しいな。私、この現場めちゃくちゃ好きだった」


「……そっか」


「でもアクたんはそんな寂しくないかなぁ?あかねの彼氏だもんね~」


帰るためにこちらへ振り返るや否や、いつもの調子に戻って俺に絡んでくる。


「あくまで仕事上の関係だ」


「まぁ最初はそれでも良いんじゃない?いづれ本気になっちゃうかもしれないし」


「あかねにも言われたが分かんねぇよ」


「とか言って、アイの演技してるあかねに赤くなってたくせに~」


こいつは本当に…。いつもの調子の方がメムらしいとか思っていたがそのニヤついた顔やめろ。絶妙に腹立つ。

そういや少し気になっていた事があるので、この際だからとメムに聞いてみた。


「ていうか詳しいよな、アイはともかくB小町自体は世代じゃないだろ」


「いやいや、B小町は皆の憧れだから!」


憧れ…。それを聞いて思い出すのは、さりなちゃんの事。あの子もずっと、焦がれる程にアイに憧れを抱いていたな……。いつかはアイの様なアイドルに成りたい、と。


「……ここだけの話だよ?」


メムが話を切り出す。


「私、元々アイドル志望だったんだぁ」


初耳だった。まさかメムまでアイドルを夢見ていたなんてな。先ほどまでさりなちゃんの事を思っていた俺には、とてもタイムリーな事実だった。


「でも色々あって挫折しちゃって。今は元気にYouTuberやってますけどぉ!」


「ふうん」


初めてメムが見せた少し弱気な表情。元気にYouTuberやってるなどと言いつつ、その様子が俺には空元気にしか見えなかった。何より、アイドル志望『だった』心の内を話した時の悲しみを我慢した一瞬の表情を、俺は見逃さなかった。


アイドル志望か。だったら丁度良いじゃねぇか。


「じゃあ、ウチ来たら?」


「え?」


「新生『B小町』は、現在メンバー募集中なんだけど」


いきなりの話に呆気に取られたメムが目を見開いてこちらを見る。しかし冗談だと思ったらしいメムは、取り繕うようにして苦笑いの表情を浮かべる。


「『B小町』に私が……?あはは、そんな冗談……」


こちらとしては冗談のつもりなど無く、本気だ。そのため俺は、真っ直ぐにメムの目を見つめる。

作った苦笑いの表情は、俺の発言を本気だと理解した瞬間から少しずつ崩れて行き、やがてメムの顔は、


夢を見つけた女の子の表情になっていた。



◇◆◇◆◇◆


───いちごプロ・事務所


「……貴方はスカウトマンとして雇うべきだったのかもね」


メムを事務所まで連れてきた後のミヤコさんの第一声がこれだった。まぁ有馬に続いて2人目だしな、ミヤコさんの言う事も一理無くはない。


「人気YouTuberにしてインフルエンサー、『MEM』。アイドルに興味あったのは意外だったわ」


「うぅ……」


「YouTubeチャンネル登録者数37万人、TikTokフォロワー数63万8000人。ネットでは大分人気があるみたいね」


改めて聞くと凄いな、メムは。ソロ活動のインフルエンサーでこの数字は相当なものなのだろう。努力が窺える。


「まず聞きたいのだけれど、メムさんの事務所は?」


「私は一応個人事業主として配信業やっていて、今はFARMって事務所でお世話になっていますが、所属じゃなくて業務提携って形を取っています。自分で自由に仕事取ってきて問題ない契約になっているので…」


「なるほど、その場合、いちごプロから貴女に『アイドル業務』を依頼するって形になるわね。うちはネットタレントも多いし、そのあたりの契約は問題ない。渡りに船って感じだけれど」


と言ったところでミヤコさんが言葉を切り、少し険しい表情になる。メムも表情にもいくらか陰が差しているようだ。


「その顔だと、何か言わなければいけない事情がありそうね」


「っ……」


ミヤコさんに図星を突かれたらしいメムが、ばつが悪そうな表情でふいと目を逸らす。

アイドルになれない事情でもあるのか?そんな事を考えていると、察しは付くけどねと確信を持っている様子のミヤコさんが容赦なく告げる。


「年齢、サバ読んでるのでしょう?」


「!」


なるほど、そういう話か。確かに言いづらい上にデリケートな内容だな。


「わ、分かりますか…」


「ええ。貴女骨格からして大分幼く見えるけど、私の目は誤魔化せないわよ。

ふふっ、別に怯えなくても良いわ。個人でやってる子が年齢いくつか若く言うなんてよくある事よ。別に気にしないわ」


それを聞いたメムは心底安堵したように、ホッとひと息吐いた。

良かったな、夢が叶いそうで。


「で、本当はいくつなの?」


「あの…その…本当は……」


メムがミヤコさんの耳元でヒソヒソと話をする。

次第にミヤコさんが何とも言えない表情に変わっていき、目の奥が一切笑っていないというある種一番怖い笑顔になった。


「ガッツリ盛ったわね!!」


「わー!申し訳ございませんー!」


「公称18歳って事は…中々の肝の据わり具合ね……」ヒーフーミー…


「数えないでください!!」グスッ


年齢のサバ読みなどよくあると安心させてからのこれだ、大方1、2歳よりももう少しだけ盛っているのだろう。その程度ならまだかわいいもんじゃないか?


「いくつ盛ったの?3歳位?」


「んー………………

                                     …………その倍」


「盛ったなお前!」


さすがにそれは盛り過ぎだろお前。思わず叫んじまったわ。

見た目だけならとてもそうは見えないんだがな…。


「って事は24?」


「24…………だったよぉ?春頃まではぁ」


つまり今25じゃねーか。この期に及んで何悪あがきしようとしてんだよ。しかし本当にすげぇなこいつ。


「25でJK名乗って番組出てたのか。メンタル化け物か?」


「これには事情があって!!」


そこからメムは自分の身の上を語ってくれた。アイに憧れたメムは昔からアイドルになるのが夢だったが、弟が2人も居る母子家庭である都合上、就職した方が良いという判断をしたらしい。しかし母親から、そんな事気にせず自分の夢を追えと発破をかけられた。それからはオーディション応募をするようになり、一時は大手の最終審査に残るまで結果を出したとの事。


しかし高校3年の時、母親が倒れて入院。2人の弟を大学に行かせる為にオーディション辞退と高校休学をしてバイトを始め、大学資金と入院費を捻出するようになった。

そのおかげで弟達も大学に入学、母親も元気になったらしい。


「…でもその時私は23になってた。この世界、ハタチでババア扱いされる世界じゃん?どこのオーディションにも募集要項には『満20歳までの女子』ってあってさ。

…私が夢を追える環境が整った時には、私は夢を追える年齢じゃなくなってた」


ポツポツとそう語るメムの顔は、寂しさに満ちている。


「行き場を失った情熱で配信とかやってたんだけど、一応その頃高校休学中の身でさ。現役JK(笑)みたいな感じでやってたらなんか思いの外ウケて。

登録者数とかめちゃくちゃ増えちゃって!引っ込みつかなくなっちゃってぇ!」


それで今に至るわけか。何だか聞いててこっちが居た堪れなくなってきた、後半ヤケクソ入ってるし。


「やっぱり駄目ですよね…。7つもサバ読んで、バレた時大変ですもんね……

25がアイドルなんて……」


「そんな事ないよ」


その時突然ルビーが現れ、メムの肩を抱きながら真っ直ぐな目で見つめる。

その言葉に振り返ったメムがルビーと顔を向き合わせるや、メム本人に大興奮のルビーが「本物のMEMちょだ!かわいいー!」と黄色い声を上げる。


「話は聞かせてもらったわ」


「有馬」


俺が声の方を振り返ると、部屋の入り口には有馬が立っていた。


「私も年齢でウダウダ言われた側だから、ちょっとだけ気持ち分かる……」ズビッ


ちょっとじゃなさそうだが。ボロ泣きな上にめちゃくちゃ涙声じゃねえか、アイドルが見せて良い顔じゃねぇぞ。


「子役の事務所も高学年になったらお払い箱でさ……ほんとむかつく…」ウウゥ…


実感籠りすぎだろ、メムの奴が困った顔で見てんぞ。


「ミヤコさん!!」


「だから私はダメだなんて言ってないわよ。ルビーは?」


「勿論!アイドルやるのに年齢なんて関係ない。だって、

憧れは止められない!」


メムの方へ振り返ったルビーが手を差し伸べる。


「ようこそ、『B小町』へ!」


「…うん、よろしく!」


(またウチの妹は綺麗事を……)


だがそこがルビーの美徳。家族として、兄として誇らしく思える彼女の本質だ。


「有馬、ルビーとメムをよろしくな」


「うるさい、気安く話しかけないで。アンタは黒川あかねとヨロシクやってなさいよ、このスケコマシ三太夫が」ベエェ


めちゃくちゃ鋭い目で見ながら罵倒された。俺、お前に何かしたか?それにスケコマシ三太夫って何だ。


「言われなくても、このグループは私がなんとかする。ね、これからご飯行こうよ」


「いこいこ!」


「なんだこの子等ぁ…あったけえよぉ……」ズビッ


───かくして、ルビー達のグループに新しくメムが加入。


新生『B小町』は、正式なスタートを迎えるのであった。


そして余談だが、有馬との一件があった事から斉藤社長とミヤコさんに俺達親子を加えて会議を開き、今後の新規入所者の内、俺達親子に直接関わる人間には新たに契約内容が加わる事になった。

それは俺達の関係を事前に告示し、それの口外厳禁を遵守させるというもの。破った場合には賠償金を含めた訴訟を執り行うといった非常に厳しい罰則が下される。


ちなみに俺達の関係を知ったメムは有馬と同様、キャパオーバーで気絶した。



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