カタクリと幻惑温泉とクラッカー

カタクリと幻惑温泉とクラッカー


「はふ……」

尿や精液とは異なる温かな液体の感触にカタクリはそっと目を覚ました。コマンドウルフの共有便所として使われるうちに気を失っていたらしい。硫黄の匂いが鼻をつく。カタクリは島のどこかにある温泉に浸けられているようだった。コマンドウルフたちにもトイレをきれいに使おうという意識があったのだろう。雑に引きずって連れて来られたのか、背中についた傷が沁みるがそれを上回る心地よさだった。

「わざわざ、便器を洗浄してくださるとは……」

ありがたいと思いながらカタクリは脱力するに任せる。温かなお湯が心地良い。心身に溜まっていた疲労が抜け落ちていくようで、意識がぼんやりとする。

『温かいの気持ちいいか?』

「ああ……なッ?!」

問いかけに応えてから、それがここにいるはずのない人間の声だったのでぎょっとして目を見開く。桃色の湯気の中、浮かび上がった人影がそっとカタクリに寄る。

『その割には、ずいぶんとこちらは縮こまっているようだな』

ぴたり、と宛がわれる雄の感覚とその声に、喉が引きつる。

「ま、待て、ダメだ、オーブンっ、ひっ、やめろ、おちんぽ比べるなっ!」

『弟のおれに負ける、情けないちびちんちんを隠してたとは思わなかったぜ』

脳裏に響く声、押し当てられる自分よりもずっと立派な雄ちんぽ。いやいやと首を振りながらぐいと押し戻そうとしたその手に、違和感。男の肌の感触ではなく、ごわごわとした毛皮の手触りがする。

「あ……♡」

何のことはない、ただの幻覚と幻聴。自分にのしかかっているの自分を便所として使っているオオカミ様だ、と甘さの混じった安堵の息を吐く。すぐに理解するべきだった。【自分のきょうだいが、こんなところにいるわけはない】のだから。

「っはぁ♡すまない♡おこさまちんちんなのに、見栄を張るような兄で……♡」

故に、カタクリはこの状況を楽しむことにした。恐らく、幻を引き起こす何らかの成分がこの温泉には含まれている。それを知っていてなおオオカミ様は自分を連れてきたのに相違ない。だから、幻に飲まれることも織り込み済みのはずだ。そう都合よく結論付けて、お湯の中でへこへこ♡と腰を振る。

「もっと♡もっとおちんぽ様とおちんちん比べてくれ♡」

『こんなもの、おちんちんですらないだろ?』

『カタクリのこれは、メスクリだ♡』

「あっ♡やめろ、そんなこと言うな♡おちんちん♡おちんちんだ♡ちっちゃくて、

よわよわで、すぐにぴゅっぴゅしちゃうけど、おちんちんだ♡」

声は次々と増えていく。幻覚の中で、兄のペロスぺローや、三つ子として生まれたダイフクとオーブンとのちんこの大きさを比べで呆気なく敗北してしまう。それだけで情けない声を上げて仰け反り、絶頂した。

「んお゛っ♡負けるっ♡兄弟で一番小さいのっ♡見られて、イくっ♡」

代わる代わる目に映るどの兄弟たちも、みな彼より立派なデカマラを持ち合わせており、彼のミニミニおちんちんを嘲笑う。普段は甘味を味わうために使われるその舌が、ぴちゃぴちゃ♡とカタクリの全身を舐める。その幻の辱しめに耐え切れず温泉の中に何度も何度もぴゅるぴゅる♡と雄失格雑魚ザーメンをお漏らしした。温泉で体温が上がったせいか、あるいは強すぎる快楽のせいか、意識が朦朧とする。

「兄貴のこのデカ玉も、メスおちんちんじゃ宝のモチ腐れだな♡」

玉を揉まれながら呟かれてまたぴゅくっ♡と精液を噴き出した。

「あっ♡あっ♡やめろ♡ムダデカ玉♡精子巾着たぷたぷするなっ♡」

やわやわ、と五指で揉みこまれる感覚に溺れようとして、すぅ、っと頭が冷える。明らかに、オオカミ様の前脚ではない。

「おれのもそんなに大きさ変わらねェんだけどよ♡」

すりすり♡と押し付けられるモノは雄としてはありえないほど小さい。

「え?あ、え?」

乳輪にちぅちぅ♡と吸い付く舌と口先は、獣のものではない。ぱちぱち、とまばたきをする。目の前から消えないその姿は、

「クラッ、カー……?」

ぐわん、と頭が揺れる。この島に彼の兄弟たちはいないはずだ。そのはずなのだ。そうだっただろうか?あの電伝虫の映像で熱に浮かされて、適当に聞き逃していた不安げなきょうだいたちの声が甦る。ママに命じられて特殊な果実を探しに行った十男の帰りが随分遅いと言われてはいなかったか?

「あ、クラッカー、おれ、おれは」

何をか言わんとしていた唇を、ちゅう♡と封じられる。

「いいって、兄貴♡おれはこの島で、素敵な旦那様に見つけてもらったんだから♡」

ちらっと動く視線の先をカタクリも目で追う。コマンドウルフたちと何やら鳴き声を交わし合っている巨象が、クラッカーの視線に気付いて鼻を振る。

「……そうか♡ おまえは、お嫁さんになったんだな♡」

「ああ♡兄貴を見付けたおれに、一緒に気持ちよくなっていいって許可をくれる、

優しい旦那様のざこちんちん雌嫁だ♡」

「良かった♡おれもオオカミ様たちの共有雌便所になって幸せだ♡」

へら♡とどこか似通った笑みを見せながら、兄弟はへこへこと腰を振る。ざぶざぶと温泉が波立つ刺激にも負けて、短小包茎よわよわ雌おちんちんからぴゅっぴゅっ♡と精液を噴き出しては互いの股へ塗りたくった。

「気持ちいい♡兄貴のふわもちおっぱいも♡旦那様に見られてるのも♡兄貴とザコチンキスするのも♡ぜーんぶ気持ちいい♡」

「んっ♡おれもだ、クラッカー♡弟にふわもちおっぱいとデカタマもみもみ♡されて、

気持ちよくなってるの、ご主人様たちと旦那様に見られてるっ♡」

かくかく腰を揺らす二人から発せられる雌の匂いに興奮するコマンドウルフたちと、自分の雌が気持ちよさそうなことを喜ぶカズラダゾウ。

この後二人は、くぱくぱ♡ひくひく♡とうごめいてオスを待ち構える彼らの雌アナルに、旦那様とご主人様のご立派雄ちんぽを突っ込まれて「お゛っ♡」と一声上げて呆気なく雌絶頂する。後背位でごちゅん♡と突かれ揺さぶられるクラッカーと、正常位でぺったん♡ぺったん♡と種付けされるカタクリ。互い違いになった兄弟二人は口付けを交わしながら、自分たちを揃ってメスに堕としてくれたこの島と、大好きな獣たちに感謝するのだった。

 

 

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