オヤブンサーナイトにえっちなことされるSS

オヤブンサーナイトにえっちなことされるSS


――油断した。

調査隊員の男はひとつ小さく舌打ちをした。

純白の凍土。ヒスイ地方のほかのどの土地よりも寒く、また強大なポケモンが出現する場所である。

もちろん、男はそんなことは重々承知の上で調査に訪れていた。キャプテンなどに比べては未熟ではあるものの、それなりに手持ちのポケモンを扱う術に長けているという自負もあった。しかしそれはあくまで通常の野生のポケモンに対してというだけであり、今追われているポケモン――"オヤブンポケモン"に対しては全くの無力というほかなかった。戦闘に出した手持ちのポケモンたちはみな一撃で破れ、必死からがらで逃げ出し今は木の幹の後ろで身を隠している。

「――――――」

サーナイトの鳴き声が聞こえる。通常個体よりも低く、大きく響くその声に男は身を震わせる。今見つかってしまったら、確実に殺されるだろう。この辺りにはあのオヤブン以外にも強力なポケモンが数多く生息しているからだ。

……とはいえ、いつまでもここに隠れていてもいずれは見つかることだろう。

男は息を潜めながら、木の向こう側の様子を窺う。

(……)

白い巨体が見える。艶々とした緑の髪、赤く光る宝石のような瞳。美女と例えられても納得のいく姿をしている。しかしあのポケモンから放たれる技を一度受けてしまえば、人間などひとたまりもない。

サーナイトがこちらに背を向けていることを確認し、男は少しでも離れようと身をかがめながらも一歩足を踏み出したそのとき――。

「キョケーッ!」

「わっ! この……!」

男のほんの僅かな足音を見逃さず、ワシボンが襲いかかってきた。男は慌てて腕でくちばしの攻撃から身を守る。ワシボンは小柄なポケモンながら――いや、小柄だからこそなのか察知能力と攻撃性が高い。急いでこの場を離れようと走り出し、そこで息を呑んで振り返る。

「――――――」

「さ、サーナイト……」

あれだけ騒いでいれば無理もない。サーナイトはすでに男のすぐ後ろに迫っていた。元凶のワシボンもオヤブンが放つプレッシャーに怯んだのか、攻撃をやめて男と揃ってただ眼前のポケモンを見上げるだけだった。

「――――――」

サーナイトが男の前に掌を翳す。恐怖心からかあるいはサーナイトの放った技の効果からか、男の目の前は真っ暗になった。


「………あれ?」

目を覚ます。

男はオヤブンサーナイトに襲われ、そこで気を失ったはずである。

身体のどこにも痛みを感じない。むしろ気持ちよささえ感じる、ような……。

「うわっ!?」

男は思わず上半身を起こす。

「…………♪」

目の前には男の腹の上に乗り、自らの性器に男の性器を挿入したサーナイトが跨っていた。その顔に敵意はなく、ただ今している行為を純粋に愉しんでいる感情だけが見て取れた。

「な、何を……!」

「〜〜〜〜♪」

「うっ……!」

サーナイトが腰を上げると、にちちち……♥と音を立てて男性器が抜ける。男が思わず声を上げるとにまぁっとサーナイトが目を三日月形に歪ませて笑った。

再度腰を下ろし、何度もピストンを繰り返す。

ぱんっ♥ぱんっ♥

「お゛っ…! それ、やめ……!」

「………♥♥♥」

恐ろしいほど冷える夜の凍土で、サーナイトの膣内だけが暖かい。目の前のポケモンが何を考えているのかがわからず恐ろしい。じゅぽじゅぽと鳴るピストン音がいやらしい。男は歯を食い縛って耐えていたが、サーナイトがぐいっと体重をかけるとあっけなく射精してしまった。

びゅるるるるるっ♥

「あああぁぁっ……!!」

「……♥」

ポケモン相手に射精してしまったという羞恥心と背徳感に脳を焼かれる感覚。サーナイトはそんな男の様子を見て満足そうに微笑むと、男の上に覆い被さり口付けをする。

「んぶぅっ!?」

「じゅるっ……♥ちゅるるるっ♥」

「ふぐっ……! ぅう゛っ……!」

口内でサーナイトの舌が男の舌を蹂躙する。舌を舌先でつつき、絡ませ、放しては上顎をなぞり、また舌を絡ませる。じゅるじゅると唾液を啜られ、酸素を求めて開いた男の口から嬌声が漏れる。

まだ結合したままの下半身では、サーナイトの子宮口が一滴たりとも逃さないとでもいうかのように男の性器に吸い付いていた。

「ぷはっ……!」

長い接吻が終わると、サーナイトはようやく男の上から退いた。そのまま立ち上がると、男の精液が注がれわずかに膨らんだ下腹を満足げに擦る。その光景に再び勃起した男の男性器を見たサーナイトは、妖艶な表情を浮かべてゆっくりとそれに手を伸ばす。

にち……♥とカウパー液がサーナイトの指先に触れて卑猥な音を立てた。男が息を呑むと、サーナイトは微笑みを浮かべたままゆっくりと横たわり、自らの女性器を広げた姿勢で男を見上げた。

「…………♥♥♥」

「……さ、サーナイト……っ!」

サーナイトから発せられるフェロモンが男の理性を奪い去る。男は本能のままにサーナイトの膣内へ挿入し、腰を突きあげた。


―――

「……そうか。また、か」

純白の凍土から帰還した調査隊員の報告を聞き、シマボシは眉間に皺を寄せた。

「はい……。自分たちは止めたのですが、どうしてもラルトスを直接見たいと……」

「以前ショウ隊員が調査に向かったとき、夜はあの近辺にオヤブンはいないと聞いていたので問題ないと判断したのだと思います」

調査隊員達が悲痛な表情を浮かべる。男が

純白の凍土の心形岩山に向かったのは夜だが、道に迷ったかポケモンを観察しているかしているうちに夜が明けてしまったのだろう。オヤブンポケモンとの交戦、そして人間が引きずられていった跡が発見されたとの報告も上がっていた。

「これで純白の凍土の行方不明は3人目か」

「はい。そしていずれも男のみです」

「女性の調査隊員にもあそこで倒れた者はいますが、未だ発見されていないのは男性のみですね……」

なにか関係があるのでしょうか、と首を傾げる調査隊員。

「男、か」

そういえば、以前ショウが報告した男とポケモンの生活について書かれた人気を見つけたと報告を受けたのも純白の凍土だったような気がする。

なにか関係があるのだろうか、と考えたところでシマボシは頭を振り、目の前の調査隊員に向き直った。

「とにかく、報告ご苦労。今後純白の凍土に向かう際は、どんな些細な行動でも男女で組んで行うように」

「はっ!」

調査隊員が敬礼し、各持ち場に戻っていく。今は頼りになるショウという凄腕の隊員がいるとはいえ、こうも立て続けに隊員が減ると今後の調査にも影響が出る。シマボシは小さくため息をついた。

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