オタク(も)TikToker化現象

オタク(も)TikToker化現象

@ha4moto_mosh


怒っている人「オタクがTikToker化ってなに?オタクがTikTok好きなわけないだろ。」

え、でかくね サイズ縮められんわ

わざわざTikTokerという単語を使ったのにはちゃんと理由があるんです。


・「広義のTikToker」

まず、「広義のTikToker」について、解説していこうと思います。

広義の、というのはTikTokを利用している人間だけを指す訳ではない、ということです。また、我々オタクがTiktokに抱く「治安悪そう」、「地方のドンキ」みたいな印象に関わる要素は、今回全く関係ありません。


詳細を述べると、「短く、情報密度の大きいコンテンツを連続で摂取し続ける人々のことです。」


先述したようなコンテンツは現代社会に嫌という程溢れています。

例えば、(少し前ではありますが)vineってありましたよね。6秒くらいの短い動画が流れ続けるやつ。

現在vine自体はサービス終了して、今は似た要素をほぼTikTokが受け継いでいます。

YouTubeにもshort機能が追加されていますよね。日常生活あるある系、アトム法律事務所等のshort動画投稿者は目にした人も多いはずです。配信者や芸人ラジオの切り抜き、ファスト映画等もサッと摂取できるという点でこいつらの仲間です。

短いコンテンツというのは動画だけに限りません。あまり目にされる方はいないかもしれませんが、今児童向けの小説で売れているのは、「5分で感動」「5分で驚き」といったものです。



・それの何が問題か

そんなん人の勝手やん。じっくり見る暇なんかあるか!

確かに。そうです。情報過多の時代、密度の小さい一つのコンテンツに、貴重な時間を割くことは難しいかもしれません。ですが、一部問題が発生している気もするんです。


ところで、「新しいコンテンツを追う熱意を失っている」ことを恐れたこと、恐れている人を見たことはありませんか。

オタクにはその分野に「常に」精通していなければならない、という責任感を持つ人が少なくないです。

オタクとして老いたとか体力がない、仕事が忙しい、等精神的におっさんになった理由を探すのもいいですが、私は、むしろ一人の現代人、若者であることも原因の一つなのでは?と思っています。(先ほどの話題で全くピンとこない方は、安心してください。普通に老いています。


TikTokのように、時間を短くして密度を上げたもの、時間は長いが、他の反応等の情報が同時並行で追加されていくもの(アニメ上映会、リアクション動画はこれに当たります)を見続ければ、人間、裸の状態のコンテンツをただ見るという行為に耐えられなくなるのが自然です。特にアニメや映画は「間」、つまり時間の経過を物理的な時間や沈黙で表現することが多いですしね。

要するに現代人は「間を我慢する力」を失っているのです。また、現代オタクが老いを心配したとて、ただ ”TikTok” を浴びているだけでは熱意や体力は戻ってこない、むしろ失われる一方だと考えています。



・説教

先ほど老いだの何だの書きましたが、私は別に老いていてもいいのでは?とも思っています。自分を追い込む必要などありません。「キモオタからオタをとってもキモになるだけ」というような自戒も自分を傷つけるだけですから。

散々煽るようなこと書いておいて何?⇦ごめん

そもそも、老いてしまったと落ち込むくらいなら、オタクの矜持を守るために無理する必要なんてないです。ひとたびコンテンツに触れようとすれば、情報過密が襲ってくるような時代に、我慢強さを保ち続ける方が難しいです。

熱意をどうしても取り戻したい現代オタクの方がいらっしゃれば、まずは情報過密のコンテンツから離れ、すこしずつ、新しいアニメや映画、情報がゆっくりと動くものに触れてみるのが良いと思います。


・文献

NEW GAME! 得能正太郎

ハイキュー!! 古館春一 

メダリスト つるまいかだ

DAYS 安田剛士

スキップとローファー 高松美咲







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