【エ駄死】バリタチユウカ概念・ナギサ編2【百合】

【エ駄死】バリタチユウカ概念・ナギサ編2【百合】

グリシャの人

「ヒフミさっ…!?」

望まぬ媚薬の熱に当てられ、身体の自由と平素の冷静沈着たらんとする思考を半ば奪われたとはいえ、日々想いを寄せてやまない天真爛漫を体現するあの無垢なる友人が、自らの身体を情熱的に求め潤んだ目でこちらを見つめながら嬌声を上げている姿…。


疑心暗鬼に駆られた時でさえ考えもしなかった、無意識の奥底に潜んでいた邪念が、友の名を自ら口にする僅かな間に思い浮かべた瞬間。姿を現す。


「んんっ…!ダメっ!嫌ぁぁぁっ♡」


ゾワゾワと粟立つような嫌悪感のあった背後の痺れが耐え難き甘美な悦びを帯びた電流に変換され、ナギサの華奢な身体を今まで味わったことの無い快楽の稲妻が千々に裂くかのようにほとばしり、上下から歓喜の声が堰を切ったように溢れ出す。


「ふふっ、やっぱり…。私の目に狂いは無かったわね?ナギサ…?」


揺らめく湯気と滴り続ける水流の向こう側には、身を焦がす快楽の渦に苛まれながら壁に手を着き、やっとの思いで震える身を支え、絶頂した顔を必死に背けているナギサがいた。


それは見えぬ糸に絡め取られもがき疲れた挙句の果て、“仕上がる”のを待っていた蜘蛛の毒牙にかかり悶える蝶の姿そのものだった。


「これでもう言い逃れできないわよ?あとは貴女が認めさえすれば…“恋人ごっこ”の続き…してあげる」


彼女から返ってくるものはか細い虫の息であったが、その脱力しきった無防備な息遣いも蜘蛛の唇によって湿り気を帯びた淫猥な音を立てながら塞がれていった。

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