エピ女装概念
ハロウィン二作目を投下だあっ「トリック・オア・トリート!」
え・・・?
この人がこんなふうに僕に絡んでくることはたやすく想像できた。けど・・・
「なんですか?・・・その格好・・・」
エピさんは、女装していた。
「おっ、流石のコンちゃんもびっくりした?クラスでハロウィンパーティやったんだけどさ、ジャンケンで衣装決めしたんだよね。そしたらボロッボロに負けちゃって、罰ゲーム枠の女装するはめになっちゃった。今日一日はこれでいろってさ。証明として一時間毎に写真送らなきゃなんないんだよ?面倒だよね。」
上下ともにフリフリのピンク系。本格的な女装ではなくネタ的なコスプレといった感じの服。本来大コケして、それで笑いを取るための服。だが背がそれほど高くなく筋肉質でもない、言ってしまえば小柄で線の細いエピさんには奇跡的にマッチしている。
「コンちゃんなら似合ったかもしんないけどぼくじゃなあ・・・しかも笑い飛ばしてくれればまだそれでいいのにみーんな黙るし!そんなダメ?!」
「だめじゃ・・・ないですよ・・・」
駄目じゃない、というより良い。言葉が出なかったのもうなずけるというか・・・・
普段あんな感じのエピさんがって感じのギャップも合ってなんというか・・・
というかキズナさんも見惚れてたのか!あの人あんな面しながら女装エピさんに見惚れんの?!
「気なんて使わなくていいのに・・・あ、コンちゃんは似合うかも。」
シュル・・・シル・・・
脱ぐのエロイな・・・じゃなくて!!
「一日それじゃなきゃダメなんじゃなかったんですか?!」
「あ、そっか。・・・めんどくさいな。でもこれ脱いでまた着てってのもめんどくさいしな・・・コンちゃんもなんか仮装してよ。クラスの奴らに自慢してやる。」
ええ・・・めんどくさいな。
バサッ
「これでいいですか?」
「袋被っただけじゃん!女装してるぼくが浮く!」
「そんなこと言われたって・・・」
むしろ浮くのは僕の方だ。似合っているエピさんのとなりに袋被っただけの僕が並ぶと本人にその意思がなくても嚙ませになってしまう。
「じゃあさ!コンちゃんも女装しない?二着ぐらいあるでしょ、きっと似合うよ。そこらの女の子よりコンちゃんはかわいいから!」
ドキッ
「・・・ありがとうございます。」
照れてなんかいない。嬉しがってなんかいない。喜んでなんかいない。エピさんに褒められた程度で頬を染めるほど僕はちょろくなんかない。
「そろそろ一時間か。写真撮らなきゃ・・・」
写真?そういえばそんな話だった・・・というか写真って
「写真にポーズの指定とかありましたか?!」
「え?腹か鎖骨は出せって・・・あと顔写すなら手で隠せとも言われた!なんでだろ。」
・・・次あったら貰おうかな・・・