エピローグ・ミリィ
…それで、どうだった。
無愛想な店主はそう問いかける。
結果は…満足、少し思ってたものとは違ったけれど結果おーらいだし、なにより。
「んく…ぷは、まぁまぁね、バイブとしては平凡だし特別な機能も何もないけど…んく、んく、ん…使えるし、反応もいいし」
人格を壊すのも一つの手だが、それは諸刃の剣だからな、店主はなにかしらの道具を拭きながら答える。
…あの道具はこの世で一番お世話になりたくない類の物だろうな、と考えながらも気にはしない。
何かに怯えるのは生きるのに必要だけれど、怯えすぎるのはかえって毒。
どんなものも程よく、そして丁度良く立ち回ってこそ一流で…
「んく、んく、ん…あれ、もう空?
おっかしいなぁ、空間魔法かけてたのに…」
空になった水筒を振れども中身は出ず、代わりに出たのは己の唸り声だった。
くっく、と無愛想な店主は笑う。
何事も程々が一番だ、と。
「…余計なお世話よ、いつ死ぬか分からないんだからちょっとくらい羽目を外したっていいじゃない」
さっきまでの自分の考えにはそっぽを向いて水筒の蓋を舐める。
…ここまで中毒性が高いなんて、ただの精液のくせに。
「ねえ、どんな魔法を使ったの?」
返ってくるのは肉バイブを受け取った時に聞いた事務的な術式内容。
そういうことじゃないんだけど…なんて机に突っ伏せば、また笑われる。
あのねぇ、と口を開きかけたところで――あえて言うなら。
その魔法は、自然の物さ。私は肥料を加えてろ過をしただけ。
そう言いながら店主は道具を置いた。
…まあいいわ、私にだって秘密の魔法はあるし、それに…
「ふーん…ところでさ。
その自然から生まれた液体…欲しい?」
ぴくり、と店主の眉が動く。
そして、とても真剣な顔で口を開いた。
――いくらだ?
「ってわけだから、ん♡私の分と、あの店主の分も…出せ♡出せ♡出せ♡」
「ぅ"ぁ…!や、も、もう出したく…!」
「ふーん?出し入れは飽きたの?」
パンパン、と肉がぶつかる音が響く。
パチュンと独特な水音が部屋を満たしては、脳を侵す。
ぐちゅぐちゅと、私の膣の中で快楽が動いている。
―――天才の私がヨダレが垂れてしまうほどの、甘美な精の匂いが鼻腔を駆け抜けている。
「ほんっと…♡生意気なちんちんと、匂い!」
「ひぎぃ!?」
口答えをする悪いバイブを締め付け、縦から横へぐりんぐりんと動いてやるだけでコイツは馬鹿みたいに喘ぎ散らす。
「も、や!や、やめ…ひゃぁあ!」
「なっさけなーい♡
それでも雄?女の子みたいに喘ぎ声あげちゃって…♡
かわいいわね!オスの欠片も無くして、本当にかわいい…♡」
あの店主にちんちんを…脳だっけ?を壊されてずぅっと悶々とし続けて、ちんちんをおっ立て続けてるコイツは中々のお気に入りだ。
抵抗をやめて従順にしかならならい玩具なんて玩具じゃない。
妖精はいたずら好き…反応が無いと、つまらないし♡
「ほら!どっちが犯してるかわからないよ?
こんなザコザコちんちんでも男の子でしょ?ほらほらパンパン♡
もっと動かして眼の前のメ・ス・を♡犯さないと!」
「も、むりぃ…あ、あ!あ♡」
パンパン、と再び上下に叩きつけて…不意に横に動かして。
膣の中の男の象徴を、本来は踏み荒らす側のソレは完全に弄ばれて、尊厳を折られて…
「ぅ、ぅ…ひっく、あぅぅ…」
あーあ、泣いちゃった♡
「クスクス…ほんと、女の子みたいね…お尻も開発しちゃう?」
「そ、んな、あっ!?」
「拒否権はないけどね〜♡ええと…確かぜんりつ?を…うーん…汚いし念動力で!ぐいっと!」
「そんな、雑に"っ"!?"」
「…あれ?間違えたかな?ぐりぐり、ぐりぐり〜」魔力を込めて、理を動かして…お尻の中をこねくり回す。
…なんだかおちんちんが変に暴れてて、楽しいかも?
「あはは!なにこれなにこれ!えい、えい!」
純粋に、無邪気に…妖精らしく、イタズラを、けれど。
「も、だ、め…で、でる…♡」
「んー?出る…」
…しっぺ返しは来るもので。
「お"っ♡!?」
勢いよく…よすぎる射精が、どくどくと流れては膣の奥、子宮へとあたり中へと入って…それでも…
「な、にゃぁ…♡とま、止まりな…しゃい…♡なま、生意気な…♡ひぎゅっ♡!」
「あ"、あ"♡しゃせー、とまらにゃ…ひぅう♡」
なにこれ、全然止まらない…♡お腹の中タプタプで、子宮を蹂躙されて♡
「こんにゃの♡こんにゃ、ざこちんちんのくせに♡しきゅ、なか、来て♡
こんなの意味ない♡ひにんまほー、いみない♡ぜったいにんしん"っ、ん"♡
いきおい、やば…♡また…♡強くなって…♡」
終わりが見えない射精が続き、お互いに意識がボヤけていく。
――最後に、意識を失う前に己の膣から溢れた精液をすくい、口に運んで。
「――♡♡♡」
恍惚に脳を痺れさせて、その精全てに意識を散らさせて。
下も上も、膣も脳も全部犯されて…
繋がったまま暗く淀む意識の中で最後に聞いたのは――つぷり、と『女』そのものを犯された音だった。