イベント前夜

イベント前夜




バレンタイン当日は忙しい。

カルデアに長く勤めていれば自ずとわかる。何かが起きるし巻き込まれる。そのため、なにかをするのであれば前日かそれ以降などにリスケしておいたほうがいい。すべてがチョコになる。

晴信に「明日は時間があるか?」など神妙な顔をして聞かれたものだから「難しいですねえ」とあっけらかんとした声で景虎は答えた。だって、事実でございますし。

なので肩を掴まれてそのまま晴信の部屋に連れ込まれて「……今日は」「?今日ならいいですよ」とベッドに組み敷かれたことについては文句はあれど「いつもの」だったし受け入れたがこれが長時間の責めになると話は別である。

「っはるのぶ」

ずっと挿入されている。それなのに激しく出し入れされることはなくやわやわと胸や尻、晴信の中の形を感じさせるように腹の上から何度も押されて臍の所まで来ているものを確かめられている。

景虎は何度も何度も絶頂を繰り返そうとし、その度にその波を越える前にぴたりと動きを止められていた。処女消失より間もない景虎だがさすがにわかる。これは晴信の質の悪いイジメだ。向こうもバキバキのくせして根性で耐えてイかせる気がない。

「今日はいいんだろ」

バレンタインまであと数時間。日付を越える直前に景虎が限界を乞うまでその行為は続けられた。

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