アレスvsホルス
「うへぇ~、おはよぉ~皆ぁ~」
「「「ホシノ先輩ッ!!!」」」
「うへぇ!?」
教室に入るなり、ノノミ、アヤネ、セリカの三人が押し寄せて来た。
「えっ?えっ?何々??どうしたのさ皆」
「「「通学途中にシロコ(先輩)ちゃんを見ませんでしたか!?」」」
「・・・うへぇ?どういうこと??」
理由を訪ねると、どうやらシロコちゃんの通学ルートの近くで大きな爆発があったらしい。そして、不安になった皆は電話をかけたりモモトークでメッセージを送ったりしているものの一向に返事が来ないそうだ。
「・・・心配しすぎだよぉ~皆ぁ~。シロコちゃんはきっと大丈夫──────」
「たっかなっしさぁーーーん!!!!あっそびましょーーーーーー!!!!」
突然、叫び声が響いて来た。
その声に聞き覚えがあった。
『佐藤アレス』アリウスの・・・いや、キヴォトス1の戦闘狂。
急いで武装を整え、校門へと向かうと。
気持ちの悪いニヤニヤとした笑みを浮かべたアレスが立っていた。
「アレスッ!!!アビドスに一体何の様なの!!」
セリカが威勢よく叫ぶ。
するとアレスは、深い笑みを浮かべ『何か』をこちらに放り投げた。
ドサッ!と砂煙を上げ地面に落ちたのは
─────血塗れのシロコちゃんだった。
「「「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」
アビドスの校庭に悲鳴が響き渡る。
「シロコちゃん!!しっかり!!」
「は、早く病院にッ!!!」
ノノミがシロコを抱き抱え、アヤネが携帯で救急車を呼ぶ。セリカは、怒りの表情を浮かべアレスに銃を突きつけた。
「お前ぇ!!!シロコ先輩になんで!なんでこんな事をッ!!!」
「本気の小鳥遊さんと『遊ぶ』為ですよ?」
激昂したセリカの叫びに、アイツはさらりとそう答えた。
「・・・私の経験から言いますと、小鳥遊さんのようなタイプの人は、自分が襲われたり傷ついたりする事よりも。周りの親しい人や大切な人が傷付く方が本気になってくれるんですよねぇ~♪」
一瞬、本当に一瞬だけ。アビドスの砂が全て雪に変わってしまったのかと錯覚する程にその場が凍り付いた。
「・・・うへぇ、そんなに『私』と遊びたかったんだぁ」
ゆっくりとホシノは、アレスの前に立つ。
「いいよ、それじゃあやろうか。ただし─────
「ヘイローの無事は保証しないよ?」