アオイとエッチな本(2)
前編
※カキ⇔アオ⇔スグ
※全員貞操観念緩め
※R18
※ 誤字脱字誤用あったらすみません
リーグ部部室のソファで、アオイはボーッと横たわって昨晩の出来事を思い返していた。
あの時スグリからの告白は心から嬉しかったのに、別の男性が思い浮かんでしまっていた。
その人に恋愛感情は抱いていないはずなのにどうして…
そもそもスグリの事を恋愛的な意味で好きなのだろうか。
…とにかく帰ったらまずエッチな本は捨てておこう…
そんな事をぐるぐると考えている時だった。
「おりゃっ!」
「ひゃあ!?」
突如冷たい瓶が頬に当たり思わず飛び起きる。
まさにあの時思い浮かべてしまった男性がそこに居た。
「カ、カキツバタ!」
「や〜っと気がついたねぃ。ずっと呼んでたのに反応ないからオイラ透明人間になっちまったのかと思ったぜ。ほれほれ、ソファ半分空けてくれーい」
アオイが移動するとカキツバタはその横にどさりと座り、アオイにもたれ掛かる。
「んで、ボーッとしてどうしたんだキョーダイ?悩み事ならなぁんでも聞いてやるから言ってみろぃ!」
気持ちは有難いが、とても話せる内容では無い。
どう伝えようか悩んでいると部室のドアが開く音がした。
「あっスグリ!お、おはよっ!」
「ア、アオイ!今日は来るの…早いんだな!」
二人はいつものように挨拶をするがどこかぎこちない。顔がほのかに赤く、挙動不審だ。
「あっ!そ、そういえば提出しなきゃなんねレポートあったんだべ!」
そう言い残してそそくさと部室から出ていった。
昨晩のアオイをリードしていた、あの積極的なスグリはどこに行ってしまったのだろうか。
「スグリ待っ…」
「キョーダイ、今日誰かと約束とかあんか?」
二人の様子を見てなんとなく嫌な予感がしたカキツバタは、後を追おうとするアオイを引き止めた。
「え…えっと、今のところはないけど…」
「そうかい!ならスグリは忙しいみてぇだしオイラとブルレクデートでも行こうぜぃ!キョーダイも動いた方が目ぇ覚めるだろ!?」
アオイはスグリにも今日返事をするとは伝えていないし、確かに一度リフレッシュした方がいいかもしれないと思った。
「そうだね…行こ!」
いつもと変わらない笑顔を向けてくるアオイに、カキツバタはひとまず安心感を覚える。
「ふぃ〜!ごっそーさん!」
ブルレク後、二人はアオイの部屋で夕食を食べていた。
「この前もらったハクリューのぬいぐるみね、毎日ギュッてして寝てるよ!」
「そりゃ良かったぜぃ。これからもオイラを抱いてると思って可愛がってくれーい」
「うん!あっ先洗い物しちゃうからのんびりしてていいよ!」
「……あ〜元オイラのハクリュ〜…」
アピールも軽く流されたカキツバタは、ベッドのハクリューのぬいぐるみに縋るように抱きつき、ゴロゴロと転がった。
一方アオイはふと重要な事を思い出した。
(…あのエッチな本どこに置いたっけ?)
思い出せないまま洗い物を済ませ、カキツバタのいるベッドへ向かう。
「ベッドの下にエロ本だなんて随分王道でやんすねぇチャンピオン様」
なんと寝転びながらその本を読んでいた。
「!!?なっ、んで…!」
「いや〜下にハクリュー落としちまってさぁ、よいしょ〜っと覗き込んだら発見したってぇ訳よ!」
それを見なかったことにしないのがカキツバタだ。
そういえば後で捨てようと思い、ひとまず下に置いていたのが不味かった。
「もしかしてスグリとなーんか気まずそうだったのは、この本見てノリでヤってみようぜ〜とかしたからか!?なんてな!」
アオイは一気に顔を真っ赤にして俯いた。
「………あぇ、マジ?」
冗談で言ったのだが、まさか本当に当たっていたとは。
「…まだ付き合ってる訳じゃないんだよな?」
「うん…でも告白…してくれた」
「よしよし、んじゃまだセーフだな」
「え…?」
カキツバタは起き上がりアオイの正面に身体を向ける。
「好きだアオイ。そんな事スグリなんかに頼らなくたって、いくらでも教えてやるよ。だからオイラと付き合ってくれ」
「えっ…えっ!?」
「って、今好きっつっても身体目的で告白してるみてぇだなぁ〜う〜ん。だぁいすきなのもエッチしてえのもどっちも本心なんだがねぃ」
「エッ……って!ちょっ、ちょっと待って!私スグリの気持ちも聞いてて…」
「まだ返事してねぇんだろ?なら裏切ったことにゃなんねーだろうよぃ」
アオイの顎を指で軽く持ち上げキスをする。
「これからオイラの方が、アイツの何倍も何十倍もアオイのこと愛してるって教えてやるよ」
そう言って再び唇を重ね、ゆっくりと押し倒した。
「はあっ…あっあぁっ…!また、いっ…うぅぅ!」
二人の衣類が散らばる部屋に、アオイの嬌声が響く。
「お気に召してくれて嬉しいぜぃ。アイツよりオイラの方がイイだろ?」
「それ、は…あぁっ…!」
口でアオイの乳首を転がし、片手で肉芽を擦りもう一方の手で秘部に指を入れ中を解す。
同じ本に従えば、自然と似た動きになる。カキツバタはまるでスグリとの夜を上書きするように、アオイに強い快楽を与え続けた。
「っぁ…もうやっ……っうああぁ!」
敏感な恥部を執拗に責められ、この日何度目かの絶頂に達した。
「はあっはぁ…っ!」
「あ〜…アオイが可愛よすぎてオイラも苦しくなってきちまったぜ」
「はぁっ……えっ…大丈夫?」
文字通りの意味で受け取ったアオイは心配そうにカキツバタを見る。
「全然大丈夫じゃねぇ重症だ!こりゃ〜キョーダイの協力が必要なやつだぁ!てなワケでこれやりてぇなあ?」
本を手に取ると、正乗位で交合っているページを見せる。
「あの、えっと……私…はっ初めてだから…最初はカキツバタがリードしてくれたら、嬉しいなって…」
「……!!ツバっさんに任せろぃ!」
目線を逸らし口に手を当て、恥ずかしそうに初めてを伝えるアオイの姿は、まだ何者にも染まっていなかった事実と併せてカキツバタに効果抜群だった。
慣れた手つきでゴムを着け、アオイの太ももを上げて覆い被さる。
「んじゃあ挿れるぜぃ…辛かったら言ってくれよ?」
「うん……」
カキツバタは時折キスをしたり肉芽を刺激しながら、ゆっくりと己の分身を秘窟の奥に進める。
「んっく…うぅ…!」
「はぁ…全部入ったぜ。大丈夫か?」
「ちょっとお腹苦し…でも、だいじょうぶ…」
「そりゃ良かったぜぃ。馴染むまでちょいとこのままにするからな」
「ふぅ、んっぁ…」
二人は繋がったまま互いの舌を絡ませた。唾液が溶け合う音と共に甘い吐息が漏れ、その度にアオイの花溝が収縮する。
「…っぷは…アオイはキスがお好きなんだねぃ。中キュンキュンしちゃってかぁいいねぇ」
アオイの頭や顔を両手で撫で回す。照れくさそうな微笑みが堪らなく愛おしい。
「そろそろ慣れてきたかぃ?少し動いてみんぜ…」
「ふあぁっ…はあっ…おなか、こすれて…なんか…へんなかんじっ…!」
「痛みはねぇみたいだな…よかったよかった」
カキツバタは乱れるアオイを目に焼き付けるように、じっと見つめ続けた。
「あんまりみ、見ないでっ…ふぁっ!は、はずかしい…からぁっ」
その喜色に溢れた表情で見つめられ、アオイは堪らず両腕で顔を隠す。
「あ〜!もっと見てぇのに隠すなよぅ!ホラ、オイラに抱きついて」
アオイの腕を自分の背中に回させ、腰の動きを早めた。
「あっ…ん、あぁっ…!きもちいい…ああぁっ…!」
「アオイ、アオイ…!綺麗だぜぃ…」
何度も夢見た光景が、その表情が。まさに目の前に広がっている。カキツバタは今が現実であることを確認するように、少女の名前を何度も呼んだ。
「カキ、ツバタっ…わたし、もう……!」
「はぁ…っぐ、オイラもそろそろ…一緒にイこうぜぃっ…!」
「ふあぁっ…!あっああぁぁっ…!!」
アオイの花溝が痙攣するように強く収縮すると同時にカキツバタの分身も震え、ドクドクと精を吐き出した。
「……は〜…すげぇ出た…アオイ、大丈夫か?」
「はっ……はぁっ……」
アオイははっきりとしない意識の中で心地よい余韻を味わっていた。その虚ろな目にはまるでハートが浮かんでいるようだった。
「どうよ?オイラの愛、伝わった?」
アオイの横にカキツバタが寝転び、優しく抱き寄せる。
「もっかい改めて言うけど…大好きだアオイ。オイラを選んでくれたら絶対後悔させねぇし、絶対幸せにするって約束するぜ」
アオイはスグリに告白された時と同じ位、カキツバタからの告白が心から嬉しく思ってしまっていた。
この気持ちが指す答えは、あまりにも不誠実なものなのに。
「私、は………」
二人の男性を愛し愛された少女は、最後に何を選ぶのだろうか。