わだかまり その2

わだかまり その2

 8歳差ルウタたまらんマン

「はぁ… 適当に魚焼いて食べるか…」


 「ハァ…ハァ… 見つけた!」


 「ん? ウタ? お前こんなとこまで何しに…」


 「ハァ… あんたと… ゼェ… 話… ゲホ…」


 「おいおい落ち着けよ… ほら 水」


 「ありがと… はぁ…」


「それで? おれに何の用なんだ? シャンクスに何か言われたのか?」


 「違うよ! なんでルフィはそんなにシャンクスや海賊の事が嫌いなの!?」


 「……海賊はこの海じゃ嫌われ者だ 海賊が嫌いなことくらい普通だろ…」


 「シャンクスはそこら辺の海賊とは違うもん! 赤髪海賊団のみんなだって誰かを傷付けたり何か奪ったりしないよ!」


 「……分かってるよ」


 「へ?」


 「あいつらが少なくとも悪い海賊じゃないってことぐらい分かってるよ」


 「じゃあなんで…」


 「おれは元々海兵だ 海兵として沢山の海賊を見てきた 他者を平気で食いものにする海賊も沢山な…」


「それは……」


「シャンクスを悪く言うつもりはない けど今更海賊と仲良くしようってのがおれは納得できないだけさ」


「……」


「…… さて 1人だとまた山賊に襲われるかもしれねぇからバーまでは…「そんなことない!!!」…へ?」


「元海兵と海賊が仲良くできないなんてことない!! ルフィは… ルフィは私を助けてくれたもん!!」


「お おいウタ… 落ち着けって…」


「どんな人でも きっと手を取り合って仲良くできる!! 海賊だって!!海兵だって!!どんな海の人だって!!」


「ウタ…」


「私が!! そんな“新時代”を作ってみせる!!!」


「!!!」


―――


『なぁじいちゃん! おれさぁ じいちゃんみないな立派な海兵になったら―――』


『…… わっはっはっ!! お前にそんな大層なことが出来るかのぅ!?』


『あっ! じいちゃんおれのこと馬鹿にしてんな!?』


『じゃがまぁ…』


『?』


『もしかしたらお前みたいな男が…… “新時代”を作れるのかもしれんのぅ……』


―――

「………」


「グスッ… だからルフィも… ヒック… シャンクスと仲直りしてよ… グスッ…」


「はぁ〜… 意地張ったおれが悪かったよ」(頭を撫でる


「ふぇ?」


「そんなに泣かなくてもいいだろ…? 一緒マキノんとこに戻ろう」


「……! ルフィ!」


「うわっ! 抱きつくんじゃねぇ!涙と鼻水がすげぇぞ!」


―――


「はぁ〜… やっぱウタを1人で行かせたのは無茶だったか…」


「今更後悔すんなよお頭… 俺らじゃ無理だろうがウタならどうにかしてくれるかもしれんぜ」


「ルフィもああ見えて寂しがりな所がありますし… ウタちゃんと仲良くしてくれると思いますけど…」



「入るぞー マキノー」


「マキノー! シャンクスー! ただいまー!」


「! ルフィ! いらっしゃい!」


「ルフィ! ウタ! ……なんで抱っこされてるんだウタ」


「ルフィ探すのに疲れたから!」


「お前が駄々こねて動かなくなったからだろ…」「ルフィ! それよりも!」「あー… 分かったよ…」


「シャンクス…」


「な、なんだルフィ…?」


「…… さっきは冷たくして悪かった   おれでよかったら宴に入れてくれ」


「!! ルフィお前…」


「えへへ! 良くできましたルフィ!」


「う、うるせー!」


「シャンクス! シャンクスはルフィのこと許してあげてくれる?」


「…… 当たり前だ…! 野郎共!! ルフィも加えて今日は飲み明かすぞ!! 宴だぁー!!!」


  \オォー!!!!/


「しかしウタ、お前ルフィに抱っこされて嬉しそうだな」


「えへへ〜 わかるベック? ルフィって結構がっしりしててなんだか安心するの!」


「てかバーに着いたんだからいい加減降りろよ!」 


「いーやー! もうちょっと抱っこしててー!!」


「ふふっ… これから楽しくなりそうね…」

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