ろきしゃる 男性妊娠

ろきしゃる 男性妊娠


直接的な表現は無いです。でも人を選ぶ内容です。

医療的な知識や経験は一切ありません。一応調べながら書きましたが多分色々間違ってます。

ネオエゴから少し経ってちゃんとプロとしてやってる軸です

頭空っぽにして読んでください


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「妊娠してるよ。おめでとうね。」


ちょっとおちゃめなおじいちゃん先生に、ニコニコ朗らかな顔でそう言われた。少し前から体が何となくだるかったり、微熱っぽい症状が続いていた。サッカーに支障が出てロキにお小言を言われるのも嫌だったから、好きじゃないけど渋々来てみた病院。


妊娠。お腹に、赤ちゃん、妊娠。頭の中で復唱してみる。


「、えっ妊娠…赤ちゃん?」

「うん。ほら、この白くてちっちゃいのがそう。見える?だいたい7週目くらいかな〜。微熱とかもそのせいだよ。」

モニターに映された白黒の写真の中の、白い小さい影を指さしながら先生が話すのを、ポケッとしながら聞いていた。



帰りのタクシーの中で、病院で貰ってきた諸々を眺めてみる。母子手帳の案内、妊娠や出産についてのガイド冊子やパンフレット。

そしてさっきおじいちゃん先生に見せてもらったものと同じ白黒のエコー写真。

小さくてパッと見は分かりずらいが、それでも確かにそこに写っている「赤ちゃん」の父親は、確実に、間違いなく。

「(心当たり…あっもしかしてあの時のアレかなあ。ロキもおれも興奮しててそれどころじゃなかったから…)」

いつもより少しばかり激しかった情事を思い出し、恥ずかしくなりかけたのを振り切ってエコー写真に向き直る。

「(赤ちゃん…おれとロキの赤ちゃんかあ…)」


ロキ、よろこんでくれるかなあ。よろこんでくれるよね、だってロキだもん。

サッカーはしばらくおやすみしないとなのかなあ

男の子かなあ、女の子かなあ

つわり ってどんなだろう、大変なのかなあ


まだ殆ど目立たないお腹を触りながら、ようやくじわじわと色んな感情が滲み出てくる。

うれしい、たのしみ、少しの不安

そして、大好きなパートナーへの悪戯心も。


前に某動画サイトで見たことのある、サプライズでパートナーに妊娠報告をする動画を思い出す。

パートナーが開けるプレゼントボックスの中身は、メッセージが印刷されたベビー服、プレートが乗ったケーキ、陽性を示す赤い線が入った妊娠検査薬。ギョッとして、びっくりして、そして最愛の人との家族ができることを泣いて喜ぶパートナー。そんな動画。

そうだ、あれやってやろう。

今自分の手元には、パートナーとの赤ん坊が写ったエコー写真。あとは写真を入れるプレゼントボックスを用意すれば、準備は万端。停車したタクシーの窓から外を見れば、色とりどりのリボンやギフトボックスが積まれたレトロな雑貨屋のショーウィンドウが見えた。

「運転手さん!ここで降ろして!」

ボックスを開けた神速自慢のパートナーの顔を想像すれば、悪戯心は益々膨れ上がっていくばかりだった。


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