みちゅてる
キラキラとウェーブを描くように流れる美しい青色。その髪の色はまるで高い高い空の上で生きていたわたしがずっと憧れていた海の色みたい。
「ウェンズデーちゃんもわたしみたいにリボンをつけまちょうよ。わたしは白い毛に青いリボン。ウェンズデーちゃんは青い髪に白いリボン。おそろいって素敵だと思うのでちゅわ」
ちゅふふ。ほっぺに手を当て、二人おそろいの姿を思い描いた。なんだか照れくさくなって笑っちゃう。
「リボンちゃん……。ふふ、そうね。実は私、やらなくてはならないことがあるの。それを終わらせることができたら。リボンちゃんとおそろいの格好をしたり、色んな所へ行ったりしてみたいな」
ウェンズデーちゃんはたまに困ったように笑うことがあった。重い荷物があるというのなら一緒にもってあげたい。みんなで気持ちを共有すると楽しい気持ちも、つらい気持ちも分け合えて、一人よりずっと心強いのよ。
「ウェンズデーちゃんのやりたいことってなぁに? わたしもお手伝いしまちゅわ!」
そう思って、なるべく頼もしく見せられるようにわたしは胸を張るの。
「ごめんなさい。秘密って言っても、許してくれるかしら?」
「そんな……」
「ごめんね」
ウェンズデーちゃんは悲しそうな顔をする。そんな顔させたくなくて、慌てて取り繕う。
「ううん。とっても悲しいけれど、ウェンズデーちゃんが喋りたくないのなら仕方ないのでちゅわ。でも、困ったことがあったらいつでも言ってほしいのでちゅわ! わたしだけじゃなくって、ハムちゃんずのみんなで力を合わせてウェンズデーちゃんのことを助けてあげるのでちゅわ!」
「ふふっ! そうするわ。ありがとうね。リボンちゃん」
ウェンズデーちゃんの前では気にしないふりをしたとってもとっても気になる秘密ごと。でも、秘密を持った女の子って、とてもみちゅててなんだかワンダちゅ。じゃあ。わたしもウェンズデーちゃんから聞いた秘密を秘密にしちゃおう。本当は、みんなに楽しかったこと、パートナーのウェンズデーちゃんとお話したことを全部お話しなくてはならないのだけれど、今回は秘密。大好きなハム太郎くんにだって。
だって、秘密を持つ女の子たちって、素敵でしょ。